冬ごもり～またも美術館

2007/12/21 - 2007/12/21

　いいかげんにして欲しいと言われるかもしれないけど、「好きなんだから～！！」と人には同意してもらいにくい恋愛のように叫ぶ私。
そうです、またも美術館の話。他にすることないのか、って言われるかしら。もっと何か珍しいこと紹介しろよっていう言葉も聞こえそう。でも日本人って「美術展」が好きじゃない？今だって日本国内各地で何かしら外国の美術展をやっているじゃないですか、フェルメ－ル展とか。（そういう有名なものは別ってか？）
　有名なものにだけ大挙して列を作る方々とは違って、私はとにかく美術館というのが好き。ミネアポリス美術館は「中西部随一の総合美術館」と言われている。以前にも確か書いたけど案内には約５千年の美術史的価値のある８万点以上のコレクションが収蔵されているそうだ。明朝建物や部屋が丸ごと展示されていたりする中国ギャラリーのほとんどのコレクションが個人寄贈のものだったり、この美術館は今も個人や会員、地元企業に支えられ、入館料無料で、結構良い特別展覧会も開催される。
　現在行なわれている展示だけでも、様々な分野とアートを堪能することができるのだ。勿論私はメットとかボストン、シカゴ、サンフランシスコなんかのミュージアムも大好きだけど、日本のメディアなんかがそれしかないように一部のものしか紹介しないのがちょっと気にくわない。日経新聞アメリカ版などの、「アメリカの有名ベスト建築」というリストなんかでも、もう当たり前のよく知られたものしか取り上げず、ジャーナリズムとしては掘り起こし方も、知識も浅くてがっくりする。支局が何ケ所もあるのに、アメリカを知らなさすぎるよと文句の一つもいいたくなる。最近世界的に注目を集めたデンバーのモダン美術館や、アイオワ州の大学が建築した校舎、ミネアポリスのガスリーシアターなどは全く眼下に入っていましぇん。（関係ないのに長くなっちゃいましたね、すみません。）
　ニューズウィークやニューヨークタイムズ、ル・モンドなどはミネアポリスを「アートシティ」、「デザインシティ」と呼んでいて、それを目的に訪れたらいいよとまで推薦しているくらい。私一人の身贔屓じゃないのよ。
　今年の秋には渋谷の松濤美術館でミネアポリス美術館コレクションによる浮世絵展も開催された。知らなかったけど、全米屈指のコレクションなんだそうである。今度見てみよう。そんなこんなで、この冬はまたゆっくりと何度か遊びに行こうと思っています。
www.artsmia.org

エリア ミネアポリス(アメリカ)

１月はじめまで開催中、「柴田是真展」。日本の美術やものの美しさに感動します。

地元のアーティストでタクンバ・アイキン氏の作品展。セントポールのローワータウンにはアーティスト・コミュニティがあって、彼もそこにスタジオを持っている。カラフルで複雑な文様にパワーを感じる。

セントポール出身で１９５０年代から活躍した工業デザイナー、ドン・ハーレー氏のデザイン展。除雪機からこうした日常品まで数々の商品のデザインをした人。これなんか今でもお洒落。

４月までやっている、なんて言うんだっけか、風見鶏ってあるじゃないですか、そういう屋根に建てる風力計のオブジェの展覧会。実際に市内の家々で使われていたもの。

フレデリック・シールさんという人がコレクションしていた２０世紀の偉大な写真家たちの作品の展覧会。有名なマーガレット・バーク-ホワイトのガンジーの写真や、ブレッソンなどお馴染みの写真家の写真が見られます。３月末まで。

日本でもインテリア雑誌なんかに人気のあるアジアの布。インドやパキスタンなどのテキスタイル展。結構お洒落です。

これはストレートな「NUNO」という日本の現代テキスタイル・デザイン展。やはり日本のデザインは優れていると納得。

今回一番気に入っている展覧会。From Life: Figural Art on Paper, 1980-2006という４０点の作品と集めたもの。お伽噺の挿絵みたいなものもあって、ほのぼのする絵も多い。これはタイトルの好きだな。 Thought Transfer、想いを伝えるっていうのかな。

ゴッホのある世界１９ケ所の美術館の一つでもあるミネアポリス美術館。ヨーロッパ絵画のコレクションも地味だけどなかなかだと思う。