2008/10/22 - 2008/10/22
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miyabi-doさん
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静岡県富士市・編
見た目を、舌が裏切った。
それも良い方になのは、久しぶりの事である。
カットした果物を、透明なゼリーに沈めただけのはずなのに、旨さがフレッシュな生の果物を上回る不思議・・?
しばし沈思黙考した際、脳裏に去来した言葉を並べてみるとこうなる。
「樹や畑から採ったばかりの果物を、皮を剥いてそのまま食べているみたい」
「ゼリーの中から、果物たちの瑞々しさがそのまま蘇った」
「深い眠りから目覚めた、白雪姫の唇に触れたような感触が・・」
「作った人は、果物を美味しくする“魔法の言葉”を知っているに違いない」・・等々。
支離滅裂と思われたとしても、自分に正直でありたいし、嘘つき呼ばわりされるより、まだましである。
フルーツ業界に衝撃を走らせた生フルーツゼリーの生みの親、杉山清さんに話を伺った。
「きっかけは、朝市に参加しないかと誘われ、果物の加工品を担当したんです。カットしたフルーツを容器に入れたら沈んでしまい、見栄えが悪いのでゼリーで固めて、水中花ように仕上げました。人生が変わるほど大ヒットして、3年間で35万個完売しました」
昭和25年創業の杉山フルーツ店は、人口26万人弱の富士市でも、東海道線から岳南鉄道に乗り換え、3駅目の駅前から通じる吉原商店街にある。
店主である杉山さんは、フルーツマイスター第一期生の資格を持つが、前歴はホテルマンだったという。
「生ゼリーがヒットすると、真似する所も出てきましたが、あまり日持ちがしないのと、大量生産が難しいため、大手が手を出せないんです。他も類似品の域を出ないためか、これまで肩を並べるほどの品は登場してません」
言うなれば、カットされた旬の果物が、ゼリーに沈んでいるだけ・・。
一見すると、シンプル極まりないが、意外と奥が深いようだ。
ゼリーに使う素材は、パティシエが使う動物性ではなく植物性。
同じ植物性でも、透明度や匂いがなく、果物の味や香りを邪魔しない物を選んだり、マイスターとしてのこだわりと愛情が、どこまでもピュアな作品に仕上げている。
「傲慢に映るかも知れませんが、洋菓子の世界ではトッピングの材料でしかなかったカットフルーツを、主役に仕立てた作品を作ったと自負してます。東京や大阪でも通用するかどうか試すため、催事に呼ばれて上京しますが、交通費も、宿代も、ロイヤリティーも支払うので、地元で毎日完売していた方がずっと儲かるんです」
毎日300個作る生ゼリーは、1.8m×2台のガラスケースに納められ、花畑か宝石箱のように並べられる。
午前7時の開店と同時に、客が次々に来店しほぼ2時間、どんなに遅くとも午後を待たずに完売してしまうので、無駄足にならないためには、前日に予約するしかない。
生ゼリーは、春の苺やメロン、夏の白桃、秋の葡萄の他に、ラズベリーなどトロピカルフルーツを使い、年間を通して20種類ほど作られる。
噂を聞きつけた客は、市内や県内はもちろん、関東地方や関西地方からも“吉原商店街詣で”をする人が跡を絶たない。
これほどフルーツ好きを熱狂させ、遠路をものともしない吸引力のある生ゼリーを買いに、杉山フルーツ店に行ってみたいと思いませんか・。
http://www.frufull.com/index.html
「少しでも買い易いように・」と、多少交通の便が良い御殿場に「生ゼリー専門店」が誕生した。
TEL:0550-82-1873
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