南インド３：　チルチラッパリ　「千年の厚み」　スリランガム寺院

2009/11/27 - 2009/11/27

チョーラ王朝（８世紀～１４世紀)の首都として栄えた、ティルチラッパリには、「スリランガム寺院」という、チョーラ朝時代の大建造物がある。

この古都の近くの、タンジャブール、ダラシュラム、ガイカンコンダチョプラムには、世界遺産に指定されているチョーラ王朝時代の寺院が散在している。

トリッチー（チルチラッパリの別名）の「スリランガム寺院」、「ロックフォート寺院」、「ジャンブケシュワラ寺院」は、どれも世界遺産級の建造物でしょう。

地獄図のような街中ばかり見ていては、帰りたくなります。

今日は、ここのメイン中のメイン・イベントの「スリランガム寺院」を見ることにしました。

少しは「インドはスゴイ！」ところを見なければ、何をしに来たのか？分からなくなります。

緊急避難ページ;
http://www.geocities.jp/ariyan9909nov/eurasia4_055.html

エリア ティルチラパッリ(インド)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 5.0
• ホテル: 4.5
• グルメ: 3.5
• ショッピング: 4.5
• 交通: 4.5

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 交通手段: 高速・路線バス 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

ツクツクに乗るとRs６０(120円)くらいですが、市内バス１番に乗ると、Rs４。（8円）

小さなツクツクよりずっと安全な乗り物です。
市中心部のバスターミナルから乗ります。

車掌が笛を吹いて乗車券を売りに来ます。

「スリランガム！」と叫べば、ホイッとRs４チケットをくれます。

町中の風景。

朝９時頃ですので、通勤、通学のラッシュアワーとぶつかります。

通学の女子生徒たち。

通勤の女性たち。

通勤の男性たち。

市の北側を流れている、カーヴェリー河を越える手前で、ロックフォート寺院も見えます。

バスに乗ること約１５分。
スリランガム寺院に着きます。

車掌に言ってあるので、近くにくれば「スリランガム！だぞ」と教えてくれます。

インド最大のゴープラム（塔門 ）。

この迫力は何ナノだ！？
圧倒されます。

ﾊﾟｰﾄﾅｰも地獄の苦しみから解き放たれたように 「何～っ！コレ～！すごいなああ あ！」

ﾜﾀｸｼもタダタダ 、くちアングリです。

イヤーッ！
インドに来て、良かった、、、

塔門に近づきます。

入口で履き物を脱いで、預けます。

カメラを持っていれば、Rs５０(100円)支払います。

皆裸足になります。

ゴープラム（塔門）が次々と出てきます。

飾りの彫刻が一つ一つ違っています。

ゴープラムは合計で２２個あるそうです。

個人的には塔門のてっ辺にある、目の飛び出した怪獣？が一番好きです。

愛嬌があって、ＴＶゲームにも出てきそうなカワイイ奴です。

色んなお人形さんが並んでいます（皆、神様？カモ）。

どこかディズニーワールドのような感じがして、楽しそうです。

塔門（ゴープラム）の飾りはカラフルなんです。

境内には門前市があり、様々なものが売られています。

お供えの花飾り屋が一番多い。

このような金物屋もあります。
意外と人気でした。

インドにも「タコ焼き？」があるようです。

塔門の後にまた塔門が続きます。

塔門にも色んな形のものがあります。

寺院の中の出店。

巡礼者か修行僧か？

日本で歩いていたら確実に皆が振り返ります。
でも若者がやれば、パンク調で流行るカモ？

見事な彫刻柱。

もうとにかく彫刻だらけなんです。

お寺の中は荘厳な雰囲気が漂っています。

柱頭にはそれぞれの彫刻。

太鼓と笛が鳴り響き、突然、得体の知れない行列がやってきました。

暗い所に突然、ノッソリと象が出てきました。

ビックリです。

象は鳴かない限り、足音も無く来ますので、突然の出現となります。

大きいので、迫力満点です。

宗教的なシーンの絵が多く掲げられています。

インドのお寺がすごいのは、今現在も信仰の対象で、今も深い信仰が生きているのです。

どの柱にも、専門家ならばウンチクを傾けそうな彫刻がほどこされています。

ご本尊のひとつが祀られている祭壇。
（中は撮影禁止）

ご本尊が祀られている神殿。

ここにヴィシュヌ神が、大蛇の上に横たわっている像が祀られているらしい。
ヒンドゥ以外は立ち入り禁止です。

ヴィシュヌ神は、ヒンドゥ３大最高神のひとつで、世界を維持する役割をになっている、と信じられています。

この神様の乗り物はガルーダ（鳥獣、インドネシア航空のトレードマーク）で、タイやカンボジアのアンコールワットなどのヒンズー・仏教遺跡にもよくその彫刻がみられます。

ご本尊が祀られている神殿のゴープラム（塔門）。

これ以上は入れません。

ヒンドゥ以外は、周りを囲む城壁の周りを回って進みます。
右回り（時計回り）です。

このお寺はこのような城壁で囲まれており、７重の壁に囲まれている、というのです。

実際には、壁が大きすぎて、参拝者には何重なのか分かりません。

寺院自体は17世紀のものが主体だが、チョーラ朝時代（１０-１４世紀)の証しは、石に刻まれた文字に少し残っていると言う。
（カローシュティ文字）

壁として積まれた、この石に刻まれた文字がそうなのか？

中庭に立つお堂。

カラフルな彫刻。

孫悟空のモデルとなったサルの化身、ハヌマーンの像がなんともカワイらしい。

これが古代インドのカローシティ文字？

ヒンドゥ教徒のみ許される神殿前には、花屋が必ずあり、良く売れています。

お供えの花飾りを売っているのです。

花飾り売りの後ろでは、花飾り生産隊が忙しく製造しています。

この守護神は、目の前に石柱が立っているので、さぞかし疲れるだろう、と同情いたします 。

お堀。

お堀は一服の清涼剤です。

ﾜﾚﾜﾚ不信神な非ヒンドゥ教徒は、城壁の周りを歩いてばかりです。

石畳の上を歩くのは、デコボコしているので、足つぼマッサージになって気持ちが良いのです。
また時には砂地もあります。
砂が熱せられているので、これも健康に大変良いのです。
参拝を終えると顔がピンク色 に色づきます。
血行がよくなっている証拠です。

これぞ、霊験あらたか？

境内では、ピクニックよろしく、お弁当やら売店で買ったランチを家族で楽しんでいます。

こうした微笑ましい風景に、お寺にいけば必ず出会います。
お寺は民衆の憩いの場、そのものでもあります。

信者たちがココナツの柱をみんなでエンヤ、エンヤと立てていました。

矛柱たてを鼓舞する、太鼓たたきも居ました。

象はどこに行っても人気者です。

この神聖な象は、人々に祝福を授けます。

信者がRs１-Rs２コインを象の鼻に渡すと、象はすかさずそばに立っている象使い？に鼻を伸ばしてコインを渡します。
象使いに伸ばしたその鼻を、今度は、支払った人の頭に持っていき、トンと頭をなぜます。

それで人々は、幸せそうに感謝をして手を合わせて、帰って行きます。

各柱に彫られた彫像は、信者さんに油をかけられ、なでられているので、一様に黒光りしています。

お寺の境内には、所々にこのような小さな祠（ﾎｺﾗ）があり、その中に住み付いている修行僧？がいます。

人々はそのいかにもｷﾁｬﾅｲ修行僧に、お金をお布施したり、食べ物をお布施して、聖水？らしき液体を手のひらにもらって飲んだり、なにやら植物の種らしきものをもらって口に含んだりしています。

なんとまあ、不衛生！極まりない状況で、みなさんありがたそうに、そんなことを繰り返しています。

アンビリバボー！！

一応、全て見終わり、スリランガム寺院を後にします。

ワンダー＆ミラクル・ワールドを見てきたような気分です。

ホントにアンビリバボー！です。

スゴイお寺でありました。

ひとのり、Rs４バスに乗って帰ります。

帰りの車窓から、まだ訪れていないロックフォート寺院が、橋の向こうにかいま見えます。

ロックフォート寺院近くで、賑やかな楽隊付き行列に出くわす。

象の隊列と貢物を頭に載せた女性たちの列が続きます。

着飾った象が２頭、ゆるり、ゆるりと進んで行きます。

この11月は、ロックフォート寺院の守り神である、シヴァ神のお祭りのようです。

こうしたパフォーマンスが街中で、時折り見られます。

馬と牛が、行列を先導しています。

ロックフォート寺院近くにはカトリック教会もあります。

ヒンドゥー教は他の宗教には寛大なようで、どこにでもキリスト教徒やイスラム教徒が生活しています。
そして、それぞれのお祈りを捧げています。

ゴチック建築の教会門を撮ろうとしたら、運転手にジロッと睨まれちゃいました。