シルミオーネ旅行記(ブログ) 一覧に戻る
2006年(平成18年)10月23日から30日まで、イタリアの3ヶ所の温泉、温浴施設、温泉クリニックの視察旅行に行って来ました。一昨年末にブダペストの温泉は経験したのですが、もっと本格的に、ヨーロッパの、しかもやはり食べ物の一番おいしいイタリアの温泉を見てこようと思ったのです。イタリアは大きさといい、海に面した部分の多さといい、多くの日本との共通点があります。日本では余り知られていませんが、火山国でもあるので温泉もかなり多いという共通点もあるのです。いつの日か、日本人を連れてゆったりしたツアーを組み、そのスケジュールに温泉を入れたら面白いだろうというのが私の発想です。幸い、以前からの知り合いのイタリア人医師がリミニで温泉医をしています。ところで最近の私の旅は、出発前や出発直後にハプニングやトラブルが多かったのですが、今回は終盤にトラブルがありました。まぁ、多少のトラブルも楽しむのが海外旅行を楽しむ秘訣でもあります。経験を積んでこそ、旅の達人になれます。<br /><br />23日はローマ経由で夜遅くヴェローナへ到着し、空港近くのホテルへ泊まりました。翌日はせっかくですので、少しだけヴェローナ見物をしました。ここの目玉は何と言っても、ロミオ(Romeo)とジュリエット(Juliet)の舞台になったあの愛を交わした大理石のバルコニーのようです。ジュリエットの家の中の見学ができます。そして、2階のバルコニーに上がれます。そこには、有名なせりふ「ロミオ、ロミオ、何故あなたはロミオなの?」が英語で書いてあります。但し、シェークスピアの英語のせりふは古語なので、&quot;Romeo, Romeo, wherefore art thou Romeo?&quot; です。昔一生懸命覚えた懐かしいせりふです。当然、横にはイタリア語でも書いてありますが、こちらは現代語と同じらしく簡単で、初心者の私が勉強したとおりで、&quot;Romeo, Romeo, perche sei tu Romeo?&quot; です。但し、イタリア語はローマ字読みで、「ロメオ」です。ジュリエットは少し変化して、Giulietta「ジュリエッタ」です。伊語を勉強し始めて、元ニューヨーク市長のジュリアーニさんの綴りも Giuliani というのが納得できました。<br /><br />近くにジュリエットのお墓もあります。英語で tomb はb がサイレントで、「トゥーム」ですが、伊語は a が付いて tomba でローマ字読みで「トンバ」です。面白いと思いませんか?意外と多くの人は気がつかないようですが、ローマ字をアルファベットと同義語と勘違いしていますが、「ローマ字」は「イタリアの字」で従って、イタリア語の発音は確かに基本的には「ローマ字」読みで日本人には比較的簡単です。それはともかく、ジュリエットのお墓は、中庭にある地下埋葬所の石造りの古い狭い一室に、赤大理石の石棺が置かれているだけで、フタもなく、中は空っぽです。おまけに石棺には落書きが沢山あります。何だこれっという感じです。 <br /><br />そして、昼過ぎに目的地のシルミオーネへ行きました。ヴェローナのすぐ近く北西にイタリアで最大の湖、ガルダ湖があります。スイスとの国境のコモ湖の南東に位置しています。高い山々が湖を取り囲んでおり、北側のドロミテ山塊が壁となって冷たい北風を防ぐため温暖な気候のようです。その縦長の湖の南端中央から湖に突き出た細長い岬の突端に温泉地として有名なシルミオーネがあります。耳鼻咽喉系の病気の治療で有名だと地球の歩き方には書いていましたが、意味不明で今回実際に訪ねてみてやっと理解できました。車だとミラノからでも1時間足らずの距離だそうです。<br /><br />ホテルにチェックインして聞くと、歩いていける所に、Virgilio という Terme(温泉、温浴施設)があるそうで、早速行きましたが、どうも治療専門のクリニックのようで、一般客は北側にある Cattulo へ行ってくれということでした。何故かここではタクシーが少ないのか呼んでもらっても1時間も待たされました。やっと、タクシーで北上しましたが、途中の城塞までで通行止めでした。城塞から歩いてしばらくすると、確かに Aquaria という名前の Cattulo 温泉がありましたが、明るいうちにその北端のカトゥッロの洞窟と呼ばれるローマ帝政初期の別荘の遺構が残っている観光地を見て来ました。岬の北端の高台にあり、ポンペイの遺跡のように古代ローマ時代の柱廊、温水プール、広い集会場などの遺跡が残っていて、バックには青緑色の湖が映えています。ちょうど夕焼けどきできれいでした。<br /><br />それから、いよいよ Cattulo 温泉の Aquaria という名前の温浴施設へ行きました。日本と違って、水着着用ということは調べてあるので準備しています。入場料、5時間以内28ユーロ(最近はどんどん円安、ユーロ高で1ユーロが150円以上)を払うと、水泳用の帽子とバスタオルが渡されます。帽子もかぶらなければいけないようです。ここは朝10時から夜の10時までオープンしています。中に入りましたが、ロッカーがわかりません。誰かが教えてくれてようやく見つけましたが、回転式のロッカーで自分の鍵をかざすと回転して開くようになっています。従って、狭いスペースを有効に使っています。こんなロッカー初めて見ました。道理で見つからなかったはずです。<br /><br />通路を通って行くと、半分屋内、半分屋外の温水プールがあり、屋外に3つ程度の温水プールがあります。温水プールと言っても、ちゃんと温泉水で、ここは硫黄成分が多いらしく例の独特の臭いがします。日本式に言うと露天風呂ですが、ガルダ湖に面していて、広々としてなかなかいい景色です。泡風呂が3種類位あり、泡のでる高さを調整して体の色々な部位をマッサージできるようにしているようです。寝そべっての泡風呂もあります。温度はやはり、日本人にはやや温めの38度程度のようです。考えてみると非常に合理的で、温度が温いからこそ、長時間お湯の中にいれるのです。ぬるい(温い)という漢字は温泉の温ということに漢字変換していて気がつきました。日本では、温泉、温泉と言う割には、温度が熱いのでお湯に浸かっている時間は意外と短いと思います。少しでもお湯の効能を期待するなら、心臓への負担も少ない温いお湯に長時間浸かったほうがいいはずです。熱めだと体を活動的にする交感神経が優位になるのに対し、温いと体を休めようとする副交感神経が働きます。基礎代謝を上げ、減量効果があるという説もあります。何でも、日本人が熱い風呂を好む理由は、内風呂がなかった頃の名残とされるそうで、銭湯や庭先にある風呂から戻る時、外気で冷えるのを防ぐためというわけです。ここの温水プールでビックリしたのは、かなり深く、背の低い私には首近くまでの深さがあり、これだと日本人の女性には一部深過ぎて溺れそうになるかもしれません。<br /><br />ちょうど夕暮れ時になり、ガルダ湖畔に沈む夕陽を眺めながらお湯に浸かっているととても幸せな気持ちになります。日本の和風の庭園の露天風呂も素晴らしいですが、ここも少し違った洋風の露天風呂で素晴らしい。室内には、浅い歩くプールがあり、片道ほんの10m程度ですが、片方は暖かく、反対側は冷たくなっており、下肢の血管を刺激して、血流を良くするようになっています。冷え性の女性や下肢静脈瘤の女性などには有効でしょう。<br /><br />数時間のんびり温泉を楽しんで出口で会計の時に、わざと自分は医者で日本からイタリアの温泉を見に来たと言うと、ちょうど責任者の女性がいて、私に興味をもち、2階の診療室を見せてくれることになりました。もう夕方なので、診察は終わっていて誰もいませんでした。なるほど、耳鼻咽喉系の治療で有名と言う意味がようやくわかりました。温泉水の噴霧を使った口からの吸入や、鼻からの吸入の道具が並んでいました。耳鼻科でない私には、詳細な区別はわからないし、もらったパンフレットは伊語だし、どう訳していいのかもはっきりしませんが、鼻腔の洗浄、エアロゾル、超音波によるエアロゾル、イオン化したエアロゾル、ネブライザー等々、と書いてあり、絵から想像するとそれぞれ鼻からや口から吸収され喉頭、気管、気管支、細気管支まで一部は届くということのようです。炎症性の鼻やのどや気管支の病気やアレルギー性鼻炎や副鼻腔炎などに有効なようです。昼間はここには医者が何人も働いているようです。彼女によると、ここの温泉水は4時間毎に紫外線Aを当て消毒し、24時間毎に温泉水は全て入れ替えて在郷軍人病(レジオネラ症)をちゃんと予防しているそうです。<br /><br />彼女は転勤で1年間ロンドンにいたそうですが、やはりイギリスの医療保険システムはひどいらしく、イタリアに帰って来てよかったと言っていました。ちなみに、上記の温泉治療は一部はイタリアの健康保険が適用されるようです。何故か日本ではあまり知られてないようですが、サッチャー改革で経済的には成功したと言われているイギリスですが、医療制度は完全に崩壊しているようです。しかも、悪いことに経済学者はイギリスを成功例と見なしているので、経済財政諮問会議でも合理化と称<br />して医療費を削減することのみを真似しようとしています。<br /><br />簡単に説明すると、イギリスでは、一応皆保険制度は維持されているものの(つまり、アメリカのように無保険者はいないけれど)、あまりに医療費を削減したので、医者や看護師は待遇が悪化するのに忙しくなり過ぎ、やる気を無くしたのです。マンパワーも器械も徹底的に不足し、癌の手術でも半年から一年待ち、日本では開業医でも常識の超音波検査でも一ヶ月待ちとか、信じられないような状態のようです。余りにひどく国民からも不満が続出したため、5年ほど前にブレア首相は徐々に医療費を50%増やすと宣言したのです。医者として恐いのは、患者もみなこういう状況に頭に来て、医療関係者に八つ当たりし、患者や家族による医者や看護師への暴力事件が後を立たないらしいのです(何せ、フーリガンで有名な国ですから)。経費削減のため、血液検査なども取敢えずは保留し、後日、万が一こじらせてから初めて検査するようです。確かに、お金だけ考えればこちらの方が合理的です。手遅れになることもあるでしょうが。<br /><br />日本では当たり前と考えられているフリーアクセスもありません。いきなり専門医には診てもらえず、決められたかかりつけ医を受診し紹介状を書いてもらってしか専門医には行けないのです。但し、日本人のエリート社員は勘違いしているかもしれませんが、余りに公的保険がひどいので、資本主義の国らしく一流企業では高額な民間医療保険に入っており、ここではすぐに検査や手術が受けられるようです。結局は、貧富の差の激しいアメリカと実態は同じなのです。今のままでは、日本の医療制度も同じ過ちを犯すのではと、私は危惧しています。日本では何故か医療費が高いと声高に言われていますが、実はGDPに対する医療費の割合は先進国の中で、最近イギリスにも抜かれて日本がビリになりました。医療費が30兆円と言われると、ピンとこず高い気がしますが、パチンコ産業が同じ30兆円産業らしく、葬儀産業も15兆円産業と聞いたことがあります。どっちが大事かは子供でもわかると思うのですが・・・<br /><br />夜も更け、帰りの足がやや不安でしたが、やはりおいしいものを食べたいので、レストランを捜しました。最悪の場合は40分程歩けば、ホテルまで真っ直ぐな道なので何とかなると思っていました。まぁまぁのピザを食べ、支払う時にタクシーを呼んでもらうようにウェイターに頼むと、10時過ぎはこの町ではタクシーが営業を終わってしまっていると言われました。そんなの初めてです。でも、やさしいウェイターは少し待ってくれれば、仕事が終わって自分の車で送ってくれると言ってくれました。やはり、私とイタリア人の相性はいいようです。こうして、何とかなってしまうのです。有り難いことです。さすがに、チップは渡しましたが。<br /><br />3日目、シルミオーネからタクシーに乗り、近くの小さな駅へ行き、ヴェローナで特急電車に乗り換えて南東の方向へ2時間ほどで東海岸の Rimini へ着きました。ここでのホテルは知人のパッシーニ先生の指定のホテルで目的のリミニ温泉診療所にも近いとのことです。わかりやすい町で、海岸沿いにまっすぐ道路が伸びています。そのまっすぐな道路沿いにホテルが並んでいて、ちょうどブラジルのリオデジャネイロのコパカバーナ・ビーチのような感じで、ホテルが並んでいる前に大きな通りがあり、その向こう側には真っ直ぐにビーチが伸びているのです。従って、ホテルの部屋からはきれいに延々と続くビーチが見れます。ほぼ南北に走っているので、朝日がきれいでした。ここはアドリア海で、ずっと向こうはワールドカップで日本にも有名になったクロアチアのようです。後でわかったのですが、ここリミニは一般的には温泉というよりも海水客のビーチとして昔から有名なようです。<br /><br />時間があったので、たぶん翌日パッシーニ先生に案内してもらえるリミニ温浴施設に客として行ってみることにしました。ここはタラッソセラピー、つまり海水を利用した温泉施設です。ここは、シルミオーネと違って、わかりにくい感じでした。と言うのは、ここはまさに診療所で、必ず病院の受付でカルテを作ってもらう必要があるのです。ちょっと面倒ですが、まぁ私にとってはそのへんのシステムを調べに来たわけですから。受付を済ませ、指定された診察室へ入ると医者がいて、英語で簡単な問診があり、血圧だけ測定されて問題がないので、希望通り「トルコ風呂」と「泡風呂」に入ることになりました。こう書いてみると「卑猥」な響きですね。いくつも診察室があって、沢山の医者の名前を書いていましたが、興味深かったのは dottore と dottoressa(女医)と英語と違って、ちゃんと男医と女医を区別していることでした。 <br /><br />日本人としては、「トルコ風呂」という名前に過剰に反応しますが、ここではミスト(アロマ)サウナのことでした。数回入ったり出たりしてトルコ風呂を終わると、階下の「泡風呂」へ行きました。ここは、少し広いジャクージーという感じで、係りの人がボタンを押すとあちこちからブクブクと泡が出てきてマッサージ効果があります。やはり温度は温めですが、海水なのでお湯を舐めてみるとしょっぱかったです。隣のプールでは、ほとんど女性ばっかりのグループがアクアビクス(水中エアロビクス)をやっていました。若い女性は少ないので、あまり目の保養にはなりませんでしたが。それと、ここはシルミオーネと違い、せっかく海岸沿いなのに窓越しにしか外の景色が見られません。<br /><br />翌朝、約束通りパッシーニ先生が町を案内しにやって来てくれました。ベンツでやって来たのですが、こんなベンツは日本では見たこともありません。洗車なんかほとんどしたことのない私もビックリです。さすが欧米人で車は動く道具としか考えてないようです。傷があるわけではないのですが、こんな野ざらしのすすだらけの高級車を日本では見たことがありません。車の中もすごく、書類やゴミの山です。書類を移動してからしか助手席には座るスペースもありませんでした。<br /><br />それはともかく、昨日客として行ったばかりのリミニ温泉施設へ連れて行ってくれました。施設の関係者が美容にいいという泥パック用の泥を見せてくれましたが、海水(温泉水)と火山灰とを練って一年以上かけて泥を作っているそうでした。たぶん、色々なミネラルを含んでいるということでしょう。見せてもらいましたが、泥というにはさらさらした感じで、色は少し緑がかった土色でした。ここにも、温水と冷水を往復する歩くプールもありました。アスレチッククラブも併設されていて、筋肉マンの女性が一人目立っていました。ここにも、シルミオーネと同じく本格的な診療所があり、主に耳鼻科系の治療で、噴霧された海水、温泉水の吸入治療が中心のようでした。試してみましたが、慢性的にのどの調子が悪い(慢性喉頭炎?)私にとっては、一回やっただけでものどがスーッとして気持ちよかったです。2ヶ所とも、このような吸入の道具があり、これがイタリアの温泉クリニックの特徴のようです。しかも、ここは治療がより主体のようで、医者の数も相当いるようでした。その分、のんびりと娯楽として温泉を楽しむのには向かないようです。<br /><br />今回わかったのですが、パッシーニ先生は数年前までここの所長をしていたらしいのですが、しばらくローマにいて、現在は生まれ故郷のここリミニに戻り、非常勤で循環器科医をしているようです。以前ここにいた時に沢山の温泉治療やタラッソセラピーの学術論文を書いており、温泉医としても有名ですが、元々は循環器専門の内科医のようです。1週間前に私のいる福岡市での国際高血圧学会に来ていた理由もわかりました。あるセッションの座長を頼まれていたようです。<br /><br />昼食はシーフードの専門店に連れて行ってくれました。桟橋沿いの眺めのいいレストランでした。私の大好物のムール貝とあさりのワイン蒸し、魚料理と最高でした。実は、魚料理は日本の焼き魚や煮魚の方がおいしいし安いと思って避けてきた私ですが、改めてイタリア料理は魚介類料理もおいしいということを認識しました。たぶん有名な専門店なので尚更おいしかったのだと思います。もちろん、鮮度にもこだわっているようです。先週、偶然福岡へやって来たパッシーニ先生を私が接待したばかりでしたから、今回はお返しにご馳走してもらえました。<br /><br />午後は休憩をはさんで、すぐ隣町の Riccione の温泉クリニックへも連れて行ってくれました。ここもリミニの温泉クリニックと同様で治療が主体の温泉施設のようでした。ただ、ここリッチオーネの方がリミニよりも広々としていました。基本的には、シルミオーネやリミニと同じような治療メニューが用意されているようでした。秋なので閉まっているようでしたが、夏の間は道路をはさんで海岸沿いに、一般客用の温水プールがあるようでした。英語のパンフレットの値段表によると、大きく温泉治療と美容(エステ)に分かれています。温泉治療は、診断、マッサージ等の理学療法、水中でのリハビリ、多彩な吸入療法、泥パック療法、温泉治療と血管療法とあります。最後の温泉療法と血管療法のところで泡風呂等に並んで Vaginal irrigation 19.5 ユーロというのがありました。さすがに、訳しません。う〜〜ん。さすがにビデの国はこんな治療まであるのでしょうか?<br /><br /><br />翌朝、私のホテルからはリミニ空港まではタクシーですぐでした。小さな空港で佐賀空港のようなもので、日に4、5便だけ首都のローマ行きがあり、1便だけ何故かドイツのケルン行きがあるようでした。飛行機はプロペラ機ではないものの小型機でアリタリア航空そのものではなく、子会社らしいエアー・アルプスという飛行機会社で、単純な私はまた珍しい飛行機に乗れて喜んでいました。ローマからの乗り換え機はさすがに幹線だけあってアリタリア航空の中型機でした。ナポリへ着いたのは2時半過ぎでした。頭の中では、1年前に行ったばかりのレストラン(イタリア人のパッシーニ先生にもナポリのピザのおいしいレストランを知っていると教えてあげました、えっへん!)で舌もとろけるピザを食べ、夕暮れ前までにゆっくりとナポリ湾に浮かぶイスキア島へ渡るはずでした。ところが・・・・<br /><br />今回は前回の残りのユーロの現金を使っていたので、まだ現金は一度もキャッシングしていませんでした。でも、そろそろ足りないかなと思ってナポリ空港で Banco di Napoli(ナポリ銀行)のATMを見つけました。DCカードでキャッシングしようとして、カードを挿入したのですが、いくらボタンを押しても画面は動きません。どうも故障しているようです。パニックです!せめてカードが戻ってくればいいのですが、うんともすんとも言いません。わぁわぁ騒いでいたら、近くの係員が Banco di Napoli の支店が、空港のすぐそばにあると教えてくれました。3時近くでしたが、とにかく走って支店まで行き、何とか開いていたので列に並び、必死で carta di credito (credit card) が aeroporto (airport) の Banco di Napoli のATMに挿入されたまま戻って来ないとイタリア人に負けないぐらいジェスチャーたっぷりで説明しました。何とか通じたようで、色々説明してくれました。もちろん理解できません。そしたら、そばにいた若者が英語で訳してくれました。心配しなくても、その内に係りの人が回収して、銀行経由で2週間後くらいには日本に届くだろうという呑気な話しでした。鍵かなんかですぐに開けてもらえないかと聞くと、ATMの管理は Banco di Napoli とは関係ないので無理だと言われガックリ。<br /><br />あきらめて、否、あきらめきれずにもう一度ATMの前に戻りよく見ると、連絡場所のような800で始まる電話番号が書いています。アメリカと同じなら無料通話のはずです。自分の携帯電話からかけてみましたが、通じません。すると、警備員がサービスカウンターがあると教えてくれました。800番からの電話番号を控えて行きました。今度は英語が通じるので係りの若い女性に電話番号を教えて、もう一度電話をかけてもらいました。ところが、何故か誰も出ないとのことでした。万事休す。でも、盗まれたわけでもないし悪用される恐れもないかと少し気分を持ち直します。幸い、こういう時のためにもう一枚ビザカードを持っています。<br /><br />気を持ち直して、楽しみにしていたレストランへピザを食べに行くことにしました。気分的に落ち込んでいるし、面倒なのでタクシーに乗りました。相変わらずナポリは大渋滞ですが運転手は芸術的な割り込みで進んで行きます。アメリカではレンタカーでドライブを楽しむ私ですが、こんな所で運転する自信はありません。目的地へ到着して支払いの段になると20ユーロと明らかにぼられています。普段だと、降りて逃げる用意をしてから値段がおかしいと闘うのですが、クレジットカードの件で落ち込んでいた私は反論して喧嘩する元気もなく、大人しく払いました。でも、よ〜っしおいしいピザだ!と気を取り直していたのです。<br /><br />1年前に行ったばっかりで場所を良く覚えているので、懐かしいレストランへ迷わずに急ぎました。ところが、4時半頃到着すると何か様子がおかしい。昼休みのようです。従業員が、しかも見覚えのある顔の人もいました、昼食を食べているのです。目の前であのおいしそうなピザを食べている人もいます。片言のイタリア語で祈るように、わざわざ日本から食べに来たのだからと嘆願してみましたが、ダメでした。くそ〜っ!よっぽど目の前のピザを勝手に取って食べてやろうかと思いましたが、かろうじて私の理性が押しとどめました。まるで、餌を前にして「待て」をされている我が家のペットの犬のようでした。今回の旅の楽しみの一つだったのに。残念!<br /><br />仕方なく、いつでも開いていると思われるナポリ中央駅に地下鉄で行き(前回の家族旅行で駅近くのホテルだったのでよく覚えています)、それなりのピザを食べてから、地下鉄で港へ向かいました。幸い、旅行会社でイスキア島への時刻表を調べていたので、二つある港のどちらから何時出発の船があるか迷わずにすみました。島の様子がわからないので、できれば明るいうちに到着したかったのですが、ドタバタで予定より大分遅れてナポリの港を出発する時点で6時を過ぎ、もう暗くなり始めていました。以前にも書きましたが、私の携帯電話はボーダフォン(現ソフトバンクモバイル)で、日本国内では電波が届きにくいようですが、外国ではバッチリで、イスキア島へ行く船の上、つまり海上でも電波は届いていたのには感動しました。今回も非常に便利でした。<br /><br />イスキア島の東側の港に着くと、白タクが声をかけて来ますが、ぼられたくないので無視すると、幸い近くに大きなバス停があり、何となく西岸で有名らしい温泉公園の名前を言うとどのバスに乗ったらいいかわかりました。前もって調べていた予約したホテルの地図から、温泉公園まで行けば何とかなりそうとわかっていたからです。やや不安でしたが、Forio という町で降りて聞くと何とか歩いていける所にホテルがありそうでした。<br /><br />歩いて10分程でホテルに着くと、一人旅でシングルルームを予約してあるはずなのに、何故かホテル所有のブドウ畑を通って、寂しい離れにある家族用の一軒家風の部屋、というより家に案内されました。中に入ると本当に広い家で、有り難い様な迷惑なような、ベッドが4つも5つもあっても余るだけです。色々なぼろホテルに泊まった経験のある私ですが、こんな経験は初めてです。でもねぇ〜、こんなのは持て余すだけです。<br /><br />肝心のDCカードの件ですが、移動中に何とか日本の知人にメールで連絡し、カード会社の電話番号を調べてもらっていたので、ホテルの部屋に落ち着いてから電話しました。しかも、イタリアから電話を掛けていると言うとフリーダイアルの番号を教えてくれたので掛けなおしました。今回に限って、カードの番号や連絡先のメモを持っていなかったので不安でしたが、結論から言うと必要ありませんでした。名前と自宅の電話番号、生年月日等で本人確認でき、念のため取り敢えずカードが使えないようにしました。一安心です。結局は日本に帰ってから新しい番号で再発行してもらいました。<br /><br />翌朝、このホテル自体にも温泉が付いていて、屋外に泥風呂や泡風呂もありそうですが、ここではインターネットで前もって調べている Giardini Poseidon Terme (Poseidon Garden Spa, ポセイドン温泉庭園) へタクシーで行きました。入り口から見ても、かなり広い敷地がありそうで、海岸に沿った立体的な地形を利用した温浴施設のようです。<br /><br />終日28ユーロの入場料を払って、地図をもらって中に入るとかなり広そうです。地図を見てもかなりの広さでざっと15もの温泉プールがありそうです。名前の通り、広大な公園の中に温泉プールを沢山配置しているようです。日本のどこかの温泉のジャングル風呂をもっと広くしたような感じです。ロッカー室を見つけ水着に着替えますが、ここはキャップ着用なのに貸してくれず売店で購入しました。着いた時は午前中で朝靄がかかり、ほとんど裸で歩き回るのとプール外で休憩するのは少し寒かったですが、徐々に太陽が出てきて温度も上がり快適になりました。<br /><br />ここは今回の3つの温泉施設の中で一番楽しく、のんびり温泉を楽しむには最適でしょう。一つずつ異なった温水プールを楽しみ、花や緑の植物に囲まれた公園を移動し、打たせ湯や泡風呂や岸壁にあるサウナなど色々楽しめます。一番笑ったのが、Bagno Giapponese(日本式風呂)です。何かと言うと、各地にあった温水と冷水の歩くプールのことです。但し、「日本」と言うせいか、ここは下に小石を敷き詰めているので指圧効果があり、結構歩くと痛いくらいです。結構人気があり、混み合っていました。私が日本人のせいか、近くのおばちゃんが &quot;Giapponese, Giapponese!&quot; とはしゃいでいました。すぐ横には、こちらにしては高温の40度のプールと冷たい水風呂が並んでいました。<br /><br />ここは山の斜面を利用して立体的で眺めも最高ですが、そのまま海岸線につながっていて、プライベートビーチになっています。もう10月も終わりで11月から3月まではここは閉鎖されるようです。屋外で広大なので、冬場は寒過ぎるからでしょう。なのに、泳いでいる人が何人もいるのです。以前から感じていますが、白人には、寒さに強いDNAがあると思います。日本人には寒過ぎると感じる時でも、彼らは平気で水の中に飛び込みます。しかも、日本人のようにまず水を心臓のあたりに濡らして、心臓マヒを予防するような習慣はありません。いきなり、ザボーンです。夏だと、ここでは海水浴と温泉が両方一緒に楽しめるわけです。<br /><br />マッサージのメニューもどこも豊富ですが、滞在型の人が多いせいか予約しておかないとダメでした。ここでは、早目に朝予約したのでようやく夕方「普通」のマッサージが受けられました。メニューには、インドのアーユルベーダだの指圧だの書いています。興味津々でしたが、「普通」のマッサージとは揉むマッサージではなく、擦り込むオイルマッサージでした。値段も技術も日本と余り変わりませんでした。片言の伊語でマッサージのおばちゃんと少しは会話もしました。<br /><br />ここは、まだまだ穴場のようで珍しく一人も日本人を見かけませんでした。イタリア人はもちろんですが、後はドイツ人が多いようで、パンフレットもイタリア語とドイツ語でのみ書いてあります。英語はありません。レストランも結構立派でしたが、やはりメニューはイタリア語とドイツ語です。メカジキのオリーブオイル焼きを食べましたが、非常においしかったです。今回はカシオの伊語付きの電子辞書を持って行ったので非常に便利でした。メカジキなんて単語知っているはずがありません。伊語は読めなかったのですが、独語で Deutche Kaffee(ドイツコーヒー)と書いてあるので、ひょっとしてと思って頼んだら、案の定、普通のブレンドコーヒーがでてきました。エスプレッソとカプチーノも大好きですが、さすがに少し飽きていました。久しぶりに食後には普通のコーヒーが飲みたいと思っていましたのでバッチリでした。ここの温浴施設は温泉はもちろん豪華ですが、レストランも充実しています。これなら、滞在して毎日ここで食べても問題ありません。<br /><br />今回、合計4ヶ所のホテルで朝食を食べましたが、イタリアの食べ物のおいしさに狂っている私とは言え、朝食はやはり大したことないという結論に達しました。以前にも書いたように、肝心のパンが余りおいしくないのです。パサパサした小さいパンが多く、余りおいしくないです。一ヶ所だけ、切って食べる大きめのおいしいパンがありましたが。朝食に関しては、未だに25年も前に食べたドイツのブレッチェン(小さいフランスパンという感じ)が忘れられません。大体いつも安ホテルでしたが、ブレッチェンとコーヒーだけで十分おいしかったです。ハム類も朝から冷えたサラミなどで、個人的にはこれなら火を通したアメリカのハムの方がおいしいと思います。卵料理も、基本的にはなさそうですし、私の好きな新鮮な野菜もない所が多いようです。<br /><br />最後の日は朝9時頃の船でイスキア島から直接カプリ島へ行く船がホテルの近くの港からあるのを前夜偶然見つけていました。最初は来た時の東岸の港まで戻らなければ行けないと思っていました。朝はゆっくり7時半頃起きたのですが、どうも様子がおかしいので、ホテルのフロントへ行くと、私の予感どおりちょうど夏時間が標準(冬)時間に戻ったのでした。ただ、半年前のベニスと違い、今度は1時間遅くなるので遅刻する心配はないので昨夜いちいち確認しませんでした。実際はまだ6時半でどうりでフロントも閑散としているのでした。今年は、年にそれぞれ1回ずつしかない夏時間への変更の日と標準時間への変更の日に、2回ともイタリアにいたことになり、感慨深いものがあります。<br /><br />今日は日本へのフライトは夜なので、朝の船でイスキア島からカプリ島へ渡り、10ヶ月前に荒波で諦めた青の洞窟を見に行くことにしたのです。船の中では暇だったし、久しぶりにドイツ語を喋ってみようと後ろにいたドイツ人に話しかけました。片言で会話は弾みませんが、ある程度の会話はできました。そして、まだまだ自分のイタリア語は自分のドイツ語よりもダメだと自覚しました。医学部の頃、趣味でドイツ語をだいぶ勉強したおかげです。Poseidon 温泉をドイツ人らしく「ポサイドン」と ei を「アイ」と発音していると気楽に聞き流していましたが、たまたま帰りの飛行機で英語でも「ポサイドン」と発音しているのを聞き、後で辞書で調べると英語でも「ポサイドン」が正しいようです。知らなかった!ちなみに、ギリシャ神話で「海の神」のことです。<br /><br />カプリ島に着くと時間が余りないので、急いで grotta(洞窟)と giro(ツアー)と書いてある船乗り場に並びました。しばらく船で待たされていると、&quot;Is there anyone who speaks English?&quot;(誰か英語がわかる人はいますか)といかにも陽気なアメリカ人のおばちゃん二人連れがやって来ました。英語がわかると話しかけると、イタリア語はできるかと聞かれましたが、少しだけと答えました。ドイツ語と違って英語だと話が弾みます。どこから来たかと聞くとアメリカ人らしく国ではなく、州や地名で答えます。日本人だと言うと、ボストンから来たというおばちゃんは、ゴールドマンサックス証券で働いている息子が六本木の森ビルに住んでいると自慢げに言いました。金持ちの優秀な自慢の息子のようです。もう一人のおばちゃんはボストンの近くのコッド岬から来たと言い、行ったことあるかと聞かれるので、35年も前に高校生で留学した時に最初に家族が連れて行ってくれたと言うと、喜んでどこに言ったと聞かれます。確か Provincetown とかいう町に行ったと言うと、そこに私が住んでいるのだと喜んでくれました。<br /><br />色々聞いていると、何と彼女等はこの船が青の洞窟を見に行くことも知らずにただの島を一周する観光船と思っていたようです。しかも、プロビンスタウンのおばちゃんは私はそんなもん見たくないと船の中で待っていました。世の中にはつくづく色々な人がいるものです。世界中から多くの人が青の洞窟を見にわざわざやって来るのに、興味がないと言い放つ人もいるのです。出発して20分足らずで青の洞窟の入り口近くへ来ると、何十もの大小の船が集まっています。ここはイスキア島と違い日本人だらけです。順番待ちが長く飛行機の時間を気にしている私は、ヤキモキしていました。それでも、1時間足らずで順番が来て、小さな手漕ぎボートがやって来て6人ずつ乗れます。私はボストンのおばちゃんと乗りました。以前に入り口は見ていたのでイメージ通り、狭い入り口を頭がぶつからないように寝そべって通過すると、いよいよ念願の青の洞窟へと入って行きます。<br /><br />ところが、あせりました。1年前に諦めて念願の洞窟のはずなのに何も見えません。一瞬、自分の目がどうかなったのかと心配しました。パニックになりかけ、ふと後ろ側を振り返るとようやく碧い光が見えました。冷静に考えると当然で、中は暗いだけで、入り口を振り返って見ないと太陽の光線の照り返しである碧い光は見えないのです。確かに、わざわざ世界中からこれを見に来るだけあって、幻想的な碧い、青い、濃い青い光の色でした。但し、これだけ待たされて中にいるのはほんの1分足らずです。個人的には、今度来る時は陸路でやって来て、一回見て島をブラブラし、もう一回くらいは見たいものだと思いました。一回見る度に税金が 8.5 ユーロ程度かかりますが。<br /><br />無事に青の洞窟見物が終わり、さっと港に戻ってくれるのかと思っていましたが、半分アメリカ人のおばちゃんらが正しく、それから島を一周するツアーが始まりました。時間が気になる私でしたが、どうしようもありません。対岸のマリーナ・ピッコロ(小海岸)では、何とここでも泳いでいる人が見えました。海岸沿いにグリーン色の海が見える洞窟もありました。<br /><br />ツアーが終わると急いで、一番早いナポリ港行きの船に乗りましたが、どうも時間が間に合わない。ナポリ空港からのローマ行きに遅刻しそうでした。どう考えてもヤバイと思っていましたが、実際に港に着いたのは飛行機の予定出発時刻35分前でした。万事休す!いくら急いでも空港までに20分以上はかかります。いくら国内線でも無理でしょう。しかし、奥の手があったのです。だから何とかなるだろうと楽観していました。それは、汽車です。不確かな記憶でしたが、ナポリからローマはそんなに遠くなく、2〜3時間で汽車で行けるはずだし、都会同士の幹線なので本数も多いはずです。それで、あっさり飛行機はあきらめ、最初から空港でなく、中央駅へ向かいました。ローマからの成田行きは夜の8時半のかなり遅い時間出発のフライトなのです。まだ2時半です。英語の案内も選べる自動発券機で調べると、ゆっくり間に合います。窓口で並ぶと時間もかかるし、イタリア語しか通じないことも多く、面倒なのをよく知っているので、自動発券機のありがたみがよくわかります。<br /><br />ローマ駅に着いてからローマ空港へはどうしたら行けるのかと思い、車内販売の女性に聞くことにしました。ここでも、持って行った電子辞書が非常に役に立ちました。辞書でキーワードさえわかれば、最低限の文法で会話ができます。彼女に聞くと、ローマ駅から空港までは列車があり、乗り換えればローマ駅からそのまま行けることがわかりました。ナポリからの飛行機の乗り継ぎ便には乗り遅れましたが、今回は肝心の国際線には余裕を持って間に合いました。前回は、危うく乗り遅れるところでしたが。<br /><br />こうして、今回の有意義な温泉視察旅行は無事終了しました。総括として、日本の温泉とは一味違った素晴らしい温泉がイタリアにも沢山あります。昔の日本の「湯治」のように1週間ほどのんびりして、おいしいものでも食べたら、かなりストレス解消になり健康増進効果はあるでしょう。転地療養という概念もあります。もちろん女性にはエステも充実しています。体のすみずみまで洗浄してもらえるようです。こちらでもらったパンフレットには、4〜5日から7日間のパック料金が書いています。やはり長期滞在者が多いのでしょう。しかも、ミラノやローマやナポリ、カプリ島と違い、日本人がまだ目を付けていない穴場です。でも近い将来、日本人がこういう所に大勢やって来る時代がきっと来るでしょう。<br /><br /><br /><br />空飛ぶドクター(登録商標)<br /><br />

イタリア温泉旅行(シルミオーネ、リミニ、イスキア島)

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2006/10 - 2006/10

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空飛ぶドクター

空飛ぶドクターさん

2006年(平成18年)10月23日から30日まで、イタリアの3ヶ所の温泉、温浴施設、温泉クリニックの視察旅行に行って来ました。一昨年末にブダペストの温泉は経験したのですが、もっと本格的に、ヨーロッパの、しかもやはり食べ物の一番おいしいイタリアの温泉を見てこようと思ったのです。イタリアは大きさといい、海に面した部分の多さといい、多くの日本との共通点があります。日本では余り知られていませんが、火山国でもあるので温泉もかなり多いという共通点もあるのです。いつの日か、日本人を連れてゆったりしたツアーを組み、そのスケジュールに温泉を入れたら面白いだろうというのが私の発想です。幸い、以前からの知り合いのイタリア人医師がリミニで温泉医をしています。ところで最近の私の旅は、出発前や出発直後にハプニングやトラブルが多かったのですが、今回は終盤にトラブルがありました。まぁ、多少のトラブルも楽しむのが海外旅行を楽しむ秘訣でもあります。経験を積んでこそ、旅の達人になれます。

23日はローマ経由で夜遅くヴェローナへ到着し、空港近くのホテルへ泊まりました。翌日はせっかくですので、少しだけヴェローナ見物をしました。ここの目玉は何と言っても、ロミオ(Romeo)とジュリエット(Juliet)の舞台になったあの愛を交わした大理石のバルコニーのようです。ジュリエットの家の中の見学ができます。そして、2階のバルコニーに上がれます。そこには、有名なせりふ「ロミオ、ロミオ、何故あなたはロミオなの?」が英語で書いてあります。但し、シェークスピアの英語のせりふは古語なので、"Romeo, Romeo, wherefore art thou Romeo?" です。昔一生懸命覚えた懐かしいせりふです。当然、横にはイタリア語でも書いてありますが、こちらは現代語と同じらしく簡単で、初心者の私が勉強したとおりで、"Romeo, Romeo, perche sei tu Romeo?" です。但し、イタリア語はローマ字読みで、「ロメオ」です。ジュリエットは少し変化して、Giulietta「ジュリエッタ」です。伊語を勉強し始めて、元ニューヨーク市長のジュリアーニさんの綴りも Giuliani というのが納得できました。

近くにジュリエットのお墓もあります。英語で tomb はb がサイレントで、「トゥーム」ですが、伊語は a が付いて tomba でローマ字読みで「トンバ」です。面白いと思いませんか?意外と多くの人は気がつかないようですが、ローマ字をアルファベットと同義語と勘違いしていますが、「ローマ字」は「イタリアの字」で従って、イタリア語の発音は確かに基本的には「ローマ字」読みで日本人には比較的簡単です。それはともかく、ジュリエットのお墓は、中庭にある地下埋葬所の石造りの古い狭い一室に、赤大理石の石棺が置かれているだけで、フタもなく、中は空っぽです。おまけに石棺には落書きが沢山あります。何だこれっという感じです。

そして、昼過ぎに目的地のシルミオーネへ行きました。ヴェローナのすぐ近く北西にイタリアで最大の湖、ガルダ湖があります。スイスとの国境のコモ湖の南東に位置しています。高い山々が湖を取り囲んでおり、北側のドロミテ山塊が壁となって冷たい北風を防ぐため温暖な気候のようです。その縦長の湖の南端中央から湖に突き出た細長い岬の突端に温泉地として有名なシルミオーネがあります。耳鼻咽喉系の病気の治療で有名だと地球の歩き方には書いていましたが、意味不明で今回実際に訪ねてみてやっと理解できました。車だとミラノからでも1時間足らずの距離だそうです。

ホテルにチェックインして聞くと、歩いていける所に、Virgilio という Terme(温泉、温浴施設)があるそうで、早速行きましたが、どうも治療専門のクリニックのようで、一般客は北側にある Cattulo へ行ってくれということでした。何故かここではタクシーが少ないのか呼んでもらっても1時間も待たされました。やっと、タクシーで北上しましたが、途中の城塞までで通行止めでした。城塞から歩いてしばらくすると、確かに Aquaria という名前の Cattulo 温泉がありましたが、明るいうちにその北端のカトゥッロの洞窟と呼ばれるローマ帝政初期の別荘の遺構が残っている観光地を見て来ました。岬の北端の高台にあり、ポンペイの遺跡のように古代ローマ時代の柱廊、温水プール、広い集会場などの遺跡が残っていて、バックには青緑色の湖が映えています。ちょうど夕焼けどきできれいでした。

それから、いよいよ Cattulo 温泉の Aquaria という名前の温浴施設へ行きました。日本と違って、水着着用ということは調べてあるので準備しています。入場料、5時間以内28ユーロ(最近はどんどん円安、ユーロ高で1ユーロが150円以上)を払うと、水泳用の帽子とバスタオルが渡されます。帽子もかぶらなければいけないようです。ここは朝10時から夜の10時までオープンしています。中に入りましたが、ロッカーがわかりません。誰かが教えてくれてようやく見つけましたが、回転式のロッカーで自分の鍵をかざすと回転して開くようになっています。従って、狭いスペースを有効に使っています。こんなロッカー初めて見ました。道理で見つからなかったはずです。

通路を通って行くと、半分屋内、半分屋外の温水プールがあり、屋外に3つ程度の温水プールがあります。温水プールと言っても、ちゃんと温泉水で、ここは硫黄成分が多いらしく例の独特の臭いがします。日本式に言うと露天風呂ですが、ガルダ湖に面していて、広々としてなかなかいい景色です。泡風呂が3種類位あり、泡のでる高さを調整して体の色々な部位をマッサージできるようにしているようです。寝そべっての泡風呂もあります。温度はやはり、日本人にはやや温めの38度程度のようです。考えてみると非常に合理的で、温度が温いからこそ、長時間お湯の中にいれるのです。ぬるい(温い)という漢字は温泉の温ということに漢字変換していて気がつきました。日本では、温泉、温泉と言う割には、温度が熱いのでお湯に浸かっている時間は意外と短いと思います。少しでもお湯の効能を期待するなら、心臓への負担も少ない温いお湯に長時間浸かったほうがいいはずです。熱めだと体を活動的にする交感神経が優位になるのに対し、温いと体を休めようとする副交感神経が働きます。基礎代謝を上げ、減量効果があるという説もあります。何でも、日本人が熱い風呂を好む理由は、内風呂がなかった頃の名残とされるそうで、銭湯や庭先にある風呂から戻る時、外気で冷えるのを防ぐためというわけです。ここの温水プールでビックリしたのは、かなり深く、背の低い私には首近くまでの深さがあり、これだと日本人の女性には一部深過ぎて溺れそうになるかもしれません。

ちょうど夕暮れ時になり、ガルダ湖畔に沈む夕陽を眺めながらお湯に浸かっているととても幸せな気持ちになります。日本の和風の庭園の露天風呂も素晴らしいですが、ここも少し違った洋風の露天風呂で素晴らしい。室内には、浅い歩くプールがあり、片道ほんの10m程度ですが、片方は暖かく、反対側は冷たくなっており、下肢の血管を刺激して、血流を良くするようになっています。冷え性の女性や下肢静脈瘤の女性などには有効でしょう。

数時間のんびり温泉を楽しんで出口で会計の時に、わざと自分は医者で日本からイタリアの温泉を見に来たと言うと、ちょうど責任者の女性がいて、私に興味をもち、2階の診療室を見せてくれることになりました。もう夕方なので、診察は終わっていて誰もいませんでした。なるほど、耳鼻咽喉系の治療で有名と言う意味がようやくわかりました。温泉水の噴霧を使った口からの吸入や、鼻からの吸入の道具が並んでいました。耳鼻科でない私には、詳細な区別はわからないし、もらったパンフレットは伊語だし、どう訳していいのかもはっきりしませんが、鼻腔の洗浄、エアロゾル、超音波によるエアロゾル、イオン化したエアロゾル、ネブライザー等々、と書いてあり、絵から想像するとそれぞれ鼻からや口から吸収され喉頭、気管、気管支、細気管支まで一部は届くということのようです。炎症性の鼻やのどや気管支の病気やアレルギー性鼻炎や副鼻腔炎などに有効なようです。昼間はここには医者が何人も働いているようです。彼女によると、ここの温泉水は4時間毎に紫外線Aを当て消毒し、24時間毎に温泉水は全て入れ替えて在郷軍人病(レジオネラ症)をちゃんと予防しているそうです。

彼女は転勤で1年間ロンドンにいたそうですが、やはりイギリスの医療保険システムはひどいらしく、イタリアに帰って来てよかったと言っていました。ちなみに、上記の温泉治療は一部はイタリアの健康保険が適用されるようです。何故か日本ではあまり知られてないようですが、サッチャー改革で経済的には成功したと言われているイギリスですが、医療制度は完全に崩壊しているようです。しかも、悪いことに経済学者はイギリスを成功例と見なしているので、経済財政諮問会議でも合理化と称
して医療費を削減することのみを真似しようとしています。

簡単に説明すると、イギリスでは、一応皆保険制度は維持されているものの(つまり、アメリカのように無保険者はいないけれど)、あまりに医療費を削減したので、医者や看護師は待遇が悪化するのに忙しくなり過ぎ、やる気を無くしたのです。マンパワーも器械も徹底的に不足し、癌の手術でも半年から一年待ち、日本では開業医でも常識の超音波検査でも一ヶ月待ちとか、信じられないような状態のようです。余りにひどく国民からも不満が続出したため、5年ほど前にブレア首相は徐々に医療費を50%増やすと宣言したのです。医者として恐いのは、患者もみなこういう状況に頭に来て、医療関係者に八つ当たりし、患者や家族による医者や看護師への暴力事件が後を立たないらしいのです(何せ、フーリガンで有名な国ですから)。経費削減のため、血液検査なども取敢えずは保留し、後日、万が一こじらせてから初めて検査するようです。確かに、お金だけ考えればこちらの方が合理的です。手遅れになることもあるでしょうが。

日本では当たり前と考えられているフリーアクセスもありません。いきなり専門医には診てもらえず、決められたかかりつけ医を受診し紹介状を書いてもらってしか専門医には行けないのです。但し、日本人のエリート社員は勘違いしているかもしれませんが、余りに公的保険がひどいので、資本主義の国らしく一流企業では高額な民間医療保険に入っており、ここではすぐに検査や手術が受けられるようです。結局は、貧富の差の激しいアメリカと実態は同じなのです。今のままでは、日本の医療制度も同じ過ちを犯すのではと、私は危惧しています。日本では何故か医療費が高いと声高に言われていますが、実はGDPに対する医療費の割合は先進国の中で、最近イギリスにも抜かれて日本がビリになりました。医療費が30兆円と言われると、ピンとこず高い気がしますが、パチンコ産業が同じ30兆円産業らしく、葬儀産業も15兆円産業と聞いたことがあります。どっちが大事かは子供でもわかると思うのですが・・・

夜も更け、帰りの足がやや不安でしたが、やはりおいしいものを食べたいので、レストランを捜しました。最悪の場合は40分程歩けば、ホテルまで真っ直ぐな道なので何とかなると思っていました。まぁまぁのピザを食べ、支払う時にタクシーを呼んでもらうようにウェイターに頼むと、10時過ぎはこの町ではタクシーが営業を終わってしまっていると言われました。そんなの初めてです。でも、やさしいウェイターは少し待ってくれれば、仕事が終わって自分の車で送ってくれると言ってくれました。やはり、私とイタリア人の相性はいいようです。こうして、何とかなってしまうのです。有り難いことです。さすがに、チップは渡しましたが。

3日目、シルミオーネからタクシーに乗り、近くの小さな駅へ行き、ヴェローナで特急電車に乗り換えて南東の方向へ2時間ほどで東海岸の Rimini へ着きました。ここでのホテルは知人のパッシーニ先生の指定のホテルで目的のリミニ温泉診療所にも近いとのことです。わかりやすい町で、海岸沿いにまっすぐ道路が伸びています。そのまっすぐな道路沿いにホテルが並んでいて、ちょうどブラジルのリオデジャネイロのコパカバーナ・ビーチのような感じで、ホテルが並んでいる前に大きな通りがあり、その向こう側には真っ直ぐにビーチが伸びているのです。従って、ホテルの部屋からはきれいに延々と続くビーチが見れます。ほぼ南北に走っているので、朝日がきれいでした。ここはアドリア海で、ずっと向こうはワールドカップで日本にも有名になったクロアチアのようです。後でわかったのですが、ここリミニは一般的には温泉というよりも海水客のビーチとして昔から有名なようです。

時間があったので、たぶん翌日パッシーニ先生に案内してもらえるリミニ温浴施設に客として行ってみることにしました。ここはタラッソセラピー、つまり海水を利用した温泉施設です。ここは、シルミオーネと違って、わかりにくい感じでした。と言うのは、ここはまさに診療所で、必ず病院の受付でカルテを作ってもらう必要があるのです。ちょっと面倒ですが、まぁ私にとってはそのへんのシステムを調べに来たわけですから。受付を済ませ、指定された診察室へ入ると医者がいて、英語で簡単な問診があり、血圧だけ測定されて問題がないので、希望通り「トルコ風呂」と「泡風呂」に入ることになりました。こう書いてみると「卑猥」な響きですね。いくつも診察室があって、沢山の医者の名前を書いていましたが、興味深かったのは dottore と dottoressa(女医)と英語と違って、ちゃんと男医と女医を区別していることでした。

日本人としては、「トルコ風呂」という名前に過剰に反応しますが、ここではミスト(アロマ)サウナのことでした。数回入ったり出たりしてトルコ風呂を終わると、階下の「泡風呂」へ行きました。ここは、少し広いジャクージーという感じで、係りの人がボタンを押すとあちこちからブクブクと泡が出てきてマッサージ効果があります。やはり温度は温めですが、海水なのでお湯を舐めてみるとしょっぱかったです。隣のプールでは、ほとんど女性ばっかりのグループがアクアビクス(水中エアロビクス)をやっていました。若い女性は少ないので、あまり目の保養にはなりませんでしたが。それと、ここはシルミオーネと違い、せっかく海岸沿いなのに窓越しにしか外の景色が見られません。

翌朝、約束通りパッシーニ先生が町を案内しにやって来てくれました。ベンツでやって来たのですが、こんなベンツは日本では見たこともありません。洗車なんかほとんどしたことのない私もビックリです。さすが欧米人で車は動く道具としか考えてないようです。傷があるわけではないのですが、こんな野ざらしのすすだらけの高級車を日本では見たことがありません。車の中もすごく、書類やゴミの山です。書類を移動してからしか助手席には座るスペースもありませんでした。

それはともかく、昨日客として行ったばかりのリミニ温泉施設へ連れて行ってくれました。施設の関係者が美容にいいという泥パック用の泥を見せてくれましたが、海水(温泉水)と火山灰とを練って一年以上かけて泥を作っているそうでした。たぶん、色々なミネラルを含んでいるということでしょう。見せてもらいましたが、泥というにはさらさらした感じで、色は少し緑がかった土色でした。ここにも、温水と冷水を往復する歩くプールもありました。アスレチッククラブも併設されていて、筋肉マンの女性が一人目立っていました。ここにも、シルミオーネと同じく本格的な診療所があり、主に耳鼻科系の治療で、噴霧された海水、温泉水の吸入治療が中心のようでした。試してみましたが、慢性的にのどの調子が悪い(慢性喉頭炎?)私にとっては、一回やっただけでものどがスーッとして気持ちよかったです。2ヶ所とも、このような吸入の道具があり、これがイタリアの温泉クリニックの特徴のようです。しかも、ここは治療がより主体のようで、医者の数も相当いるようでした。その分、のんびりと娯楽として温泉を楽しむのには向かないようです。

今回わかったのですが、パッシーニ先生は数年前までここの所長をしていたらしいのですが、しばらくローマにいて、現在は生まれ故郷のここリミニに戻り、非常勤で循環器科医をしているようです。以前ここにいた時に沢山の温泉治療やタラッソセラピーの学術論文を書いており、温泉医としても有名ですが、元々は循環器専門の内科医のようです。1週間前に私のいる福岡市での国際高血圧学会に来ていた理由もわかりました。あるセッションの座長を頼まれていたようです。

昼食はシーフードの専門店に連れて行ってくれました。桟橋沿いの眺めのいいレストランでした。私の大好物のムール貝とあさりのワイン蒸し、魚料理と最高でした。実は、魚料理は日本の焼き魚や煮魚の方がおいしいし安いと思って避けてきた私ですが、改めてイタリア料理は魚介類料理もおいしいということを認識しました。たぶん有名な専門店なので尚更おいしかったのだと思います。もちろん、鮮度にもこだわっているようです。先週、偶然福岡へやって来たパッシーニ先生を私が接待したばかりでしたから、今回はお返しにご馳走してもらえました。

午後は休憩をはさんで、すぐ隣町の Riccione の温泉クリニックへも連れて行ってくれました。ここもリミニの温泉クリニックと同様で治療が主体の温泉施設のようでした。ただ、ここリッチオーネの方がリミニよりも広々としていました。基本的には、シルミオーネやリミニと同じような治療メニューが用意されているようでした。秋なので閉まっているようでしたが、夏の間は道路をはさんで海岸沿いに、一般客用の温水プールがあるようでした。英語のパンフレットの値段表によると、大きく温泉治療と美容(エステ)に分かれています。温泉治療は、診断、マッサージ等の理学療法、水中でのリハビリ、多彩な吸入療法、泥パック療法、温泉治療と血管療法とあります。最後の温泉療法と血管療法のところで泡風呂等に並んで Vaginal irrigation 19.5 ユーロというのがありました。さすがに、訳しません。う〜〜ん。さすがにビデの国はこんな治療まであるのでしょうか?


翌朝、私のホテルからはリミニ空港まではタクシーですぐでした。小さな空港で佐賀空港のようなもので、日に4、5便だけ首都のローマ行きがあり、1便だけ何故かドイツのケルン行きがあるようでした。飛行機はプロペラ機ではないものの小型機でアリタリア航空そのものではなく、子会社らしいエアー・アルプスという飛行機会社で、単純な私はまた珍しい飛行機に乗れて喜んでいました。ローマからの乗り換え機はさすがに幹線だけあってアリタリア航空の中型機でした。ナポリへ着いたのは2時半過ぎでした。頭の中では、1年前に行ったばかりのレストラン(イタリア人のパッシーニ先生にもナポリのピザのおいしいレストランを知っていると教えてあげました、えっへん!)で舌もとろけるピザを食べ、夕暮れ前までにゆっくりとナポリ湾に浮かぶイスキア島へ渡るはずでした。ところが・・・・

今回は前回の残りのユーロの現金を使っていたので、まだ現金は一度もキャッシングしていませんでした。でも、そろそろ足りないかなと思ってナポリ空港で Banco di Napoli(ナポリ銀行)のATMを見つけました。DCカードでキャッシングしようとして、カードを挿入したのですが、いくらボタンを押しても画面は動きません。どうも故障しているようです。パニックです!せめてカードが戻ってくればいいのですが、うんともすんとも言いません。わぁわぁ騒いでいたら、近くの係員が Banco di Napoli の支店が、空港のすぐそばにあると教えてくれました。3時近くでしたが、とにかく走って支店まで行き、何とか開いていたので列に並び、必死で carta di credito (credit card) が aeroporto (airport) の Banco di Napoli のATMに挿入されたまま戻って来ないとイタリア人に負けないぐらいジェスチャーたっぷりで説明しました。何とか通じたようで、色々説明してくれました。もちろん理解できません。そしたら、そばにいた若者が英語で訳してくれました。心配しなくても、その内に係りの人が回収して、銀行経由で2週間後くらいには日本に届くだろうという呑気な話しでした。鍵かなんかですぐに開けてもらえないかと聞くと、ATMの管理は Banco di Napoli とは関係ないので無理だと言われガックリ。

あきらめて、否、あきらめきれずにもう一度ATMの前に戻りよく見ると、連絡場所のような800で始まる電話番号が書いています。アメリカと同じなら無料通話のはずです。自分の携帯電話からかけてみましたが、通じません。すると、警備員がサービスカウンターがあると教えてくれました。800番からの電話番号を控えて行きました。今度は英語が通じるので係りの若い女性に電話番号を教えて、もう一度電話をかけてもらいました。ところが、何故か誰も出ないとのことでした。万事休す。でも、盗まれたわけでもないし悪用される恐れもないかと少し気分を持ち直します。幸い、こういう時のためにもう一枚ビザカードを持っています。

気を持ち直して、楽しみにしていたレストランへピザを食べに行くことにしました。気分的に落ち込んでいるし、面倒なのでタクシーに乗りました。相変わらずナポリは大渋滞ですが運転手は芸術的な割り込みで進んで行きます。アメリカではレンタカーでドライブを楽しむ私ですが、こんな所で運転する自信はありません。目的地へ到着して支払いの段になると20ユーロと明らかにぼられています。普段だと、降りて逃げる用意をしてから値段がおかしいと闘うのですが、クレジットカードの件で落ち込んでいた私は反論して喧嘩する元気もなく、大人しく払いました。でも、よ〜っしおいしいピザだ!と気を取り直していたのです。

1年前に行ったばっかりで場所を良く覚えているので、懐かしいレストランへ迷わずに急ぎました。ところが、4時半頃到着すると何か様子がおかしい。昼休みのようです。従業員が、しかも見覚えのある顔の人もいました、昼食を食べているのです。目の前であのおいしそうなピザを食べている人もいます。片言のイタリア語で祈るように、わざわざ日本から食べに来たのだからと嘆願してみましたが、ダメでした。くそ〜っ!よっぽど目の前のピザを勝手に取って食べてやろうかと思いましたが、かろうじて私の理性が押しとどめました。まるで、餌を前にして「待て」をされている我が家のペットの犬のようでした。今回の旅の楽しみの一つだったのに。残念!

仕方なく、いつでも開いていると思われるナポリ中央駅に地下鉄で行き(前回の家族旅行で駅近くのホテルだったのでよく覚えています)、それなりのピザを食べてから、地下鉄で港へ向かいました。幸い、旅行会社でイスキア島への時刻表を調べていたので、二つある港のどちらから何時出発の船があるか迷わずにすみました。島の様子がわからないので、できれば明るいうちに到着したかったのですが、ドタバタで予定より大分遅れてナポリの港を出発する時点で6時を過ぎ、もう暗くなり始めていました。以前にも書きましたが、私の携帯電話はボーダフォン(現ソフトバンクモバイル)で、日本国内では電波が届きにくいようですが、外国ではバッチリで、イスキア島へ行く船の上、つまり海上でも電波は届いていたのには感動しました。今回も非常に便利でした。

イスキア島の東側の港に着くと、白タクが声をかけて来ますが、ぼられたくないので無視すると、幸い近くに大きなバス停があり、何となく西岸で有名らしい温泉公園の名前を言うとどのバスに乗ったらいいかわかりました。前もって調べていた予約したホテルの地図から、温泉公園まで行けば何とかなりそうとわかっていたからです。やや不安でしたが、Forio という町で降りて聞くと何とか歩いていける所にホテルがありそうでした。

歩いて10分程でホテルに着くと、一人旅でシングルルームを予約してあるはずなのに、何故かホテル所有のブドウ畑を通って、寂しい離れにある家族用の一軒家風の部屋、というより家に案内されました。中に入ると本当に広い家で、有り難い様な迷惑なような、ベッドが4つも5つもあっても余るだけです。色々なぼろホテルに泊まった経験のある私ですが、こんな経験は初めてです。でもねぇ〜、こんなのは持て余すだけです。

肝心のDCカードの件ですが、移動中に何とか日本の知人にメールで連絡し、カード会社の電話番号を調べてもらっていたので、ホテルの部屋に落ち着いてから電話しました。しかも、イタリアから電話を掛けていると言うとフリーダイアルの番号を教えてくれたので掛けなおしました。今回に限って、カードの番号や連絡先のメモを持っていなかったので不安でしたが、結論から言うと必要ありませんでした。名前と自宅の電話番号、生年月日等で本人確認でき、念のため取り敢えずカードが使えないようにしました。一安心です。結局は日本に帰ってから新しい番号で再発行してもらいました。

翌朝、このホテル自体にも温泉が付いていて、屋外に泥風呂や泡風呂もありそうですが、ここではインターネットで前もって調べている Giardini Poseidon Terme (Poseidon Garden Spa, ポセイドン温泉庭園) へタクシーで行きました。入り口から見ても、かなり広い敷地がありそうで、海岸に沿った立体的な地形を利用した温浴施設のようです。

終日28ユーロの入場料を払って、地図をもらって中に入るとかなり広そうです。地図を見てもかなりの広さでざっと15もの温泉プールがありそうです。名前の通り、広大な公園の中に温泉プールを沢山配置しているようです。日本のどこかの温泉のジャングル風呂をもっと広くしたような感じです。ロッカー室を見つけ水着に着替えますが、ここはキャップ着用なのに貸してくれず売店で購入しました。着いた時は午前中で朝靄がかかり、ほとんど裸で歩き回るのとプール外で休憩するのは少し寒かったですが、徐々に太陽が出てきて温度も上がり快適になりました。

ここは今回の3つの温泉施設の中で一番楽しく、のんびり温泉を楽しむには最適でしょう。一つずつ異なった温水プールを楽しみ、花や緑の植物に囲まれた公園を移動し、打たせ湯や泡風呂や岸壁にあるサウナなど色々楽しめます。一番笑ったのが、Bagno Giapponese(日本式風呂)です。何かと言うと、各地にあった温水と冷水の歩くプールのことです。但し、「日本」と言うせいか、ここは下に小石を敷き詰めているので指圧効果があり、結構歩くと痛いくらいです。結構人気があり、混み合っていました。私が日本人のせいか、近くのおばちゃんが "Giapponese, Giapponese!" とはしゃいでいました。すぐ横には、こちらにしては高温の40度のプールと冷たい水風呂が並んでいました。

ここは山の斜面を利用して立体的で眺めも最高ですが、そのまま海岸線につながっていて、プライベートビーチになっています。もう10月も終わりで11月から3月まではここは閉鎖されるようです。屋外で広大なので、冬場は寒過ぎるからでしょう。なのに、泳いでいる人が何人もいるのです。以前から感じていますが、白人には、寒さに強いDNAがあると思います。日本人には寒過ぎると感じる時でも、彼らは平気で水の中に飛び込みます。しかも、日本人のようにまず水を心臓のあたりに濡らして、心臓マヒを予防するような習慣はありません。いきなり、ザボーンです。夏だと、ここでは海水浴と温泉が両方一緒に楽しめるわけです。

マッサージのメニューもどこも豊富ですが、滞在型の人が多いせいか予約しておかないとダメでした。ここでは、早目に朝予約したのでようやく夕方「普通」のマッサージが受けられました。メニューには、インドのアーユルベーダだの指圧だの書いています。興味津々でしたが、「普通」のマッサージとは揉むマッサージではなく、擦り込むオイルマッサージでした。値段も技術も日本と余り変わりませんでした。片言の伊語でマッサージのおばちゃんと少しは会話もしました。

ここは、まだまだ穴場のようで珍しく一人も日本人を見かけませんでした。イタリア人はもちろんですが、後はドイツ人が多いようで、パンフレットもイタリア語とドイツ語でのみ書いてあります。英語はありません。レストランも結構立派でしたが、やはりメニューはイタリア語とドイツ語です。メカジキのオリーブオイル焼きを食べましたが、非常においしかったです。今回はカシオの伊語付きの電子辞書を持って行ったので非常に便利でした。メカジキなんて単語知っているはずがありません。伊語は読めなかったのですが、独語で Deutche Kaffee(ドイツコーヒー)と書いてあるので、ひょっとしてと思って頼んだら、案の定、普通のブレンドコーヒーがでてきました。エスプレッソとカプチーノも大好きですが、さすがに少し飽きていました。久しぶりに食後には普通のコーヒーが飲みたいと思っていましたのでバッチリでした。ここの温浴施設は温泉はもちろん豪華ですが、レストランも充実しています。これなら、滞在して毎日ここで食べても問題ありません。

今回、合計4ヶ所のホテルで朝食を食べましたが、イタリアの食べ物のおいしさに狂っている私とは言え、朝食はやはり大したことないという結論に達しました。以前にも書いたように、肝心のパンが余りおいしくないのです。パサパサした小さいパンが多く、余りおいしくないです。一ヶ所だけ、切って食べる大きめのおいしいパンがありましたが。朝食に関しては、未だに25年も前に食べたドイツのブレッチェン(小さいフランスパンという感じ)が忘れられません。大体いつも安ホテルでしたが、ブレッチェンとコーヒーだけで十分おいしかったです。ハム類も朝から冷えたサラミなどで、個人的にはこれなら火を通したアメリカのハムの方がおいしいと思います。卵料理も、基本的にはなさそうですし、私の好きな新鮮な野菜もない所が多いようです。

最後の日は朝9時頃の船でイスキア島から直接カプリ島へ行く船がホテルの近くの港からあるのを前夜偶然見つけていました。最初は来た時の東岸の港まで戻らなければ行けないと思っていました。朝はゆっくり7時半頃起きたのですが、どうも様子がおかしいので、ホテルのフロントへ行くと、私の予感どおりちょうど夏時間が標準(冬)時間に戻ったのでした。ただ、半年前のベニスと違い、今度は1時間遅くなるので遅刻する心配はないので昨夜いちいち確認しませんでした。実際はまだ6時半でどうりでフロントも閑散としているのでした。今年は、年にそれぞれ1回ずつしかない夏時間への変更の日と標準時間への変更の日に、2回ともイタリアにいたことになり、感慨深いものがあります。

今日は日本へのフライトは夜なので、朝の船でイスキア島からカプリ島へ渡り、10ヶ月前に荒波で諦めた青の洞窟を見に行くことにしたのです。船の中では暇だったし、久しぶりにドイツ語を喋ってみようと後ろにいたドイツ人に話しかけました。片言で会話は弾みませんが、ある程度の会話はできました。そして、まだまだ自分のイタリア語は自分のドイツ語よりもダメだと自覚しました。医学部の頃、趣味でドイツ語をだいぶ勉強したおかげです。Poseidon 温泉をドイツ人らしく「ポサイドン」と ei を「アイ」と発音していると気楽に聞き流していましたが、たまたま帰りの飛行機で英語でも「ポサイドン」と発音しているのを聞き、後で辞書で調べると英語でも「ポサイドン」が正しいようです。知らなかった!ちなみに、ギリシャ神話で「海の神」のことです。

カプリ島に着くと時間が余りないので、急いで grotta(洞窟)と giro(ツアー)と書いてある船乗り場に並びました。しばらく船で待たされていると、"Is there anyone who speaks English?"(誰か英語がわかる人はいますか)といかにも陽気なアメリカ人のおばちゃん二人連れがやって来ました。英語がわかると話しかけると、イタリア語はできるかと聞かれましたが、少しだけと答えました。ドイツ語と違って英語だと話が弾みます。どこから来たかと聞くとアメリカ人らしく国ではなく、州や地名で答えます。日本人だと言うと、ボストンから来たというおばちゃんは、ゴールドマンサックス証券で働いている息子が六本木の森ビルに住んでいると自慢げに言いました。金持ちの優秀な自慢の息子のようです。もう一人のおばちゃんはボストンの近くのコッド岬から来たと言い、行ったことあるかと聞かれるので、35年も前に高校生で留学した時に最初に家族が連れて行ってくれたと言うと、喜んでどこに言ったと聞かれます。確か Provincetown とかいう町に行ったと言うと、そこに私が住んでいるのだと喜んでくれました。

色々聞いていると、何と彼女等はこの船が青の洞窟を見に行くことも知らずにただの島を一周する観光船と思っていたようです。しかも、プロビンスタウンのおばちゃんは私はそんなもん見たくないと船の中で待っていました。世の中にはつくづく色々な人がいるものです。世界中から多くの人が青の洞窟を見にわざわざやって来るのに、興味がないと言い放つ人もいるのです。出発して20分足らずで青の洞窟の入り口近くへ来ると、何十もの大小の船が集まっています。ここはイスキア島と違い日本人だらけです。順番待ちが長く飛行機の時間を気にしている私は、ヤキモキしていました。それでも、1時間足らずで順番が来て、小さな手漕ぎボートがやって来て6人ずつ乗れます。私はボストンのおばちゃんと乗りました。以前に入り口は見ていたのでイメージ通り、狭い入り口を頭がぶつからないように寝そべって通過すると、いよいよ念願の青の洞窟へと入って行きます。

ところが、あせりました。1年前に諦めて念願の洞窟のはずなのに何も見えません。一瞬、自分の目がどうかなったのかと心配しました。パニックになりかけ、ふと後ろ側を振り返るとようやく碧い光が見えました。冷静に考えると当然で、中は暗いだけで、入り口を振り返って見ないと太陽の光線の照り返しである碧い光は見えないのです。確かに、わざわざ世界中からこれを見に来るだけあって、幻想的な碧い、青い、濃い青い光の色でした。但し、これだけ待たされて中にいるのはほんの1分足らずです。個人的には、今度来る時は陸路でやって来て、一回見て島をブラブラし、もう一回くらいは見たいものだと思いました。一回見る度に税金が 8.5 ユーロ程度かかりますが。

無事に青の洞窟見物が終わり、さっと港に戻ってくれるのかと思っていましたが、半分アメリカ人のおばちゃんらが正しく、それから島を一周するツアーが始まりました。時間が気になる私でしたが、どうしようもありません。対岸のマリーナ・ピッコロ(小海岸)では、何とここでも泳いでいる人が見えました。海岸沿いにグリーン色の海が見える洞窟もありました。

ツアーが終わると急いで、一番早いナポリ港行きの船に乗りましたが、どうも時間が間に合わない。ナポリ空港からのローマ行きに遅刻しそうでした。どう考えてもヤバイと思っていましたが、実際に港に着いたのは飛行機の予定出発時刻35分前でした。万事休す!いくら急いでも空港までに20分以上はかかります。いくら国内線でも無理でしょう。しかし、奥の手があったのです。だから何とかなるだろうと楽観していました。それは、汽車です。不確かな記憶でしたが、ナポリからローマはそんなに遠くなく、2〜3時間で汽車で行けるはずだし、都会同士の幹線なので本数も多いはずです。それで、あっさり飛行機はあきらめ、最初から空港でなく、中央駅へ向かいました。ローマからの成田行きは夜の8時半のかなり遅い時間出発のフライトなのです。まだ2時半です。英語の案内も選べる自動発券機で調べると、ゆっくり間に合います。窓口で並ぶと時間もかかるし、イタリア語しか通じないことも多く、面倒なのをよく知っているので、自動発券機のありがたみがよくわかります。

ローマ駅に着いてからローマ空港へはどうしたら行けるのかと思い、車内販売の女性に聞くことにしました。ここでも、持って行った電子辞書が非常に役に立ちました。辞書でキーワードさえわかれば、最低限の文法で会話ができます。彼女に聞くと、ローマ駅から空港までは列車があり、乗り換えればローマ駅からそのまま行けることがわかりました。ナポリからの飛行機の乗り継ぎ便には乗り遅れましたが、今回は肝心の国際線には余裕を持って間に合いました。前回は、危うく乗り遅れるところでしたが。

こうして、今回の有意義な温泉視察旅行は無事終了しました。総括として、日本の温泉とは一味違った素晴らしい温泉がイタリアにも沢山あります。昔の日本の「湯治」のように1週間ほどのんびりして、おいしいものでも食べたら、かなりストレス解消になり健康増進効果はあるでしょう。転地療養という概念もあります。もちろん女性にはエステも充実しています。体のすみずみまで洗浄してもらえるようです。こちらでもらったパンフレットには、4〜5日から7日間のパック料金が書いています。やはり長期滞在者が多いのでしょう。しかも、ミラノやローマやナポリ、カプリ島と違い、日本人がまだ目を付けていない穴場です。でも近い将来、日本人がこういう所に大勢やって来る時代がきっと来るでしょう。



空飛ぶドクター(登録商標)

同行者
一人旅
交通手段
鉄道
航空会社
JAL
  • ロミオとジュリエットの窓

    ロミオとジュリエットの窓

  • 海岸に面したシルミオーネの温泉プール

    海岸に面したシルミオーネの温泉プール

  • 病院のようなリミニの温泉治療室

    病院のようなリミニの温泉治療室

  • 広大なイスキア島のポセイドン温泉

    広大なイスキア島のポセイドン温泉

  • 広大なポセイドン温泉、岩窟を利用したサウナ風呂のほうから下を見下ろす

    広大なポセイドン温泉、岩窟を利用したサウナ風呂のほうから下を見下ろす

  • 素晴らしいポセイドン庭園温泉(イスキア島)<br />(カプリ島の隣の島)

    素晴らしいポセイドン庭園温泉(イスキア島)
    (カプリ島の隣の島)

  • ポセイドン温泉の夕焼け

    ポセイドン温泉の夕焼け

  • カプリ島の青の洞窟

    カプリ島の青の洞窟

  • カプリ島周辺のエメラルド色の海

    カプリ島周辺のエメラルド色の海

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