クジラに触れるわけ無いでしょ！！ゲレロネグロ

2004/01/16 - 2004/01/31

　　妻はそう思っていたそうですが、わたしはボートに乗ったおばさんがクジラにタッチしている写真を見て、無邪気に

「クジラに逢える！」

　　そう思ったのでした。
　　まあ、相手が野生動物ですから、運不運はあるだろうと、その位の気持ちで行ったものです。
　　でも、私たちの乗ったボートの一人のおじさんは本当にタッチしちゃいました！
　　どこで、そんな反エコツーリズム的な経験ができるかというと‥‥。

エリア メキシコ

• 交通手段: 高速・路線バス 船
• 航空会社: 大韓航空

　　場所はカルフォルニア半島の中ほど、太平洋に面したゲレロネグロ（Guerrero Negro)という小さな町です。
　この町を拠点に、近くの Laguna Oje （オーヘラグーン）のクジラウォッチングツアーに参加できるのです。
　　そこへ行くにはメキシコ、アメリカ国境のティファナから写真のようなバスで10時間突っ走らなければなりません。
　　クジラウォッチングには日本からウェブで申し込んでおきましたが、ティファナで電話連絡を入れたら申し込んだ日付が間違っていたことが判明。
　　でも、そこはメキシコ、ラテンの国、ノープロブレム。
　　夜行バスを進められましたが、途中の景色も見てみたかったのと、体力の問題から、朝一番のバスで行きました。

　　バスからは太平洋を眺めながら行くことができます。

　　大小のサボテンが生える大地は、初めのうち別の惑星に来たかのようでわくわくしましたが、何時間も続くとうんざり。

　　時々、トイレ休憩やお食事休憩が入ります。
　　私たちはこの店で、サンドイッチを注文しました。

　　途中、銃を持った警備の兵士が乗ってきて、入国カードのチェックをしたりしますが、夕方には無事ゲレロネグロの町に到着。
　　泊まったのは Motel Las Ballenas (モーテルラスバエーニャス）その名もクジラモーテル。
　　シャワー付きのツインが一泊2000円くらいでした。

　　クジラモーテルの壁画（？）

　　翌朝早く、予約を入れていたマラリモツアーの迎えのバンが来て、近くの事務所で説明を聞いた後、再びバンに乗って30分ほどで、ツアーのボートの発着場につく。

　　ひとつの船に10人ほどが乗り込みます。
　　政府から許可を受けたボートは全部で６艘ほど。
　　午前のツアーと、午後のツアーとあってどちらも５０ドルほどでした。

　　鏡のように穏やかな水面を私たちを乗せたボートが突っ走ります。
　　すでにイルカやアザラシが、私たちを歓迎してくれています。野生動物の濃いこと。

　　湾の入り口のブイの上の監視員（？）

　　しばらくして、湾の中を進むとあちこちからクジラの潮が上がっているのが見えます。

　　やがて近づく巨大な影。
　　船の上はもはやパニック状態！
　　直前でボートの下にもぐりこむのですが、その前に
　　「ぶはっ！」
　　と、潮を吹くのです。
　　われわれはずぶぬれなんであります。

　　このコククジラの息はくさくはありません。
　　クジラの潮の中に虹が見えるのが分かるでしょうか。
　　船の下にもぐってボゴボゴと空気を吐き出して船をゆするのです。
　　遊んでいるのか。

　　水の中から、つぶらな瞳でこちらをじっと見ています。

　　他の船がウォッチングしています。
　　このクジラは親子連れで、船の反対側に４メートルくらいの子クジラが寄り添っています。
　　私たちは、この後カルフォルニア湾側のムレーヘを訪れた後、戻ってきてもう一度このツアーに参加しました。