2007/11/05 - 2007/11/06
95位(同エリア177件中)
いけぴょんさん
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仕事で疲れた身体を休めるために、今回のテーマは「癒し」。
旅行に行くことが正式決定したのはあいも変わらず出発の2日前なので、普段からリストアップしてある“泊まりたい宿”は残念ながらどこも満室。
で新たに一から探し始めたところ、ある宿の紹介サイトで目に留まったのが今回お世話になった、里山の宿「薪の音」さんでした。
夕食はフランス料理だし、温泉でもないこの宿。これまでの自分の宿選びの基準からいくと実は完全にノーマークだったのですが、宿のHPにある「農家の館主が丹精込めて育てたお米を釜戸で炊くごはん」「目前に田園がひろがるテラスへ自由に行き来できる半露天風の内風呂」「里山のやすらぎと懐かしさがある旬菜フレンチのオーベルジュの宿」の言葉につられて予約しちゃいました。さてその結果は・・・
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 自家用車
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宿は富山県の城端にあります。
車で少し走れば世界遺産に登録されている五箇山がありますが、宿の周辺は田園風景。まさしく日本の田舎です。その中にポツリと佇む和風建築の建物が「薪の音」。
和風建築というと古民家風をイメージしますが、ご覧のとおり外観はフツーの日本の家です。 -
これがエントランス。
宿の名前が入った石がなければ、普通の民家と思ってしまいそうです。 -
が、玄関を入ると外観からは想像のつかないスペースが広がります。
まずは大きな梁のある三和土(たたき)が目に飛び込んできます。
そこで靴を脱ぎ扉を開けると雰囲気は一変!!写真のロビーです。
板張りの空間の中に和と洋が見事に融合しています。
ル・コルビュジェLC2のソファーセットと、B&Wのスピーカー。そして宿の名前の由来になった薪ストーブ。
ソファーに腰を下ろした時の目線を考えた窓からは、実をたわわに付けた柿の木が・・・
ここでお茶菓子を頂きながらチェックインの手続きをした後、部屋に案内されます。 -
この宿、部屋は全部で3室。それぞれ趣が異なります。その中で今回宿泊したのは「小桜」という和風スタイルの部屋。あのロビーを見た後だけに期待が高まります。
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和風といってもご覧のとおり、ここでもオーナーのセンスが光ります。
光と影を巧みに使った照明。
写真ではわかりづらいですが、ピカピカに磨かれた床は、竹のフローリングです。
広すぎず狭すぎず、心地よさを感じる程よい広さです。 -
窓から見えるのは日本の原風景。これだけで充分癒されます。ちなみにこの旅行記の表紙の写真も、この部屋のテラスから撮った写真です。
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いつでもゴロンと横になれるローベッド。
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広々としたシンクからもオーナーのセンスが伺えます。
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自動給湯式の浴槽は檜製。大きな窓を開け放てば半露天です。チェックインの時間に合わせてお湯が張られていました。残念ながら温泉ではありませんが、このシチュエーションで充分補えます。
温泉以外の内風呂では、ボクの知る限りでは京都の美山荘に匹敵する素晴らしさです!! -
暮れなずむ里山の風景。あいにくの曇り空でしたが、それがかえって情緒を盛り上げてくれました。
この時間をこのテラスで過ごすしただけでも、今回旅行に来てよかったと思えました。 -
秋の日没はつるべ落とし。
陽もとっぷりと暮れ、いよいよ夕食の時間です。
食事は個室で頂きます。 -
まずは雲丹のプリン。
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冷製オードブルは、蟹の燻製のテリーヌです。
もちろんテリーヌ自体もおいしいのですが、添えられた野菜もとってもおいしい。 -
こちらはオマール海老とホタテのポワレ。
ソースの味だけでなく、素材の持つ味もしっかり味わえます。 -
続きまして鯛と白子のベルモット蒸し。
こちらも、添えられたアスパラガスや蕪までもがおいしい!! -
メインは牛フィレのグリルフォアグラ添え。
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デザートは焼きりんごにブランマンジェ。
たっぷりと楽しんだ夕食でした。 -
夜のロビー。少し落とし気味の照明で、昼間とは違ったシックな雰囲気です。
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きれいな影模様を映し出すライトスタンド。
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館内のいたるところに山野草が生けられています。
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ロビーや部屋、食事処に掛けられていた絵画。実は写真をベースにして、絵画風に加工して有るそうです。
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翌朝には今冬初めて薪ストーブに火がくべられました。ロビーのソファに身を委ねて、炎を見つめていると心が癒されます。
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朝食は和え物や煮焚き物など奇をてらわないものですが、食材は一級品。たとえば焼き魚はノドグロです。
しかしこういったものが霞んでしまうほど美味しかったのはご飯です。オーナー自らが丹精をこめて育てたお米を、竈で炊き上げた白ご飯。これを食べるためにこの宿に泊まってもいい!!といっても過言ではありません。 -
ふっくら炊き上がったツヤツヤの白ご飯。これぞ日本の朝ごはんの王道。普段朝食を食べないボクですが、なんと3膳も食べてしまいました。ご主人もご飯を褒められるのが一番嬉しいとおっしゃっていました。
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これが件のご飯を炊き上げる竈。ご飯を炊く風景を見る為に、わざわざ早起きされる宿泊客もいらっしゃるそうです。ボクは残念ながら朝寝坊してしまいましたが・・・
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朝食後のコーヒーはロビーの薪ストーブ前で戴きました。窓の外に見える木から採れたばかりの柿を出していただきました。タイミング良く採らないと、熟れて食べごろになったとたんに野鳥がつつきにくるそうです。
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秋から冬へ季節が移ろいでいきます。
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残念ながら昨晩から降り出した雨は上がらず。しかし雨に霞む山里の風景もまたオツなもの。
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里山の宿を思う存分満喫し、オーナーをはじめスタッフ全員に見送られて帰路に着きます。
帰り際に宿の前で、雨降る中うっかり車のトランクを開けっ放しにしたまま写真を撮っていたところ、スタッフのお一人がトランクの荷物に傘をさし掛けて車に戻るのを待っていてくださいました。そして車に乗り込み走り出してから気がついたのは、昨日の高速走行でフロントウインドーに無数についていた虫の死骸がきれいにふき取られている事。隅々まで細やかな心遣いをしておられる宿でした。 -
帰りは世界遺産の五箇山に寄って帰りました。
今回お世話になった「薪の音」さん。もっと多くの人に知ってもらいたいような、一方で秘密にしておきたいようなホントに素敵な宿でした。
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