2007/11/26 - 2007/12/03
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arzaga10さん
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真冬でも色褪せることのない緑の大地と、
横たわるケルトの遺構を訪ねた旅です。
東は、首都ダブリンの活気に酔い音楽に浮かれ、
西は、世界を切り取ったような断崖に立ちました。
陰鬱な天気と陽気な人々に迎えられた、北部・東部での4日間です。
※訪問地~コンウィ(ウェールズ)、ジャイアンツ・コーズウェイ、ダブリン
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 25万円 - 30万円
- 交通手段
- 鉄道 観光バス 船 自転車
- 航空会社
- JAL
-
成田を正午に出て当日夕方にロンドン着。市内の
ユースホステルに1泊して、旅の実質的な1日目は、
いきなり寄り道です。目的地のアイルランドへは、
アイリッシュ海を挟んだ対岸の北ウェールズにある
ホリーヘッド港からフェリーに乗って行くことにしま
した。せっかくウェールズに行くならと、この地域に
ある世界遺産の古城を見ることにしたのです。
ロンドンから北上し、ホリーヘッドに近いコンウィに
向かいます。 -
コンウィ駅は、電車の乗務員にリクエストしなければ
停車しない小さな駅でした。驚いたのは、古い城壁を
くぐったなぁ、と思ったらすぐにホームに着いたこと。
駅が、というより街全体が、中世の市壁に囲まれた
往事の姿を今も留めているのです。いきなりテンション
上がりました。壁沿いに歩いて、コンウィ城に向かい
ます。 -
市街地に出ると、市壁に登る階段を見つけました。
壁の上を歩いて城に向かうことができます。城と壁は、
ウェールズを征服したイングランドがウェールズ人の
侵入を防ぐために築いたのが元々なのですが、今では
多くの観光客を集める街の名所です。今ここに暮らす
ウェールズの人は、先祖を制圧するために造られた
壁を、どんな存在として捉えているのか。壁の内側で
ウェールズの旗が翻るのを見ながら、ふと思いました。 -
北ウェールズのグウィネズ州には、イングランド王が
13世紀に築いた10の城郭があり、このうち4つが、
「グウィネズのエドワードI世の城群と市壁群」として
1986年に世界遺産に登録されました。コンウィ城は
堅牢な砦でした。
城内はいくつかの階層に分かれていて、低層では
居留するスペースを歩き、中層では城内を一望し、
高層では市街地を見渡すことができます。保存状態が
良いので、重厚な城の構造が実感できます。 -
コンウィ城で最も高い所にある見張り塔から。壁は
苔むし、背丈の低い草が息づいて、古城の風情です。
空は雲に覆われながらも青さを留め、風は吹き付けて
きつつも、肌を刺すような冷たさはありません。
わびしい。けれどやさしい。思うにこれが、英国を歩くと
胸に押し寄せてくる特有の情感です。
湾には、帆をたたんだヨットがずらり。その優雅な
様子は清々しく思えました。いろんな感性をくすぐって
くる風景。ここに寄り道して良かったです。 -
コンウィからも近いホリーヘッド港からフェリーに
乗りました。めざすはダブリン港。いよいよ、憧れの
アイルランド島に渡るのです。
日本でフェリーに乗った経験といえば、二等船室で
雑魚寝したくらいのものでした。でもこの船室には、
テーブル付きのソファ型の座席がゆったりと置かれて
いて、きわめて快適でした。デニーズの店内を広大に
したような感じ。食事もあり、タイカレーを買いました。
おいしくなかった(笑)。でも快適で愉快な船旅でした。 -
2時間後、ついにアイルランド上陸。ダブリン港で
パスポートにスタンプをもらうと、当たり前ですが
他の国に来たのだという感慨がこみ上げてきました。
バスでダブリン中心部まで行き、アイルランド最初
の目的地・ベルファストに向かうため駅へ。おじさんに
道を尋ねると、親切に教えてくれたのに、なんとその
英語が100%理解できないという経験をしました。
これがアイリッシュ英語なのか…。ちなみにおじさん
は前歯が抜けていました。。。 -
ダブリンを電車で出て、北アイルランドの中心都市
ベルファストに着いたのは深夜。アイルランド共和国
にいたのは数時間で、すぐに英国に戻ってきたことに
なります。忍び込むようにユースホステルにチェック
インし、翌朝すぐにバスツアーに申し込みました。
世界自然遺産、コーズウェイ・コーストという海岸に
ある奇観、ジャイアンツ・コーズウェイを訪ねます。
写真はバスの窓から見た、ベルファストの都心部に
あるオペラハウスです。 -
ベルファストの郊外に出ると、景色はあっという
間に寂しくなります(笑)。海沿いの田舎町といった
風情のわびしい景色は、いかにも英国らしい感じ。
所々で休憩をとりながら、ツアーは3時間ほどかけて
世界遺産に向かいました。 -
バスはコーズウェイ・コーストを見下ろす崖の上に
到着。売店や公衆トイレが建ち並ぶ、観光地然とした
海岸への入り口を過ぎると、崖を降り世界遺産の海岸
へと続く散策路が延々と続いていました。雨と風に
耐えながら降り立った波打ち際は、六角形が連なる、
まるで前衛芸術のような現実離れした景観でした。
世界有数の奇観といわれ、巨人が造ったという伝説が
残る、ジャイアンツ・コーズウェイです。 -
それにしてもこの足元の幾何学模様は、見るほどに
不思議。ハンドボールの表面を黒く塗りたくったかの
ようです。火山活動で流れ出した溶岩が急冷されて、
こうした六角形に割れて固まったのだそうです。波が
絶えず打ち寄せるので、塗れた岩場は鋭角的な印象
と違ってツルツルです。世界の端っこにある大いなる
世界遺産まで来て、何度もすっこけそうになってしまい
ました。 -
バスツアーからベルファストに戻ると、もう真っ暗
でした。でも、この日のうちに列車でダブリンへ行く
強行スケジュール。2時間ほどの移動時間を爆睡で
過ごしました。
到着した近代的なデザインのダブリン・ヒューストン
駅は、夜中で人気がなく寂しかったですが、ささやか
なクリスマスのデコレーションで華やいだ様子を見て、
この時季に欧州を訪ねることができた幸運を思い、
少し胸がときめきました。 -
一夜明け、曇天のダブリン散策に繰り出しました。
なぜか長く憧れを抱いていた街。その中心部にある
オコンネル・ストリートです。天を突くような細長い
モニュメントが印象的。狙いは分かりませんが、実に
単純で矛盾のないデザインです。その姿は、豪快な
ようにも神経質なようにも見えました。
街並みも道行く人の様子も洗練されていました。
世界に先駆けたIT産業の成長で、「ケルトの虎」と
呼ばれる90年代の好況を経た今だからかも。 -
そんなダブリンで真っ先に挙げられる観光名所が、
トリニティ・カレッジです。大学が観光地になっている
のはなぜかといえば、「ケルズの書」という豪華に装飾
された聖書の写本と、ハリー・ポッターの映画を思わ
せる巨大な図書館を公開しているからです。どちらも
鳥肌ものの見応えがありましたが、撮影は禁止。
でも、展示のある建物に向かう途中の構内で、面白
いものに出会いました。 -
1ユーロコインを募金して、それをひたすら道の脇に
並べている学生たちがいたのです。一直線に並んだ
コインは壮観ですが、別にタネも仕掛けもありません。
単に「チャリティやるにも、こうやったら面白そうだから」
という理由だそうです。実ははじめ足元に気づかず、
あやうく蹴飛ばすところでしたが、もちろんすかさず
参加しました(笑)。
歴史を訪ねた直後、ここが若者がつどう場だという
ことを思い出しました。自由な発想にふれました。 -
ひととおり街を歩いたので、街で一番賑わう通り、
グラフトン・ストリートでお茶をすることにしました。
老舗、ビューリーズ・オリエンタル・カフェです。
感激したのは接客態度。日本の店みたいな慇懃さ
だったのです。これが老舗の格調でしょうか。
カフェラッテ(だったかな?)は、エスプレッソアートで
国のシンボル、三つ葉のシャムロックを描いてくれる
ようなのですが、混んでいたからか普通でした(笑)。
でも落ち着いた雰囲気とコーヒーの味は最高でした。 -
冬のアイルランドの夜は早く、午後4時には暗く、
5時には真っ暗になります。ダブリンで最初の夜を
過ごすために訪れたのが「テンプル・バー」という
再開発地区。石畳が美しく、アイリッシュミュージック
の生演奏が聞けるこぎれいなパブが集まっています。
歩くだけで胸が弾むようなおしゃれな街並みですが、
実はここ、一時はスラム化していたというから驚き。
本場のギネスを味わうべく、一軒のパブにに立ち
寄りました。 -
パブでは、夕食にアイリッシュ・シチューを注文。
肉や野菜や穀物など10種類以上の材料が交じって、
豊かな香りでした。今回の旅の中で一番の味でした。
よく言われるほど英国圏の食べ物がマズいとは思い
ませんが、確かに全般的に味が単調で、日本食のよう
にうまみの効いた味覚には出会ったことはありません
でした。でもこのシチューは、いいダシ出てます。
ギネスは日本で飲むのと大差はありませんでした。
日本のギネスが、本場に迫る質だからなのでしょう。 -
ダブリンで3泊したYHAの6人部屋です。古くて
快適とは言いがたく、しかも大荷物が散乱し、くしゃ
くしゃのシーツがベッドに放置されています。精一杯
良く表現すれば、合宿所のような雰囲気でした。
それでもYHAには大きな魅力があるのです。世界
中から集まる旅人との交流です。ドイツ、メキシコ、
イタリア、イングランドの若者と同室でした。互いの
旅程や母国のことを話していると、時間を忘れます。
でも今振り返ると、改めてこの汚さはひどい(笑)。 -
旅の4日目、ダブリン2日目はなんと快晴でした!
アイルランドでこんなこともあるのかと感激しながら
2日目の街歩きに出ると、昨日は曇天に聳えていた
モニュメントが空の色を反射して、違う表情を見せて
いました。
貴重な晴れの日には、屋内にいるのがもったいなく
思えて仕方なく、超ルンルンで散策しました。 -
街を流れるリフィ河。河畔に並ぶ建物はカラフル
なのに、統一感のある景観に見えるから不思議です。
かつて大英帝国の第2の規模だったダブリンには、
このほかにベルファストによく見るような19世紀
ビクトリア朝式の建物も多く、英国的な色彩が濃い
街並みでした。
緯度でいえば日本よりもはるかに北にあるのに、
暖流と偏西風の影響らしく、小春日和のような暖かさ
でした。 -
さらっと立ち寄った聖パトリック大聖堂の屋根に、
ふと足を止めました。プロテスタントの教会なのに、
ケルトの十字架、ハイクロスを掲げているのです。
アイルランドへのキリスト教の布教は緩やかに行われ
ましたが、中世、宗教革命下のプロテスタント勢力に
よるカソリックへの迫害は凄惨だったそうです。
それでもプロテスタントがケルト十字をかざして
いるのは、伝統に歩み寄ったからなのでしょうか。
伝統が勝ち残ったからなのでしょうか。 -
夕方、「ギネスストアハウス」へ。ギネスの醸造工場
に作られたモダンなアトラクションで、醸造の工程や
歴史の解説を見ることができます。一番の魅力は、
最上階のバー。できたてのギネスを、入場料込みで
1杯サービスしてもらえます。グラスは、日本でよく
見る330ccではなく、1パイント(≒570cc)。お酒は
弱いのでだいぶ残してしまいましたが、間違いなく
おいしかったです。次々にサーブされるグラスの中、
泡が立ち上るのを見るのも、ギネスの楽しみです。 -
ストアハウスのバーから一望するダブリンの夜景。
高層建築がなく、一国の首都としてはささやかです。
音楽とギネスに酔った2日間の散策でした。
あすはダブリン郊外の世界遺産の古代遺跡へ、
そしてアイルランド島を横断して、大西洋に面した
西部を訪ねます。荒々しい自然と、石造りの遺構が
織り成す景観を歩むのが楽しみ。よりアイルランド
らしい風景に出会えることを期待します。
(後編につづく)
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