2004/03 - 2004/03
195位(同エリア346件中)
漣さん
工場。それは近代建築、そして産業遺産大好きな人にとってまさに聖地。
しかも産業革命を支えた英国の歴史的工場建築とあっては、何をおいても行かねばならない。
たった1つの川に幾つもの先鋭的デザインの工場が建ち並ぶ様は圧巻の一言。
-
工場めぐりはイギリス中央部のダーウェント峡谷に位置するダービーの町から始まる。
観光案内所が閉まっていた為、何の情報も持たずに訪れた旅行者は兎に角、川沿いに上れば何かあるだろうと適当を決め込んで探すことにした。 -
中心街から外れ、郊外へ差し掛かったであろうその時、鈍色の水と青天の狭間に威風堂々と聳え建つ赤銅の煉瓦建築。
-
目の前には一面の野原、突然現れた異形の四角。川の流れは四角に取り込まれ、周囲の風景はあっという間に姿を変えていく。
緑は茶色に、青は灰色に染まっていく。画一化された世界。システム化された社会。 -
はるか未来を予見した目の前の巨大な墓標。そこで行われることは一大的生産行動であるはずなのに、無機的と捉えられる相反。矛盾の箱。
-
その妖しい魅力に取り付かれたからこそ、かの理由を探せんとて形而上学的遊戯に勤しむ。
-
まるで始めからそこにあったかのような佇まい。その存在意義を考えさせる様は遺跡となんら変わらない、知的好奇心をかきたてる。
-
箱の内部に詰まった遺物の数々。
-
現代文明の利器の原型は、より現代からの旅行者には身近なものに感じられる。
-
さて、意識を戻してみるとただ残しているだけでは荒廃していくはずの産業遺構が、まるで築数十年足らずに感じられる。
-
しかも、このダーウェント峡谷初期の工場はユースホステルとして営業中。
ダービーにあった工場はレストランになっている。 -
ダーウェント峡谷を一大工業地帯に変えたアークライト卿(元床屋)の邸宅は現在はペンション。
やはり元々の目的以外に利用すると面白くなる。 -
最後に訪れたのはベルパーの工場。ここは現代の工場と比べても遜色ない巨大建築。
-
一部だけが博物館になっており、それ以外はオフィスとして利用されている。
-
産業遺産への畏敬の念を改めて思い直すことになったダーウェント峡谷。
貴族ではない、一市民の誇りを持った人生の跡を刻む工場群。
そんな理想的ノスタルジーを持つが故に旅行者はこれらに憧れ、行かずにはいられない。
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
その他の観光地(イギリス) の旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
14