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平成20年10月2日(木)<br /> 涛沸湖に約30分滞在してから、今回の旅で最も期待している知床半島へ向かった。バスはJrの釧網本線と平行している国道244号線を、左手にオーツク海と小清水原生花園を見ながらひた走った。オーツクの村を通過し、斜里町集落の外れで道を334号線に乗り換え以久科原生花園を左手に眺めながら更に東行する。この間の道程は次のURLで地図をたどることができる。<br /><br />http://www.mapfan.com/m.cgi?MAP=E145.1.5.0N44.5.40.0&amp;ZM=8<br />http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?meshcode=66451000<br /><br /> 再びオーツク海が姿を現し、知布泊漁港を通過。オンネベツ川に架かる遠音別橋を渡ると間もなくオシンコシンの滝のあるオシンコシン崎に至る。トンネルを通り抜けるとオショコマナイ川があり、ここでは三重の滝が見られる。<br /><br /> 更にバスは334号線を知床岬へ向けてオーツク海沿いに疾駆する。弁天崎、チャシコツ崎を経てウトロ漁港へ到着した。下車することなく車窓から観察しただけであるが、この漁港の景観は素晴らしい。知床岬の秘境を海上から観察する観光船の出航基地にもなっている。334号線を更に行くと海岸線には奇岩怪石が目白押しに現れる。<br /><br /> ガイドは岩の名前を紹介してくれるが、なかなか覚え切れない。その時には覚えた積もりでもメモしておかなかったので写真整理をしていても岩の名前が判らない。ウェブで調べて特定できた名前はオロンコ岩、三角岩、亀岩だけである。蝋燭岩、ゴジラ岩等もあったが車窓から垣間見ただけなので撮影不可能であった。<br /><br /> 334号線が大きく蛇行してホロベツ川を渡ると見晴らし橋という、ウトロ漁港を一望できる地点がある。ここで眺めたウトロ漁港の光景は見事である。<br /><br />ウエブから拾ったプヨニ岬からウトロ漁港を望んだ写真は以下のURLで見ることができる。<br /><br />http://ramblingonmyhokkaido.blog112.fc2.com/blog-entry-60.html<br /><br /> 見晴らし橋を過ぎて暫く走行すると道路は二股に分岐する。右側は334号線で知床半島を横断して羅臼に通じている。                                   我々は左側の道道93号線に道を替え知床五湖を目指した。この区間蝦夷鹿が道路近くの崖や平地で草を啄ばんでいるのを目撃することが出来た。見事な角を生やした雄が多かった。<br /><br /> 道路沿いのエゾ松やダケカンバ、白樺林が刈り倒されて、草むした平地に木造家屋が倒壊したままの姿で放置されているのを数箇所目撃した。これは国策により入植した開拓農民達が経済状況の変化や自然環境の厳しさに耐えかねて離農した跡だと言う。<br /><br /> この離農跡地を狙って不動産会社や観光開発会社が進出しようと画策したが、知床の自然環境を保護しようと立ち上がった斜里町と篤志家の努力で乱開発の被害を受けることなく美しい自然が保存されたのである。<br />「しれとこ100平方メートル運動」と称する運動を昭和50年、当時の斜里町町長藤谷豊氏が主体となって立ち上げ知床の自然を愛する全国の人達に呼びかけて寄付を募り見事成功した運動である。<br /> 知床で夢を買いませんか!「しれとこ100平方メートル運動」の詳細は次のURLで見ることができる。http://www.town.shari.hokkaido.jp/100m2/undo.html<br /><br /> 知床五湖のレストハウスには14時50分に到着して約1時間の範囲内で一湖と二湖を散策することになった。慌しい工程である。短時間の湖探訪なので脚力に自身が持てず、一湖だけゆっくり歩き美しい自然の光景を堪能するとともに、美しい自然を後世に伝えていくために努力している人々の存在を知って感動を新たにした。<br /><br /> 知床の湖の探訪を終えて同じ道を引き返し、往路ではやり過ごしたオシンコシンの滝を下車して見学した。<br /> オシンコシンとはアイヌ語でエゾ松が群生する場所と言う意味である。<br /> オシンコシンの滝を後にしたのは16時半。一路宿泊先の阿寒湖温泉街を目指した。宵闇が迫り周囲の景色も次第に見えなくなった。駅の店で小休止してニュー阿寒ホテルに到着したのは19時半になった。<br /><br /> この時期は「千本たいまつ」というイベントが阿寒町内のアイヌコタン会場で20時半より催されると聞いていたが夜遅くの外出も老齢の身には億劫なので大浴場で温泉に浸った後暫く、部屋内で軽く杯を重ねながら談笑して過した。<br /><br /><br /><br />

知床の五つの湖・・・北海道紀行その8

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2008/10/02 - 2008/10/02

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早島 潮

早島 潮さん

平成20年10月2日(木)
 涛沸湖に約30分滞在してから、今回の旅で最も期待している知床半島へ向かった。バスはJrの釧網本線と平行している国道244号線を、左手にオーツク海と小清水原生花園を見ながらひた走った。オーツクの村を通過し、斜里町集落の外れで道を334号線に乗り換え以久科原生花園を左手に眺めながら更に東行する。この間の道程は次のURLで地図をたどることができる。

http://www.mapfan.com/m.cgi?MAP=E145.1.5.0N44.5.40.0&ZM=8
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?meshcode=66451000

 再びオーツク海が姿を現し、知布泊漁港を通過。オンネベツ川に架かる遠音別橋を渡ると間もなくオシンコシンの滝のあるオシンコシン崎に至る。トンネルを通り抜けるとオショコマナイ川があり、ここでは三重の滝が見られる。

 更にバスは334号線を知床岬へ向けてオーツク海沿いに疾駆する。弁天崎、チャシコツ崎を経てウトロ漁港へ到着した。下車することなく車窓から観察しただけであるが、この漁港の景観は素晴らしい。知床岬の秘境を海上から観察する観光船の出航基地にもなっている。334号線を更に行くと海岸線には奇岩怪石が目白押しに現れる。

 ガイドは岩の名前を紹介してくれるが、なかなか覚え切れない。その時には覚えた積もりでもメモしておかなかったので写真整理をしていても岩の名前が判らない。ウェブで調べて特定できた名前はオロンコ岩、三角岩、亀岩だけである。蝋燭岩、ゴジラ岩等もあったが車窓から垣間見ただけなので撮影不可能であった。

 334号線が大きく蛇行してホロベツ川を渡ると見晴らし橋という、ウトロ漁港を一望できる地点がある。ここで眺めたウトロ漁港の光景は見事である。

ウエブから拾ったプヨニ岬からウトロ漁港を望んだ写真は以下のURLで見ることができる。

http://ramblingonmyhokkaido.blog112.fc2.com/blog-entry-60.html

 見晴らし橋を過ぎて暫く走行すると道路は二股に分岐する。右側は334号線で知床半島を横断して羅臼に通じている。                                   我々は左側の道道93号線に道を替え知床五湖を目指した。この区間蝦夷鹿が道路近くの崖や平地で草を啄ばんでいるのを目撃することが出来た。見事な角を生やした雄が多かった。

 道路沿いのエゾ松やダケカンバ、白樺林が刈り倒されて、草むした平地に木造家屋が倒壊したままの姿で放置されているのを数箇所目撃した。これは国策により入植した開拓農民達が経済状況の変化や自然環境の厳しさに耐えかねて離農した跡だと言う。

 この離農跡地を狙って不動産会社や観光開発会社が進出しようと画策したが、知床の自然環境を保護しようと立ち上がった斜里町と篤志家の努力で乱開発の被害を受けることなく美しい自然が保存されたのである。
「しれとこ100平方メートル運動」と称する運動を昭和50年、当時の斜里町町長藤谷豊氏が主体となって立ち上げ知床の自然を愛する全国の人達に呼びかけて寄付を募り見事成功した運動である。
 知床で夢を買いませんか!「しれとこ100平方メートル運動」の詳細は次のURLで見ることができる。http://www.town.shari.hokkaido.jp/100m2/undo.html

 知床五湖のレストハウスには14時50分に到着して約1時間の範囲内で一湖と二湖を散策することになった。慌しい工程である。短時間の湖探訪なので脚力に自身が持てず、一湖だけゆっくり歩き美しい自然の光景を堪能するとともに、美しい自然を後世に伝えていくために努力している人々の存在を知って感動を新たにした。

 知床の湖の探訪を終えて同じ道を引き返し、往路ではやり過ごしたオシンコシンの滝を下車して見学した。
 オシンコシンとはアイヌ語でエゾ松が群生する場所と言う意味である。
 オシンコシンの滝を後にしたのは16時半。一路宿泊先の阿寒湖温泉街を目指した。宵闇が迫り周囲の景色も次第に見えなくなった。駅の店で小休止してニュー阿寒ホテルに到着したのは19時半になった。

 この時期は「千本たいまつ」というイベントが阿寒町内のアイヌコタン会場で20時半より催されると聞いていたが夜遅くの外出も老齢の身には億劫なので大浴場で温泉に浸った後暫く、部屋内で軽く杯を重ねながら談笑して過した。



同行者
その他
交通手段
観光バス
旅行の手配内容
ツアー(添乗員同行あり)

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  • 国道沿いの牧草地で遊ぶ馬、前方のに濤沸湖が見えている

    国道沿いの牧草地で遊ぶ馬、前方のに濤沸湖が見えている

  • ウトロ漁港近くの三角岩

    ウトロ漁港近くの三角岩

  • 亀岩

    亀岩

  • オロンコ岩

    オロンコ岩

  • プユニ岬

    プユニ岬

  • 見晴らし橋からウトロ漁港を展望

    見晴らし橋からウトロ漁港を展望

  • 鮭が登る川口

    鮭が登る川口

  • 道路沿いの平地で草を食む野生のエゾ鹿

    道路沿いの平地で草を食む野生のエゾ鹿

  • 知床五湖の案内看板

    知床五湖の案内看板

  • 知床一湖

    知床一湖

  • 知床一湖

    知床一湖

  • 知床の林

    知床の林

  • 知床一湖

    知床一湖

  • 知床五湖の配置図

    知床五湖の配置図

  • 知床五湖入り口の注意書

    知床五湖入り口の注意書

  • ひぐまと共存するために。ソーセージの話

    ひぐまと共存するために。ソーセージの話

  • レストハウスの売店の商品

    レストハウスの売店の商品

  • 知床の離農者跡地

    知床の離農者跡地

  • オシンコシンの滝の看板

    オシンコシンの滝の看板

  • オシンコシンの滝

    オシンコシンの滝

  • オシンコシン館

    オシンコシン館

  • オシンコシンの滝を後にして間もなくの日没。<br />バス車内

    オシンコシンの滝を後にして間もなくの日没。
    バス車内

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