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『8日目&最終日 夢がなくちゃ。』<br /><br />5時に起きる。<br />部屋も外も真っ暗ななか、荷物を担いで銃を抱えて眠っている守衛の横を通り過ぎる。「アッサーラム・アレイクム!」「アッサーラム・アレイクム!」バス停留所は大きな空き地になっていて、そこに着くとまだ暗いのにも関わらず人がたくさんいる。バスに乗るまでは気が抜けないな、なんて思いながらも、昨日までのラロ、タルー、その他多くのエチオピア人達の優しさに皆も優しいんだろうななんて思う。<br /><br />5時30分。<br />バス停留所の空き地の門があき、暗闇の中、みな一斉に目当てのバスに向かって走る。自分の乗るバスはどこにあるのだろう、走りながら聞き、進路を変え、ようやく目的のバスに辿り着く。そして見事乗車!<br /><br />“今日一日に果たすべき大仕事は終わった。”<br /><br />そんな安堵の気持ちで、バスに座っていると母子が横の席に乗ってくる。赤ん坊は熱を持っているのか首をだら~んと傾けている。その首がちょうど自分の右腕にのっかってくる。右腕を特に動かすわけでもなくじっとしていたのだが、赤ん坊の頭は思ったよりも重い。<br /><br />時間が経ちにつれて、だんだんと右腕が痛くなってくる。<br />だけどお母さんも痩せていて体調悪そうだし、赤ん坊は気持ち良さそうに寝ている。もともときついバス内なのでずっと我慢し、休憩のため途中下車した町で背伸びをしてはまた赤ん坊と一緒に首都を目指す。<br /><br />まるでお父さんになったような気持ちを抱きながら、痛いな~自分でもってくれよ~なんて想いも抱きながらもバスは土煙のまう悪路をひたすら進んでいく。<br /><br />そして夕方前にバスはアディスアベバに到着。<br /><br />今夜はヒルトン、そして明日の飛行機までの時間は安宿に荷物を置いて時間をつぶすことに決める。タクシーを捕まえ、ヒルトンホテルへ。事前に予約なんてしていないバックパッカー、だけどもお金はある。お客さんは欧米人ばかりだったが意外にバックパッカーの欧米人もいた。<br /><br />チェックインしてからホテルの電話でモベルの携帯サービスを止めてもらうよう日本へ電話、その後家族へ電話する。<br />「ヒルトン?いいじゃない良かったわね。ゆっくり楽しんできてね。無事で良かった。」<br />と母が言ってくれる。<br /><br />ヒルトンホテルでは地元のエチオピア人カップルの結婚式がやっていて、有名なのかテレビカメラや多くのセレブらしき人たちが来ていた。夜はバーでエチオピアのヒルトンに泊まる地元の人たちを見てこようと思っていたのだが、部屋のルームサービスで頼んだサンドイッチとスパゲッテイが想像以上に美味しく、ビールも飲んだら満足で部屋から動けずにゆっくり過ごすことになった。<br /><br />久しぶりの西欧料理に、この上なく感激したのを覚えている。<br /><br />最終日。<br /><br />ヒルトン一階のお土産屋さんを歩く。<br /><br />家族、木沢先生、その他友達へのお土産を大量に購入。<br />ついでに欲しいと思っていたエチオピア音楽、バスでよくかかっていて耳馴染みになったポップ曲と、トウルミの夜にすぐ横でやっていたレイブで流れていたトランス曲を購入。CD売り場で口ずさんだら親切に教えてくれたので、友達へのお土産分も含めてCDを5枚購入した。<br /><br />その後、部屋に戻り音楽を聴きながらテラスでぼーとする。<br /><br />これまでのハードな日々。たった数日前、あそこにいたんだ。ずっと会いたいと思っていたムルシ族と一緒に。そしてラロ、タルーとの想い出。じ~んとしてくる。<br /><br />まだ今日が残ってる、と荷物をまとめチェックアウト。<br /><br />アッピア地区のTaitoホテルへ。初日に泊まった一泊800円くらいのシングルの部屋を再びとる。荷物をあけると、歩き方が無い。きっと携帯と一緒に、ジンカに忘れたきたのだろう。旅行人ガイドブックを持っていたので、それを片手に外へ。<br /><br />まずは国立博物館。<br />ちょうどいくつかの少数民族を生で見てきた後ということもあり、より実感を持って、説明をみることができた。<br /><br />その後、途中お茶をしながら大学へ立寄り、その後町の中心部へ行きまた戻る。<br />そして、荷物をまとめてチェックアウト。<br />宿のお姉さんおばさんが「もう行くのか?」って聞いてくる。<br /><br />手配したタクシーへ乗り、夜の空港へ。町はイルミネーションで飾られている。通りを歩いている人に欧米人、アジア人はいない。皆、エチオピアの人なのだろう。<br /><br />もう帰るのかー。あっという間だったな。またそれがいんだろうけど。<br /><br />そして空港へと到着。<br /><br />車内で話をしていたタクシーのうんちゃんが荷物を出してくれて、笑顔で言ってくれる。<br /><br />「エチオピアはあなたをまた待っているよ。またの機会まで。」<br /><br />そんな最高の言葉に見送られて僕は空港へ入っていった。<br /><br />『人生って一度きり、だからこそ、いっぱい笑って、いっぱい恋して、いっぱい感動して、多くの人と出会って、多くの考え、価値観、宗教、文化、食べ物を吸収して 腹の底から、心の底から、溢れんばかりのエネルギーを、溢れんばかりの情熱を愛を。人生はまだまだ、もう25歳?いや、まだ25歳、夢があったからこそ、ここに来た。これからも、やっぱり夢がなくちゃ、夢が。ダイサクAdisAbeba 4/5/2008』<br /><br />(2009.8.16.1400 Brusselsにて)<br /><br />ーーーーーーーーー終わりーーーーーーーーー

☆Vol.8☆ It's my pleasure! ~8日目&最終日~ アルバミンチ→アディスアベバ→実家

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2008/05/03 - 2008/05/04

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ダイサク

ダイサクさん

『8日目&最終日 夢がなくちゃ。』

5時に起きる。
部屋も外も真っ暗ななか、荷物を担いで銃を抱えて眠っている守衛の横を通り過ぎる。「アッサーラム・アレイクム!」「アッサーラム・アレイクム!」バス停留所は大きな空き地になっていて、そこに着くとまだ暗いのにも関わらず人がたくさんいる。バスに乗るまでは気が抜けないな、なんて思いながらも、昨日までのラロ、タルー、その他多くのエチオピア人達の優しさに皆も優しいんだろうななんて思う。

5時30分。
バス停留所の空き地の門があき、暗闇の中、みな一斉に目当てのバスに向かって走る。自分の乗るバスはどこにあるのだろう、走りながら聞き、進路を変え、ようやく目的のバスに辿り着く。そして見事乗車!

“今日一日に果たすべき大仕事は終わった。”

そんな安堵の気持ちで、バスに座っていると母子が横の席に乗ってくる。赤ん坊は熱を持っているのか首をだら~んと傾けている。その首がちょうど自分の右腕にのっかってくる。右腕を特に動かすわけでもなくじっとしていたのだが、赤ん坊の頭は思ったよりも重い。

時間が経ちにつれて、だんだんと右腕が痛くなってくる。
だけどお母さんも痩せていて体調悪そうだし、赤ん坊は気持ち良さそうに寝ている。もともときついバス内なのでずっと我慢し、休憩のため途中下車した町で背伸びをしてはまた赤ん坊と一緒に首都を目指す。

まるでお父さんになったような気持ちを抱きながら、痛いな~自分でもってくれよ~なんて想いも抱きながらもバスは土煙のまう悪路をひたすら進んでいく。

そして夕方前にバスはアディスアベバに到着。

今夜はヒルトン、そして明日の飛行機までの時間は安宿に荷物を置いて時間をつぶすことに決める。タクシーを捕まえ、ヒルトンホテルへ。事前に予約なんてしていないバックパッカー、だけどもお金はある。お客さんは欧米人ばかりだったが意外にバックパッカーの欧米人もいた。

チェックインしてからホテルの電話でモベルの携帯サービスを止めてもらうよう日本へ電話、その後家族へ電話する。
「ヒルトン?いいじゃない良かったわね。ゆっくり楽しんできてね。無事で良かった。」
と母が言ってくれる。

ヒルトンホテルでは地元のエチオピア人カップルの結婚式がやっていて、有名なのかテレビカメラや多くのセレブらしき人たちが来ていた。夜はバーでエチオピアのヒルトンに泊まる地元の人たちを見てこようと思っていたのだが、部屋のルームサービスで頼んだサンドイッチとスパゲッテイが想像以上に美味しく、ビールも飲んだら満足で部屋から動けずにゆっくり過ごすことになった。

久しぶりの西欧料理に、この上なく感激したのを覚えている。

最終日。

ヒルトン一階のお土産屋さんを歩く。

家族、木沢先生、その他友達へのお土産を大量に購入。
ついでに欲しいと思っていたエチオピア音楽、バスでよくかかっていて耳馴染みになったポップ曲と、トウルミの夜にすぐ横でやっていたレイブで流れていたトランス曲を購入。CD売り場で口ずさんだら親切に教えてくれたので、友達へのお土産分も含めてCDを5枚購入した。

その後、部屋に戻り音楽を聴きながらテラスでぼーとする。

これまでのハードな日々。たった数日前、あそこにいたんだ。ずっと会いたいと思っていたムルシ族と一緒に。そしてラロ、タルーとの想い出。じ~んとしてくる。

まだ今日が残ってる、と荷物をまとめチェックアウト。

アッピア地区のTaitoホテルへ。初日に泊まった一泊800円くらいのシングルの部屋を再びとる。荷物をあけると、歩き方が無い。きっと携帯と一緒に、ジンカに忘れたきたのだろう。旅行人ガイドブックを持っていたので、それを片手に外へ。

まずは国立博物館。
ちょうどいくつかの少数民族を生で見てきた後ということもあり、より実感を持って、説明をみることができた。

その後、途中お茶をしながら大学へ立寄り、その後町の中心部へ行きまた戻る。
そして、荷物をまとめてチェックアウト。
宿のお姉さんおばさんが「もう行くのか?」って聞いてくる。

手配したタクシーへ乗り、夜の空港へ。町はイルミネーションで飾られている。通りを歩いている人に欧米人、アジア人はいない。皆、エチオピアの人なのだろう。

もう帰るのかー。あっという間だったな。またそれがいんだろうけど。

そして空港へと到着。

車内で話をしていたタクシーのうんちゃんが荷物を出してくれて、笑顔で言ってくれる。

「エチオピアはあなたをまた待っているよ。またの機会まで。」

そんな最高の言葉に見送られて僕は空港へ入っていった。

『人生って一度きり、だからこそ、いっぱい笑って、いっぱい恋して、いっぱい感動して、多くの人と出会って、多くの考え、価値観、宗教、文化、食べ物を吸収して 腹の底から、心の底から、溢れんばかりのエネルギーを、溢れんばかりの情熱を愛を。人生はまだまだ、もう25歳?いや、まだ25歳、夢があったからこそ、ここに来た。これからも、やっぱり夢がなくちゃ、夢が。ダイサクAdisAbeba 4/5/2008』

(2009.8.16.1400 Brusselsにて)

ーーーーーーーーー終わりーーーーーーーーー

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