2008/06/14 - 2008/06/14
1239位(同エリア1729件中)
もろずみさん
都内の大名庭園には何度も足を運んでいます。特に小石川後楽園は梅、桜、紅葉の名所ですから数え切れないほど行きました。
でも、いつも花が目当てで園内をつぶさに取材したことがないと気づきました。
折良く花菖蒲が見頃の時期です。菖蒲まつりは先週で終わってますが、実は今が満開ということでした。
この機会に園内をくまなく見て回ることにしました。
水戸黄門こと徳川光圀公が造った庭園はかなりマニアックな趣味が伺えるワンダーランド。興味は尽きません。
あ、花菖蒲はもちろん綺麗でしたよ。
- 交通手段
- 私鉄
-
この時期は緑一色の後楽園です。
鬱蒼とした木々に囲まれて静寂そのものの「大泉水」。
実際は周囲に観光客が結構いますけど。 -
いつも時計回りに巡ります。
ゴルフ場の斜面を思い浮かべそうな「小廬山」です。
中国の名勝「廬山」に因み、京都の清水寺一帯を「小廬山」と呼んでました。
それに似ていることから林羅山がここも「小廬山」と命名。 -
「大堰川」に架かる土橋の「渡月橋」です。
もちろんモデルは京都の嵐山です。
この水はかつては神田上水の水を暗渠で引き入れたという贅沢なもの。 -
ここから眺める景色は何と言っても枝垂桜の時期が一番です。
絶景かな!
写真は2008年3月23日撮影、ってことは今年2度目の後楽園です。 -
大きな岩が何枚も直立した「屏風岩」。
もちろん自然のものではないわけですが、いかにもという感じで置かれています。 -
やはり中国の名勝・西湖を模した「西湖の堤」。
「西湖の堤」が大名庭園によくあるのは、後楽園の真似だそうです。 -
ここから登っていく山にも「琉球山」と名前がついています。
中腹には「清水観音堂跡」が斜面にせり出していました。
舞台造りの観音堂は関東大震災で焼失しました。 -
一旦下って大堰川の上流で渡ります。
「音羽の滝」はかつて神田上水の水を引き込んで落としていたようですが、元禄の大地震で水路が破壊されました。
今は「大泉水」から水を利用しています。 -
ご存じ紅葉の名所、京都の東福寺を模した「通天橋」です。
本当の通天橋は虹橋ではなかったような気がしますけど、ここも紅葉の頃は絵になります。 -
橋を渡ると「得仁堂」があります。
後楽園最古の建造物で光圀公が建てたお堂です。
史記に出てくる聖人「伯夷・叔斉」の木像が祀ってあります。
これは光圀公の趣味。 -
「小廬山」の裏手に位置する広場は、今は休憩所が建っています。
ここにはかつて「萱門」と神田上水から水を汲み上げるための水車がありました。
「萱門」は戦災で焼失。近世になっていろいろ失ったわけで惜しいことですね。 -
我が国初の石造アーチ橋である「円月橋」です。
光圀公の命により明の儒学者・朱舜水が設計したと言われています。
なかなか立派な技術です。 -
47段の石段が上に伸びています。
京都の愛宕山の坂を模した「愛宕坂」です。
こうしてみると京都への憧れがいたるところに見られますね。 -
坂の上には「八卦堂跡」。
園内には小さなお堂がずいぶんとたくさんあったのですね。
これも震災で焼失したそうです。 -
山道の途中の塚は「小町塚」と名付けられています。
なんでも塚石の産地が常陸の国・小野だというので、光圀公が名付けたとか。
ただの洒落です。 -
坂を下ると梅林に出ます。
水戸の偕楽園は昔も今も梅の名所ですから、水戸藩上屋敷には梅の木がたくさん植えられたのでしょう。
里帰りの梅なんていうのもあります。 -
梅林の奥には「藤田東湖護母致命之処」とある石碑。
藤田東湖は幕末の水戸学の大家。徳川斉昭公の腹心の一人です。
安政の大地震で、藩邸内にいた母親の上に梁が落ちてきたのをかばって自らは圧死したと伝えられています。 -
園内に引き込まれた神田上水。
神田上水の昔の姿を偲ばせる風景はここでしか見られません。 -
上水の脇には藤棚と「八つ橋」。
そう言えば藤の時期には来たことがないです。
四季折々の花が揃っているあたり、さすが御三家の庭園です。 -
なんの変哲もない井戸ですが「不老水」と名前がついています。
洪水でも溢れ出ることがなく、干ばつでも枯れることがないという不思議な井戸だそうです。
今はどうだか知りませんけど。 -
さて、今日のメインの菖蒲田に出ました。
花菖蒲は正に満開です。
涼しげな紫と白の花が一面に広がっています。 -
見物客の大半はここに集中していますね、
カメラマンも大勢来ています。
しかし、この花はどう撮ったら良いのか、難しい花です。 -
透き通った感じを出したいのでソフト・フィルターを装着。
好みの色味が出ましたが構図が難しいなぁ。 -
天気は良いけど昼下がりですので花の状態は今ひとつ。
それに風があるのでピタリと静止しない。
なんとか撮れた形の良い花がこれです。
この一枚のために風が止まるのを待つこと3分余り。 -
数は少ないけど黄色い花菖蒲が目立ってました。
普通の黄菖蒲とは違う種類らしい。
黄菖蒲よりずっと優雅な色をしていました。 -
いろいろやってみましたが透き通った花を撮るのは難しいです。
ややイメージに近いのはこれかな?
どういう設定で撮ったか、忘れました。(^^; -
菖蒲田の脇に建っている茅葺きの「九八屋」。
『酒を飲むには昼は九分、夜は八分にすべし』から命名されたという酒亭です。
戦災で焼失したものの復元です。
少しずつでも焼失した建物を復元して欲しいものですね。 -
「九八屋」から菖蒲田を眺めてみました。
ここが都心の喧噪の中とは思えない鄙びた風景ですね。
でも隣りの東京ドームではコンサートの真っ最中。
大歓声が聞こえてきてます。 -
菖蒲田の続きに田植えを終えたばかりの「田端」。
光圀公が、嗣子・綱條の夫人に農民の苦労を教えようと屋敷内に造った小さな田圃です。
今は近くの小学生が田植えや稲刈りを行っています。 -
土曜の午後のひとときの光景。
遠くに行かなくても十分に観光気分を味わえる場所です。
最近特に近場で済ませる癖がついてしまったかなぁ・・・。
でも、写真だけ見れば立派な観光地ですよね。 -
ただの広場かと思えば「松原」と名前がありました。
往時は鬱蒼とした松林だったとか。
やはり焼失してしまったのだろうか。 -
園内にはいろいろな形の灯籠があります。
中でも一番大きい「異形灯籠」です。
矩形の灯籠で他所では見たことがない形です。 -
大口径のレンズをつけた大型カメラを覗いているおじさんが二人。
レンズの先には何もない・・・
と思ったら、カワセミがやって来ました!
慌ててズーム。でも手持ちなのでこれが限界でした。(^^; -
「沢渡り」の飛び石を踏んで行くと滝があります。
園内でも一番大きな滝で「白糸の滝」です。
スローシャッターを意識したわけではないけど、上手く撮れちゃいました。 -
峠の茶屋をイメージした茅葺きの「丸屋」です。
鄙び具合が絶妙ですね。
これは戦災で焼失したものの復元です。
いくつかは復元されているようですね。 -
「大泉水」のほとりに立つ姿の良い一本松。
池を琵琶湖に見立てて滋賀唐崎の「一つ松」を模したものです。
歌川広重の錦絵「近江八景・唐崎夜雨」に出てくる松です。 -
「小廬山」の麓には「蓮池」もあります。
まだ咲いていませんが、間もなく蓮も咲く季節です。
そう言えば、何度も来ている割には蓮の花は見てませんね。 -
再びお堂の跡。「西行堂跡」です。
西行法師の木像が安置されていたと言います。
戦災で焼失し、狛犬と歌碑だけ残っています。
ただし歌碑は判読できず。
『道のべに しみずながるる柳かげ
しばしとてこそ 立ちどまりつれ』
だと思います。 -
「西行堂跡」の下を流れるのが「竜田川」です。
この辺りは鬱蒼として薄暗いイメージですが、秋には燃えるような紅葉に覆われます。 -
多分、都心で一番を争える紅葉の名所。ちょっとスケールが小さいけど・・・。
しばらく晩秋に来てないので今年の秋はここを候補にします。
今の季節は青紅葉が綺麗です。 -
まるで戦国時代の物見櫓のような「白雲台跡」。
なになに?遠くは妙義・榛名の山々、近くは築土・赤城の社が見えたと書いてあります。
築土・赤城は目と鼻の先じゃないかなぁ・・・。 -
意外と季節の花の紫陽花は少ないです。
西洋あじさいは皆無。額あじさいが数株のみでした。 -
昼なお暗い峠道という風情の「木曽山」の道です。
正に木曽路を模したとはピッタリですね。
棕櫚の樹が植えられているので「棕櫚山」とも呼ばれたそうです。 -
山道の脇にはちゃんと「木曽川」が流れています。
遡っていくと「寝覚めの滝」がありました。
浦島伝説で有名な木曽路の名所「寝覚めの床」を模したのですが、スケールが違うので「床」を「滝」にしたのかも。 -
庭園と内庭の境には「唐門跡」。
唐様の極彩色の彫刻のある門だったそうです。
そこには朱舜水の筆による『後楽園』の扁額が掛かっていました。
惜しいかな、戦災で焼失してしまいました。 -
「内庭」は書院の庭園だった所です。
水戸藩邸は今の後楽園の敷地よりずっと広大でした。
東京ドームやLa Quaの辺りも敷地だったと思われます。
内庭も今残っているのは半分だけとか。 -
池には数は多くありませんが白い睡蓮が浮かんでいます。
なるほど花には事欠きません。何でもありますね。 -
内庭を見下ろすことができる「富士見堂」です。
確かに方角からみて富士山が見えたことでしょう。
今は西も東もビルしかありません。 -
これでひと通り見て回りました。
結構見所が豊富で2時間近く掛かりました。
もっとも花菖蒲やカワセミで時間を喰いましたが・・・。
お茶室である「涵得亭」の入口にあった鹿おどしです。 -
そんなに広くはないけど密度の高い庭園です。
丸一日京都で遊んだような気分になりました。
この庭園を造った天下の副将軍・徳川光圀公の肖像画です。
TVの水戸黄門はフィクションなので当たり前ですが、実際はいかにも文人風の人物です。
ということで、小石川後楽園の観光ガイドができました。
晩秋に紅葉の後楽園も来てみることにしましょう。
風景が全然違うことでしょう。
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この旅行記へのコメント (4)
-
- まみさん 2008/06/20 04:21:39
- 先にトラックパックを送って
- もろずみさん、こんにちは。
先にトラックパックを送って、コメントと投票があとになってしまいました。
トラックパックをほとんどやったことがなかったので、なつかしの?小石川後楽園を拝見して、ぜひ送ってみたくなったのです@
菖蒲の写真もすてきですが、庭のほかのポイントの写真もとてもいいですね。
ここほどの名園になると、同じポイントでもいろんな写真が楽しめます。
私は一昨年に梅を見にいったっきりですが、そういえば菖蒲園がありましたねぇ。
菖蒲に限らず、また行ってみたくなりました。
- もろずみさん からの返信 2008/06/20 23:12:04
- RE: 先にトラックパックを送って
- まみさん、TBと投票ありがとうございます。
小石川後楽園は完成度が高い庭園ですよね。
春先に枝垂桜を見に行ったとき、園内をじっくり研究したいと思いまして今回訪問したのです。
最近は洋風庭園ばかりだったので日本庭園は新鮮な気分で回れました。
梅、桜、紅葉ではやはり紅葉の時期が一番よいと思いますよ。
園内のガイドさんも紅葉を絶賛してましたので、晩秋の候補地です。
紅葉の赤をバックにカワセミを撮るのが夢です。
-
- まもちんさん 2008/06/18 22:45:40
- これ、いいです〜
- もろずみさん
後ろに反射した白い菖蒲でもあるんでしょうかね〜。とても、ステキです。紫の花だと、黒バックがいいなんていいますけど、上半分の黒と下の白っぽい部分のバランスがいいんでしょうねぇ〜。真似しよう・・(笑)
小石川後楽園は、まだ行ったこと無いんですけど、見所も多いとのことなので、そのうちいってみたいとおもいます〜。
まもちん
- もろずみさん からの返信 2008/06/19 23:23:35
- RE: これ、いいです〜
- まもちんさん、どうも。
後ろの白い花がバックライトの役割を果たしてくれました。
どうぞ、真似してください。
設定を忘れたので、どうやって撮ったかは聞かないでくださいね。
> 小石川後楽園は、まだ行ったこと無いんですけど、見所も多いとのことなので、そのうちいってみたいとおもいます〜。
はい。カワセミだけのために行っても良いかと思います。
そういう人たちもいます。
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