2007/07/21 - 2007/07/22
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シュンスケさん
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ギルギットからのバスは午前3時にカシュガルに到着。翌日の夜の便でカシュガルを立たなくてはいけないため、カシュガル滞在は20時間しかない。すぐにチニバグ賓館に入り、仮眠をとる。
それにしてもカシュガル、なんて旅愁を感じさせる響きなんだろう。名前を聞いただけでポプラ並木と砂漠、そして喜多郎の音楽が流れてきそうな気がする。思えば、小学校の時に祖父が持っていたシルクロードのビデオを見て以来、長年憧れていた場所に僕はたどりついたことになる。感慨深いなあ。
「カシュガルはすっかり中国化されてしまったよ。ほとんど見るものはない」実は旅の途中にそんな話を何度も聞いていた。確かに到着後街を歩いても、パキスタンと比べるとどこかそっけない。
午後、手紙を出しにホテルの代理店に入ると、ウイグル語の単語帳が置いてあった。そうか、中国語(漢語)を使っているから皆そっけないんだ。郷に入れば郷に従え、一番重要なことを僕はすっかり忘れていた。
夕方早速単語帳を携えて宿から旧市街へと歩く。街の中心部から一歩入ると、急に漢人の姿が消えシリアで見かけたようなアラブ風の建物が立ち並ぶ。
単語帳を片手にウイグル語で会話をしようとすると、漢語を話していた時はむすっとしていた人たちの表情が和らいでくる。そして、以外と漢語を解さない人が多いことに気がつく。老人はわかるのだけど、小学生くらいの子どもたちに漢語が通じないことが多いのにはびっくりした。漢語教育を受けているはずなのに、日常会話がウイグル語だからなのか、それとも学校に行っていないだけなのか。逆に雲南や四川で少数言語が消滅しようとしている今、こうしてしっかりと民族の歴史と文化を言葉を通じて受け継いでいるのはうれしくなる。
石畳とレンガの街並み、そしてそんな路地に充満する羊の匂い。20時間ちょっとの滞在だったけど、カシュガルを満喫した一日だった。
【全日程】
□7/14
*TG645 名古屋 10:30 ⇒バンコク 14:30
*TG505 バンコク 19:50 ⇒ラホール 22:30
□7/15 ラホール ⇒ラワールピンディ ⇒(バス)
□7/16 ⇒ギルギット ⇒フンザ(バス)
□7/17 フンザ
□7/18 フンザ
□7/19 フンザ
□7/20 フンザ ⇒タシュクルガン ⇒カシュガル(タクシー、バス)
■7/21
*CZ6802 カシュガル 22:45 ⇒ウルムチ 0:25
■7/22
*CZ6911 ウルムチ 8:10 ⇒北京 11:45
*NH160 北京 14:15 ⇒関空 18:15
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- 高速・路線バス タクシー
- 航空会社
- タイ国際航空
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-
10時くらいに起きて、さっそく外へ向かう。ここカシュガルでも北京時間を採用しているので、10時といえどもまだ人は少ない。新疆名物、ハミ瓜がおいしそう。
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「ハミ瓜買ってきなよ、安くしとくよー」いやいや、ひとり旅ですから、そんな一個はとてもじゃないけど食べきれないよ。
そんな会話をしていたら「じゃあ、切ってやるから食べてきな」と言ってタダでくれた。このやりとり、いかにも中国だなあ。でもお兄ちゃんの風貌は中国じゃない。これがカシュガルかー -
ごはんを食べるところないかなーと探していると、ちょうどおいしそうな通りを発見!
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兄ちゃん、それうまい?「間違いないぜ、カシュガル一だよ」
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と、どんぶりご飯に惹かれたけど、思わず見かけた懐かしいスタイルのご飯に決定。これ、留学時代によく食べたなあ。
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なんか急にチャイが恋しくなってチャイ屋さんに駆け込む。なぜかおばちゃんにせがまれて一緒に写真をとる。
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「どうだ、うまいだろ?」とチャイ屋のおやじ。暑くて乾燥しているところに、砂糖たっぷりの濃いチャイ。ああ、最高にうまいぜ。
食後にチャイで一服しておなかは大満足。そして一番の見どころ、エイティーガール寺院に向かう。 -
カシュガルの街は近代的な建物が並ぶ新市街と古い建物が残る旧市街にはっきり分かれている。街の中心エイティーガール寺院に向かう道はまだまだ昔ながらのレンガ造りの建物が続いていた。
青い空と白っぽいレンガがいい雰囲気だしてるなあ。 -
エイティーガール寺院の門。寺院は広場に面しているのだけれど、その広場に大きなスクリーンが設置されていてちょっと興ざめだった。まあ、中国らしいと言えばらしいんだけど。
地元の人にとって大切な寺院の前の広場をどんどん中国色に染めていく。チベットでもウイグルでもそういう行為が少しずつ人々を傷つけ、反感を買っていることに気がつかないのだろうか?それとも確信犯なのか? -
エイティーガール寺院の中庭。樹が茂り、人々の憩いの場となっていた。ちょうどお祈りの時間で多くの人が祈っていた。
そして、その姿をまるで動物でも撮影するかのようにパシャパシャと遠慮なく撮っていた漢人ツーリストがいたのがとても気になってしまった。
どう被写体と接するかということは個人の自由だろうけれど、相手が不快なことをしてはならないのは最低限の義務だろう。僕だったら自分が祈っている時に写真を撮られることは、自分への冒涜だと感じてしまう。被写体に対する敬意をもっと払えないものなのだろうか。
自分と背景、言語、宗教が異なる人への配慮と敬意。ほかの人たちと比較した場合、これからの中国人に求められることだと思う。 -
エイティーガールの脇でひと休憩。またもやチャイでのどを潤す。
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手紙を出しにホテルに戻る。ホテルの代理店に入ると、ウイグル語の単語帳が置いてあった。そうか!なんかカシュガルに来てみんなそっけないなあと思っていたけど、中国語を使っているから皆そっけないんだ。
ここはウイグル語の土地、郷に入れば郷に従え、一番重要なことを僕はすっかり忘れていた。単語帳を見てみたらトルコ語にかなり近い。 -
早速単語帳を携えて宿から旧市街へと歩く。ウイグル語を使うと、やっぱり反応がちがう。
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旧市街では一歩入ると、急に漢人の姿が消えシリアで見かけたようなアラブ風の建物が立ち並ぶ。この石畳でレンガづくりの道、趣があるなあ。
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路地の奥にモスクがあった。
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木細工職人のおじちゃん。単語帳を片手にウイグル語で会話をしようとすると、漢語を話していた時はむすっとしていた人たちの表情が和らいでくる。このおじちゃんはほとんど漢語が通じなかった。
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そうですよー女の子は大事ですよー中国では一人っ子政策を開始して以来、男女の比率がアンバランスになっている。子どもに男の子を望む家庭が多いため、女の子だと、戸籍に入れなかったり育てないことがあるのだ。
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「この子、私の初孫なのよ、写真撮ってよ」とおばあちゃん。
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茶色っぽい街の色にカラフルな服が映えるなあ。
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果物売りのおじちゃん。漢語はまったく通じず。写真もちょっとボケてた。
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この時すでに午後7時半。でもまだまだ明るいんです。
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いい匂いがする方向に歩いて行くと、羊の串焼き(ケバブの屋台がずらりと並んでいた。もう、たまらない匂い!
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がぶりつくと、これがうまい!うますぎる!これだけ食べにもう一回カシュガルに行ってもいい。
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おなかも満たされたところで時計を見るともう午後8時半。まだまだ明るいけど、そろそろ飛行機の時間が近づいてきた。レンガと石畳の町並みに色鮮やかな衣装をまとったエキゾチックな人たち。またそのうちここに来たいなあ。
空港に向かうタクシーの中から、日が暮れゆくポプラ並木を自転車で行きかう人の流れを見つめながら、カシュガルをあとにした。
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