2007/11/17 - 2007/11/17
536位(同エリア862件中)
もろずみさん
紅葉前線は山から里へ、里から街へと下りてきます。
関東平野はまだなので山里まで迎えに行ってみました。今年も紅葉は遅いようです。
山梨は山国。朝晩の冷え込みと日照が名物と言って良いほど、この時期の行楽には絶好の地です。
大菩薩稜の麓の塩山は大河ドラマ「風林火山」で注目を浴びている甲斐武田家縁りの地です。
さらに有名な「ころ柿の里」は晩秋の風物詩です。
武田家の菩提寺である恵林寺を初めとする古刹と紅葉、それにころ柿、と外れのない日帰り遠征を試みました。
狙いは見事に当たりました。
- 交通手段
- JR特急 徒歩
-
朝、立川駅に着いたらあずさ3号は30分遅れ。
総武線内の人身事故なのに何で中央線が・・・
と思ったら千葉発だったようです。
やれやれ、幸先の悪いスタートでした。
やっと到着した塩山駅では信玄入道がお出迎え。 -
駅の真ん前にある歴史公園「甘草屋敷」に寄ります。
旧高野家住宅を保存してある重文の建物で、今は甲州市が管理し公開しています。
高野家は江戸時代に薬草である甘草の栽培をし、幕府に納めていた家だそうです。
手前の畑には薬草が栽培されています。 -
母屋の裏手にある地実棚も重文。
紅葉越しに撮ってみました。ドウダンツツジですけど。
今日のテーマのころ柿が吊されています。 -
母屋にも庭に面してころ柿が鈴なり。
斜めに組んだ棚になってました。この形はここだけ。
駅に降り立っていきなり出会えたころ柿。 -
甘草屋敷はこれくらいにして線路に沿って歩き出します。
市役所の前にある菅田天神社に寄り道。
境内には甲斐武田家の始祖・新羅三郎義光を祀る社があります。
武田家代々の家督の印である「小桜威鎧兜大袖付」があるようです。別名「楯無」と呼ばれる国宝の大鎧です。
小さな神社なので見落とすところでした。 -
山に向かう広い道をしばらく歩くと鮮やかな紅葉。
塩山の語源ともなった「塩ノ山」の麓にある秋葉神社です。
これが今シーズンの初紅葉。 -
神社の隣りが向嶽寺です。臨済宗向嶽寺派大本山。
開山は恵光大円禅師、開基は武田信成です。
国宝の「絹本著色達磨図」を始めとして数々の重文を所蔵している大刹です。 -
禅宗のお寺なので建物には入れず、門を入った庭を見るだけ。
方丈の庭園も見事だということです。
「向嶽」とは、今日は見えませんが「富士に向かう」という意味だそうです。 -
最初から圧倒されるようなお寺に入りました。
結構気合いを入れて見て回る価値がありそうです。
ここからは町を離れて里道を歩きます。 -
長閑なぶどう畑の中を里道が通っています。
コースにはこんな道標が整備されていて迷うことはありません。
実はJRの「駅からハイキング」のイベントもやっていて、駅前の受付でちゃっかり地図も貰って来ました。 -
天気は上々ですが、紅葉の盛りの山々はうっすらと霞んでいます。
すっきり晴れていたら寒さで震えていると思いますので、これくらいは我慢。 -
古街道の風情の集落に入りました。
崩れかけた土塀が何とも良いですね。
この道が秩父往還です。いわゆる甲州街道の裏街道の一つ。 -
途中の民家の庭を覗くと柿のカーテン。
いよいよころ柿の里へと入ってきました。
この辺りの家々は柿の生産農家らしいです。
それにしても見事なもの。 -
ほとんど車も通らない里道をのんびりと歩くのは久しぶり。
まるで秩父の巡礼道を歩いているようです。
そんな光景の中に開放的なお寺がありました。 -
松尾山常泉寺。明るい雰囲気の寺です。
甲州で最初の寺子屋があったという古刹で、なぜか聖徳太子伝説があるらしい。 -
小さなお堂は太子堂です。
庭には太子の腰掛け石とか、太子橋などがあります。
まさか聖徳太子が立ち寄ったとか言わないでしょうね? -
さらに進むと西側の展望が開けます。
ビニールハウスが連なる豊かな土地です。果樹園かな。
手前には笛吹川が流れて瀬音が聞こえてきます。 -
普通の公民館のように見えますが、ここに勘助不動尊が安置されています。
無論、今年ブームの山本勘助が不動明王に姿を変えたと伝えられています。なので隻眼です。
と言うことですが肝心の不動尊像は信玄宝物館に展示のため留守でした。 -
この辺りが有名なころ柿の里。
家の外壁が隠れるほどの柿が吊されているのは岩波農園です。
これは壮観ですね。 -
軒下を覗いてみると柿は何重にもなっています。
カメラマンだけでなく観光客も大勢来ています。
近くに観光バスを停めて退去してやって来るようです。 -
人が多すぎてなかなか全景を撮るチャンスがないのが難点。
今年は柿が豊作だと言いますが、それにしても壮観ですね。 -
軒下だけでなく庭にも柿のすだれを作っています。
屋敷が柿に埋もれてしまいそうな量です。
重装備のカメラマンの真似をして、いろいろな撮り方を試みてみました。 -
庭の柿すだれも見事なものです。
今がちょうど見頃で、来週は食べ頃ということでした。 -
屋敷内には入ることができませんので、良いアングルを探して内側から撮ってみます。
実は、ころ柿を吊してある光景を見るのは初めて。
どんな具合に写っているのかPCに取り込むまで不安でしたが、思いの外良い色が出てましたね。 -
柿の皮剥きの実演。というかお仕事中を撮影。
一体いくつくらい剥くのか、大変な作業です。
観光客が次々と話しかけても手が止まらないプロの技。
邪魔してはいけないし、柿は十分堪能したので先を急ぎましょう。 -
古びた四脚門(赤門)が見えてきました。
甲斐武田家の菩提寺である乾徳山恵林寺です。
赤門は織田信長によって焼かれたのち、徳川家康によって再建されたものです。
もちろん国の重文。 -
境内にはいると左手にまだ新しい三重塔。
小振りながらスマートで個性的な姿の仏塔です。
各層の白壁がやさしい感じを出しています。 -
快川の言葉で有名な三門。
武田氏滅亡後、かくまった者を引き渡せという要求を拒否した国師に織田信長が怒り、僧侶などをこの三門に封じて火をかけました。その数、約100人。
叡山焼き討ちとともに冷徹過酷な武将・信長という印象を残す事件でした。
時は天正10年(1582年)4月3日のこと。 -
両側の門柱には、燃え上がる炎の中で壮絶な死を遂げた快川国師が唱えた言葉が掲げられています。
「安禅不必須山水」(安禅は必ずしも山水を用いず)
「滅却心頭火自涼」(心頭を滅却すれば火も自から涼し)
禅宗のこれが良くわからないところ。
名僧とは言え嘘はいけません。熱いものは熱い。
三門の向こうに見えるのは開山堂です。 -
本堂には金色に輝く武田菱の紋。
「駅からハイキング」で貰った地図を見せると拝観料を団体料金にしてくれました。
気分良く拝観。 -
恵林寺は臨済宗妙心寺派の禅寺ですので、正面の庭は枯山水。
大きな本堂ですが無駄がない、見るものがないという状態。
本当に禅寺は難しいですね。 -
本堂からうぐいす廊下を渡った先には武田不動尊。
信玄公が、京より仏師を招いて対面で摸刻させたという等身大の不動明王です。
両脇には二童子像が控えています。
大河ドラマ「風林火山」のオープニングに出てきますね。
これが実物。 -
武田不動尊の裏手には信玄公の墓。その隣りには柳沢吉保の墓と吉保座像。
そして夢窓国師の築庭の恵林寺庭園と続きます。
庭は国の名勝指定ですが、あまり感慨はなかったなぁ・・・。
代わりに中庭の紅葉が綺麗だったのが印象的です。 -
恵林寺を見てしばらく歩くと本日最後のお寺である高橋山放光寺。
このお寺も恵林寺と共に織田信長に焼かれたとのこと。
まずは山門をくぐってお詣りしましょう。 -
参道の先には仁王門がありました。
両脇に古いけど迫力のある金剛力士立像が2体。
これも重文指定です。 -
境内に入ると立派な入母屋造りの庫裏に続く本堂。
放光寺は真言宗智山派なので本尊は重文の大日如来。
塩山のお寺はどこもかしこも凄いです。
おや、本堂に観音像が日向ぼっこか? -
小春日の柔らかい日差しに目を細める観音様。
これだけ明るいところで間近に見られるとは・・・。
拝観料を払うと庭園や重文の仏像群も見られますが、この観音像と対峙できただけで満足。 -
静かで落ち着いた雰囲気の放光寺をあとにして、再び里道に戻ります。
江戸時代に作られたという西藤木の水車小屋。
この土地の雰囲気にぴったりです。 -
長閑な村落の中に野仏が点在しています。
木に実った柿も、吊されたころ柿に負けずに良いものですね。
思わず歩みが遅くなってしまいます。 -
道筋で目を引いたのは旧武藤酒造主屋。
文化庁の登録有形文化財に指定されている建物です。
安政4年(1857年)に建てられたそうで、見事に再生されています。 -
お寺はもうないけど気持ちの良い道を歩きました。
途中にあった塩山ふれあいの森総合公園でひと休み。
今年の紅葉は山からなかなか下りて来ないようですね。 -
さて、ぶどう畑の中を歩いて駅に向かうことにします。
正面は塩ノ山です。今日のコースはこの山の周囲を一回りすることになります。 -
甲斐の山々に囲まれた田園風景。
普段歩いている町中の道と違うのは景色の広がりですね。
時もゆっくり流れるようで開放感を味わえます。 -
ふと民家を覗くとどこも柿のカーテンがあります。
やはりこのコースは晩秋に歩くに限るなぁ。 -
道端にあった今日一番の紅葉です。
全体的にモミジは多くなかったし、まだ早い気がしましたが最後にこれを見られて良かったです。 -
そして最後に塩山温泉を抜けていきます。
ちょっと寂れた感じの小さな温泉町を構成してました。
あとは駅に向かうだけ。期待以上に見所も多くて良いコースでした。
距離は実測13km程。立ち寄りが多くて5時間かかりました。
帰りの特急も藤野駅の人身事故により大月で1時間停車。
寝ていたので良かったけど、中央線はどうなっているのでしょうね。
充実の一日だったのでまぁ良いか。
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この旅行記へのコメント (4)
-
- やるやんさん 2013/10/24 12:15:07
- いい写真ですね〜
- もろずみ様
はじめまして
「日本の秋」な「良い写真」ですね〜
なんか、旅に出たくなってきました。
byやるやん
- もろずみさん からの返信 2013/10/24 22:30:07
- RE: いい写真ですね〜
- やるやんさん、初めまして。
> 「日本の秋」な「良い写真」ですね〜
ありがとうございます。
> なんか、旅に出たくなってきました。
私もです。
吊るし柿シーズンももうすぐですね。
-
- コクリコさん 2007/11/23 22:42:17
- 里の秋
- もろずみさん、こんばんは。
ころ柿の頃の塩山、吊し柿を見ながら里の秋をゆったり楽しみながらのウオーキング、完璧でしたね。
私の旅行記を褒めてはくださいますが9月の塩山はちとつまらないです。
紅葉ところ柿、なだらかな山々を望みながら葡萄畑をのんびり歩くなんて、やはり早起きしなければなりませんね。
早起きしなかったために菅田神社、向嶽寺など歩かなければ行けない古刹はパスしてしまったもの。
そうそう、近くに行きながら、とうとう勘助不動尊のあり場がわかりませんでした(^^;)
見落としがたくさんあります。
shioriさんの旅行記だったか、桃の頃の塩山も良さそうですね。桃源郷のウオーキングコースもあるみたいですね。
桃と桜と雛人形なんて私向き?
まあ、何と言っても今回一番素晴らしいのはころ柿ですよ!
輝く柿色、実りの秋そのものです。
写し方もすごく良い。ころ柿はもろずみさんにまるで媚びているようでニコニコと被写体になってくれましたね。
バラより相性が良さそうです(しつこい ^^?)
これでもか、これでもかと迫ってくるころ柿に1票です!
トラックバック私もよろしく。
- もろずみさん からの返信 2007/11/23 23:42:37
- RE: 里の秋
- コクリコさん、TB&1票ありがとうございます。
そう。ころ柿が今回の旅の主役でした。
風林火山ブームで恵林寺は観光客も来てましたが、歩いて回っている人はそんなに多くなかったです。
今まで歩いてきたウォーキングコースの中でも上位に入る良いコースでした。
季節的にぴったりっていうこともあるのでしょう。
shioriさんの桃源郷も見ました。10年ほど前に歩いたことがあります。
他にも一宮の桃源郷も歩きましたが、一日中桃の花の中を彷徨う感じでした。
春にまた挑戦してみますかね。東京の桜が終わったらになりますが・・・。
コクリコさんの旅行記がなかったら思いつかない旅でした。良いヒントありがとう。
ころ柿との相性も良かったようでホッとしました。(笑)
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