2009/11/07 - 2009/11/08
114位(同エリア265件中)
極楽人さん
ロンダ(Ronda)は文字どおり「断崖の街」、
平原から垂直にそそり立つ険しい岩山の上に、起伏と変化に富んだ美しい白い街が広がっています。
人口は35,000人、このあたりでは比較的大きな街です。
近隣の都市とは網の目のようなバス路線で繋がるほか、グラナダとアルへシラスを結ぶ鉄道の中間点でもあります。
スペイン東部のクエンカ(Cuenca)と姉妹都市だそうですが、断崖の街並みを見ると素直に納得できます。
モロッコのシャウエンとも姉妹都市の関係を結んでいるそうで、これは景観よりも文化的・歴史的な共通点からなのでしょう。
欧州では人気の観光地。
訪問した日が土曜・日曜でもあり、街はたくさんの観光客で活気に満ちていました。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 高速・路線バス
- 航空会社
- スイスインターナショナルエアラインズ
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アルコス・デ・ラ・フロンテーラからロンダへの路線バスは、朝10:15と午後3:00の2本が確認できていました。
9:30にバスステーションに着いたら、途中駅の
Villamartinまで行くローカル便を発見、迷わず乗り込みました。
田舎町をのんびり辿り、あとから追いつくバスでも、セビージャ方面からロンダに向かうバスでも捕まえればいいわけです。
バスの情報はなかなかとり難いのですが、事前にもっと情報があれば、より楽しい行程になるでしょう。 -
しばらく平坦な道が続いたあと、ゆっくりと勾配が上がってきました。
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いくつか丘を越え、小さな村々を車窓に見せながらバスはロンダへとひた走ります。
アルコス〜ロンダは約2時間、8.2ユーロ。 -
12時過ぎ、ほぼ定刻どおりにロンダのバスターミナルへ到着しました。町の北端に位置しています。
大きなビルで、街には他にビルなどないのでよく目立ちます。
この東側500mのところには、鉄道駅があります。 -
街は川を挟んで大きく分かれます。
北側が新市街で南側が旧市街、二つををヌエボ橋が繋いでいます。
このあたりが観光の中心です。 -
バスターミナルのある北から街の中心がある南への道はゆるい下り坂になっています。
ソフトキャリーを転がしながら、その中間あたりのホテルにチェックインしました。
Hotel San Cayetano、バス・トイレ、朝食付きで30ユーロ。
バス駅から徒歩10分、ヌエボ橋へは5分の距離です。 -
部屋はなかなかシックで、中庭に面した窓が写真のベッドルームと、写っていない洗面室とに2つあります。
すぐチェックしてみましたがお湯の出もよく、初めて「問題いのない宿」だと思われました。 -
荷物を置いてすぐ街へ出ます。
カラフルできれいな街並みです。 -
観光客の多さに驚きました。
お客が多いので、商店やレストランが並ぶ通りにも活気があります。 -
スペイン広場。
お土産屋さんやレストランが並ぶ、新市街の観光拠点です。
インフォメーションもここにあります。 -
新旧の街を南北に貫く大通り。
バス駅は向こう側、ヌエボ橋は手前側になります。
ついでですが、ホテルは右手の奥で、その途中にスペイン広場があります。 -
大通りを渡ると、円形の闘牛場。
ロンダは、オシャレなマタドールが赤い布を振って行う『近代闘牛』の発祥地だそうです。 -
闘牛場前の牛さん。
闘牛士の像は何故か別の場所にありました。 -
これが内部、入場料6ユーロ也。
ツアーコースの定番らしく、ドイツのおばさんツアー、オーストリアのおじさんツアーと、ドイツ語が飛び交っていました。
日本の中年ツアーはトイレの長い順番待ち、アメリカ勢は不況のせいか見当たりません。
闘牛の歴史博物館も併設されていました。 -
闘牛場の先は公園になっています。
ここは断崖の上、優に100mはある岩山の上でした。 -
反対側(旧市街)の家並み。
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望遠レンズで、もう一枚。
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崖の向こうには、アンダルシアの平原が広がります。
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公園の東屋で、ハープを弾く女性。
土地の曲なんでしょう、やさしい旋律が心を和ませます。
風景と音楽って、いつもピッタリきますね。 -
公園の南側に、しっかりした石造りのヌエボ橋。
向こう側が旧市街です。 -
今度は横位置でパチリ。
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橋を渡ったところに、タイル製の案内図がありました。
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旧市街の通り。
先に見えるのはロンダの守護神を祭る「サンタマリア・ラ・マヨール教会」でしょうか。 -
露地からのぞく、別な教会。
アラブ風というか、メキシコ風にも見えます。
名前はよく分かりませんが、とにかく由緒ありそうな建物がたくさんあります。 -
旧市街への道をずっと進むと、坂は下りになります。
突き当たりはKerk van de Heilige Geestという、これも古い教会です。
このあたりまでが観光地で、ここから先は農地と住宅街になっているようです。 -
その街外れのBARで昼食を取ることにしました。
チーズとイベリコハムのサンドイッチにビール。
そうそう、
ビール(CERVEZA・・・セルベッサ)と濃い目のコーヒー(CORTADO・・・コルタード)は今回一番たくさん使ったスペイン語です。
コーヒーは、黙っているとミルクコーヒー(café con leche)が来てしまうので要注意です。 -
カウンターに並んでいた惣菜のイワシの酢づけ。
何気なく注文しましたが、これがまさに絶品でした。
トータルで4.6ユーロ。 -
新市街方面へ戻る途中、ロンダ街の東側が望めました。西側の衝立のような岩盤は、東側では大きくえぐれて傾斜しているようです。
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ヌエボ橋ぎわの、旧市街の露地。
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新市街に戻って、今度はさっき坂の途中から見た東側の崖をめざします。
きれいな通りを下ってゆきます。 -
旧市街を結ぶ、もうひとつの古い橋(旧橋)があります。
「ヌエボ」は「新しい」の意味ですから、こちらがオリジナルのようです。 -
ヌエボ橋からすぐ近くなのに、通る人も少なくてずいぶん鄙びた感じです。
中世のロンダはこんな風だったんでしょう。 -
朽ち果てそうな古い教会の門が残っています。
日本の方たちが、ここでスケッチをしていました。
スケッチを目的にしたツアーのようです。 -
旧橋のたもとの民家。
賑やかな観光都市の外れの、ひっそうり落ち着いたたたずまいが気に入りました。 -
さて、今度は西側の崖を少し降りて、ヌエボ橋周辺を下から見に行きます。
崖の途中には砦らしきものの廃墟がたくさん放置されていて、写真はそのひとつの窓(?)越しに平原を覗いたものです。 -
こちらは城門の跡ですか。
ヌエボ橋を真ん中に入れてみました。 -
下から見上げたヌエボ橋。
中央から流れ出ているのは、滝ですか下水ですか。 -
同じく、新市街を下から。
ヌエボ橋の袂に見える白い建物はパラドールです。
夕刻、空はそろそろ暗くなってきてライトアップの準備ができたようです。 -
自宅へ宛てて、絵葉書を書きました。
ポストの場所を聞いたら、店員さんがスペイン語とジェスチャーで「レオーネ、ガウォーツ!」とやってくれました。
何のことか分からなかったのですが、少し歩いたらこのポストがありました。葉書はライオンに食べられました。(帰国後、無事に届いていることを確認) -
夕食は適当に選んだレストラン。いや、選ばれたのかもしれません。店の前で客引きしていた調子のいいウエイターに誘われるまま入りました。
典型的な観光客相手の店。
先客はフランス人夫婦だけで、ご主人は見るからに呑ん兵衛タイプ。・・・・、まあいいか。
25ユーロの豚ステーキメニューと大ジョッキのビール、それに1/2ボトルのロンダ製ワインを頼んで39ユーロ。
値段はともかく、味もともかく、量だけは多い、久しぶりのちゃんとした食事でした。 -
他に客がいないこともあり、ウエイターはつきっきり状態で話しかけてきます。
「美味しい?」 「固い」 「どちらから?」 「ミシュランから」一瞬ののち、大爆笑。
冗談ついでに「イベリコ豚を切りたい」と申し出ると「どうぞどうぞ」となってこの写真です。
品川の居酒屋で見て以来、ずっとやりたかったことです。できるだけ厚く切りたいのです。
このあと、聞き耳を立てていた隣席のフランス夫婦(ノルマンディから来ている!)も突如参戦、もう一人のウエイターも加わって"The Longest Night"は大騒ぎになりました。
全員メチャクチャの英語でしたが、呑んだ勢いか会話に支障はありませんでした。 -
新しい客は誰も来ません。
陽気なウエイターは勘定が済んでいるのに次々お酒を持ってきて、皆に振舞い始めました。
お代わり自由、名前は忘れましたが写真のお酒は強くて美味でした。3杯いただいて、元もとれた筈です。
ロンダの甘い夜は、グデングデンになってお開き。
フランス人ご夫婦とは固すぎる握手をして別れました。
「今度はぜひ、東京かパリで呑もう!」とか。
どちらでも受けて立ちますが、タダで呑むにはウエイターも連れてゆかないと・・・ -
ほろ酔い気分で夜のヌエボ橋をめざします。
通っていなかった路地をたどって、きれいな通りを見つけました。 -
ライトアップされたヌエボ橋。
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荘厳です。
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翌朝、夜明けとともに起きだして、まだ行っていない東の方向に歩いてみました。
住宅地の細い路地を何度か曲がって、撮影スポットを探すうちに空が明るくいなってきました。
午前7時半ころです。
きのう撮影していた旧市街の城跡あたりが一望できます。 -
少し望遠。
右端上の教会は昨日見た Kerk van de Heilige Geestのようです。
散歩の後、ホテルの朝食に望んだのですが・・・
ホテルは自前の食堂を持たず、近くのレストランと提携していました。この開店がなんと午前9時半、当然のごとく客は集中し、さんざん待たされた挙句に出てきたのは食パン1枚とジュースとコーヒー。
完璧と思えたホテルの弱点は、朝食でした。 -
朝食で思わぬ時間を浪費した後、崖下に広がるオリーブ畑の道を辿ってみることにしました。
急な坂道を下ること1時間、品のいいスイス人ご夫婦と前後しながら雄大な景観を堪能しました。
アルコスでも、こうすればよかったんです。 -
旧市街の西端にあたる部分、城壁の跡が見えます。
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INFOでもらった地図によると、これはMondragon宮殿。
今は博物館になっているようです。 -
このあたりに「カペッサの聖母洞窟教会」という古代の教会があるはずですが、これがそれかどうかは自信がありません。
とにかく、これでヌエボ橋の崖下から旧市街の南端まで、つまり旧市街の周囲半分をぐるっと周ったことになります。
写真もたくさん撮り、とりあえず満足しました。 -
午後4時すぎ、ホテルに預けた荷物を受け取り、鉄道駅に向かいます。
重い荷物と登り坂をゆっくり徒歩20分、北東の端にある鉄道駅が見えました。
アルへシラス行きの列車は16:41発。カウンターで切符を求めると、「列車じゃなく、バスだよ」と変な念を押されました。 -
しつこくしつこく質問すると、
ロンダ〜アルへシラス間で急な工事が発生して、列車からバスに変更になったようです。
ホームの端の列車も、動く気配がありません。
バスはバスターミナルではなく、この鉄道駅から発車するとのことでホッとしました。
発車時刻は変わらないというので、構内のバルでコルタード(コーヒー=0.8ユーロ)を飲みながら待機します。他の乗客も集まってきました。
臨時バスで、次の目的地アルへシラスに向かいます。(完)
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