スペイン北部・ポルトガル旅行（4）／サンチャゴ・デ・コンポステラ ～ ビーゴ

2007/10/07 - 2007/10/08

サンチャゴ・デ・コンポステラは言わずもがな、エルサレム、ローマ/ヴァチカンとならぶキリスト教世界三大聖地の一つ。９世紀に聖ヤコブ（サンチャゴ）の墓が発見されてからヨーロッパ中の人々が目指す巡礼の聖地となった。
現在は中世ほど巡礼者は多くないが、最近になってブームが少しずつ押し寄せている。
私の仲間にも非常に興味を持って取材している者もいるが（NHKでも何度か放映された）、私もチャンスがあれば是非歩いてみたい。（四国の遍路道とどちらが先になるかな）

スケッチは前回に来たとき描いたもの。今回は一人旅でなかったのでスケッチ時間は取れなかった。


ビーゴはガリシア州南部を占めるポンテベドラ県の最大都市（人口約30万人）、スペイン最大の漁港がある。周りはリアス海岸が複雑に入り組んでいて、市の中心部にあるカストロ公園に登ると素晴らしい景色を眺めることが出来る。
Vigoで検索すると今ではサッカーに関係するホームページがほとんど出てくるほど。スペインリーグ・サッカーチーム/セルタのホーム地。

エリア スペイン

サンチャゴ・デ・コンポステラ駅

　ここでは有名な教会に挨拶だけをしてすぐに通過する計画だったので手荷物を駅に預けようとするが、預け場所やコインロッカーは尋ねてみるが何処にもなし。こんな駅は珍しいのだが。ここに集まるスペイン巡礼者や旅行者には荷物を預けて見学なんて人少ないんだ。

　仕方ないので荷物を教会まで転がして行く。そんなに遠くないのは覚えていたが、少し登り坂になっていたのでキツかった。

大聖堂の、丁度背中合わせに建つ聖堂。
こちらの側から大聖堂に向かった。

サンチャゴ・デ・コンポステラ大聖堂。
この聖堂を目指して今では世界中から巡礼者が集まって来る。

（1992年に撮影）

（1992年に撮影）

近くの市民公園から（1992年撮影）

サンチャゴ・デ・コンポステラでは半日間滞在して列車を待ち、次の目的地ビーゴに向かう。

　ビーゴはポルトガルに入る前に停泊するスペイン最後の都市。リアス海岸はここまで続いていて、このあたりが特に変化に富んでいる。


　サンチャゴ・デ・コンポステラから車窓の外に流れる美しい景色を楽しみながらやって来た。

こちらで立派な建物を見かけると、殆どが銀行か公共の建物と思って良い。
以下掲載の建物も同様。

CAIXAは銀行。
建物入口を装飾している彫刻など、見張るものが多い。日本では殆ど見かけられないものだ。

この建物もおそらく銀行。ホテルから港に向かう中心通りに集中していた。

ビーゴ港

港にはたくさんの魚が泳いでいる。防波堤のまわりには釣りをしている人の姿も多く見られる。

海や街を見渡せる唯一の小高いカストロ公園に登ってみる。散策を楽しんでいる多くの市民に遇った。

残念ながらここには開発から取り残された壊れたままの家屋が見える。（これはあくまでも写真材料として好奇心から撮影したもので一部のみ）

ホテルの窓から下に見える石の彫刻を撮影。
夜に撮影した時には何が彫られているか良く分からなかったが、昼に確認すると、網で魚を引き上げている漁師たちの姿だった。

朝ホテルを出発時に撮影したのは下の写真。
昼間の交通量はさすがに多い。







さて、これからスペインからポルトガルへ国境越えをする訳だが、ここに又も予期出来なかった難問が待ち構えていた。

実を言えば、前回に旅行した時にもビーゴの駅前で一泊したのだが、その理由と言えば夕方にサンチャゴ・デ・コンポステラからポルトガル/ポルトまで行く予定で乗車した電車が、走っているのはスペイン内だけで、その先までは行っていなかった。
常識的に考えてまだ十分にポルトまで行ける時間があったので、ビーゴまでくれば何とかなるのではと思ってやってきた。
が、実際に走っている電車が存在していない。いくら時刻表を調べてもそうだった。

仕方なくここビーゴ駅前で一泊し、ポルトガルには翌朝入ることにしたのだが、その時と全く同じようなことが又も今回にも起きるとは！全く予想していなかった。

朝ホテルからバスターミナルまでタクシーで行く。

バス・ターミナルに着いて発券口でポルトまでの切符をお願いする。
すると係員は首を横に振る。満員で席がないと言うのである。
そしたらその次の便は？

それも満員！。じゃぁ、何時の便だったら乗れるの？
「明朝の便だったら。今日は全部満員です！。」

えっ、此処はこういう事情になっているんだ。

鉄道も夕方までポルトガル行き便がないのは調べてある。
こんなんだったら早朝の鉄道便に乗るんだったなぁ。

もう夕方の電車に乗るしか仕方ない、とホテル方向に引き返そうとタクシー乗り場に行くと・・・。

何と先ほどホテルからここまで乗ってきた同じタクシーが待機している。
これは何かの縁だ、と試しにポルトまで行ってもらうとするといくらかかる？

そこで安くしてくれるよう相談に相談を重ね、タクシーぶっ飛ばし約2時間でポルトにやってきた訳です。

こういう経験は決して一生忘れることはないだろう。