ユーラシア大陸バイク一人旅　前編(7)

2007/07/10 - 2007/07/16

ウラル山脈を越えると、ヨーロッパの雰囲気になると言われるが、この目で確認したい。

エリア その他の観光地(ロシア)

７月１０日(火)昼前にペルミを発ち、南西のカザンへ向かうが６５０キロほどあるので、途中で野営する予定である。

ペルミから１００キロほど西へ向かうとモスクワへ行く２ルートの分岐点にぶつかる。右がキーロフ経由の北回り、左がカザン経由の南回り。南回りの方が道が良いらしいし、ボルゴグラードに寄るかもしれないので、カザンへ向かう。

ペルミから２００キロほどの丘の上からの風景。ユーラシア大陸のど真ん中の風景。

丘の上だとモンゴルのように雲が近く見える。ただ、午後には、この雲が発達して雷雲になる。

カザンへ行く途中の街イジェフスクの真新しいアパート群。

イジェフスク近くの小規模油田。ここには１０機ほどありました。

道路から見た絵になる風景。

カザンへ向かう途中の道ばたの露店。ぬいぐるみ・デッキブラシ・マットなどを売っている。バイカル湖と同様にどの露店も同じ物を売っている。田舎では、ソ連時代の横並び意識から抜け出ていないように感じる。

昨日はイジェフスク手前の森で野営し、運悪く雨に降られ、よく眠れなかった。昼過ぎだがモーテルが見つかったので、500ルーブル(2500円)で宿泊。カザンまで２００キロ強。左のkaΦeが食堂兼売店です。米国のようにモーテルチェーンがあると楽なのだが。

モーテルのある小さな村を歩いてみて、小綺麗な１軒をパチリ。

村の中にあった第二次世界大戦の記念碑。この村からも戦死者が出たのだろう。

夜１０時半頃、モーテルの近くから見た夕日。

カザンへ向かう途中の美しい風景。

カザンの街の中心には、レーニン君。

カザンの街並み。とても活気のある街です。

カザンはホテルが１０軒ほどあり、３軒当たり、２軒は２２００ルーブル、あと１軒は１５００ルーブルなので、当然後者に決定。
ほとんどの街は、「地球の歩き方」に載っていないので、トロリーバスなどを追い、街の中心と思われる場所へ行き、キヨスク本屋でその街の地図を買い、現在位置とホテルの場所を聞くようにしている。

カザンの街並み。もう完全にヨーロッパという雰囲気。

カザンの街並み。とても活気のある街です。

カザンのホテル前の河。

カザンで宿泊したホテルの近くの日本食店。

日本食店で頼んだものは、丼物とみそ汁。これで２００ルーブル(1000円)。フォークとナイフもついてくる。寿司をホークとナイフで食べているロシア女性を目撃。

カザンでロシアへ来て初めてマックを発見。日本食の後だが、早速、入店。１店しかないのですごい混んでいた。

注文したのは、当然、ビックマックセット(セットがないので実際は単品で注文)。１２０ルーブル(600円)ほどで、味・ボリュームは日本と同じだが、飲み物が日本のＬサイズ。

マックのある歩行者道では似顔絵やバンドなどをしており、ヨーロッパの雰囲気。

カザンには「クレムリンの歴史建築物」という世界遺産があるので、早朝に行ってみた。実は、カザンがモスクワの時間と同じとは知らなかったので、２時間早く起きてしまった。

クレムリンの中にモスクもある。

クレムリンの中の様子。

クレムリンの中の様子。

ホテル近くの公園。朝、おばさんが酒の瓶の欠片などをブツブツ言いながら掃除をしていました。

ホテル近くで見つけたショウウィンドーに飾られた大きな日本人形？

カザンから南へ進み、ボルゴグラードへ行く予定であったが、体力・道路状況・バイク調子などを考え、パスすることとした。モスクワへ向かい、モスクワからウクライナのキエフへ向かい、東ヨーロッパを回る計画に変更。正直、ロシアの旅に疲れたし、新鮮みがなくなってきた。

カザン近くのボルガ川。広すぎて湖と間違える。本当は橋の上からもっと美しい写真を撮りたかったが、橋の両側に監視人がおり、撮影不可。

カザンからモスクワへ向け、幹線道路を走っていると、５０キロに１軒ぐらいモーテルやホテルがある。新しそうなホテルがあったので８００ルーブル(4000円)で宿泊。米国のモーテルと同程度の施設でgood!。

モスクワまで４００キロほどの所にあるショッピングセンター。日本でいうジャスコのようなショッピングセンターを何ヶ所か見かけた。日本と同様に小さな商店は潰れるだろうなあ。

今日(７月１４日 土)も街道沿いのモーテル。一泊６５０ルーブル＋駐車料７０ルーブル。

モーテルの１階の食堂で食事を注文しようとして悪戦苦闘しているとき、英語で通訳してくれたMOKCYHOBさん。２年前、日本を訪れ、愛知万博にも寄ったそうです。

MOKCYHOBさんは、移動式トイレの仕事をしており、家のあるイジェフスクから会社のあるモスクワへ移動中でした。Web名がrussiantoiletとは、ふるっています。

バイクで移動するのも飽きたので、「地球の歩き方」に載っている１３０キロほど走ったウラジミルで観光・休養をするため、ホテル「ザーリャ」へ行った。観光地から少し離れているが、１泊４８０ルーブルなので２泊することとした。モスクワまで１７０キロまだある。

ウラジミルの黄金の門。

ウスペンスキー大聖堂。流石に観光地、バスが何台もとまっている。ウラジミルとスズダリの白い教会群は世界遺産に登録されている。明日、天気が良ければスズダリへバイクで行きたい。

大多数がロシアの観光客。写真を撮れとポーズしたロシア人観光客。
また、観光バスの運転手が話しかけてきて、日本への旅行の写真を見せてくれた。ロシア人は案外、日本を訪れているし、日本のことを知っている。逆に、日本人はロシアのことを……。

大聖堂の裏側。黄金がまぶしい。ここから反対側の眺めもすばらしいが、地平線の広さが伝わらないのでパス。

大聖堂の東側からの写真を撮っていると日本語がきこえてくるではありませんか。年配のツアーが来てみえましたので、久しぶりに日本語で話をした。

７月１６日(月)は早く起きて、３０キロばかり北のスズダリへ行ってきた。ロシア正教の原形となったような教会が相当数あるが、半分以上が使われていない教会です。昔は栄えたが、現在は小さな町に過ぎません。ただ、観光客はバスや自家用車で押しかけます。ウラジミルやスズダリが、モンゴル帝国の攻撃によって衰退していった歴史を思うと複雑な気持ちです。

宗教のことは別にしても、絵になる風景がいくらでもあります。

クレムリンの中心のラジヂェストヴェンスキー聖堂。現在も使われています。

ラジヂェストヴェンスキー聖堂を別角度から。

キージ島のような木造建築もあります。

橋から見た絵になる風景。

城壁(土手のようなもの)から見た絵になる風景。

教会だらけ。

観光地だけあって、土産物も広場で売っていました。ただ、観光客のほとんどがロシア人。

７月１７日(火) 、Ｍ７という幹線道路通り、ウラジミルからモスクワまで１７０キロあるし、モスクワのホテルは最低４０００ルーブル(20000円)するので、モスクワ郊外のモーテルで１泊し、早朝にクレムリンへ行く予定でいた。しかし、モスクワの近くでは、モーテルが見つからず、夕方５時頃クレムリンへ到着してしまった。クレムリン近くで道に迷っていたとき、日立ハイテクの人に声をかけられ、少し立ち話をし、道を教えてもらった。

モスクワ川の東の橋から見たクレムリン。松下電器の看板を何とかしてほしい。

モスクワ川の対岸から見たボフロフスキー聖堂。聖堂の左の方が赤の広場。

モスクワ川の対岸から見たクレムリン。

モスクワ川の西の橋から見たクレムリン。

赤の広場へ登ったところ。さすが、観光客が多い。右にボフロフスキー聖堂がある。

赤の広場の中央からのボフロフスキー聖堂。

モスクワの夕方のラッシュアワー。ベンツ・ＢＭＷ・ボルボなどの高級車が多い。初期の予定を変更し、モスクワからウクライナへ向かうこととした。日本語のインターネット上に情報がほとんどないが、ポーランド人が通れるし、ビザも不要なので入国できるだろうと安易な気持ちでチャレンジ。

モスクワを出て、Ｍ３という主用道路をウクライナのキエフへ向け走って、ホテルを２軒見つけたが、１軒は断られ、１軒は２８００ルーブル(14000円)で退散し、ついに２度目のナイトライディング。モーテルが見つかったのは、夜１１時過ぎ。シャワーを浴び、バタンキュー。

サービスエリア？でのぬいぐるみの露店。

道路を走っていると、ABTOの看板をよく見かけるが、車の部品や中古車を販売している。オイルや修理部品はここで手にはいる。

道の両側が畑

ロシア最後の美しい風景。

７月１８日、国境の村のホテル(180ルーブル)でであった少年。２人とも１２歳で、バイクを預かってもらう所を一緒に探し、紹介してくれた。右側の少年が英語ができるので、アイスクリームやお菓子(当然私のおごり)を食べながら、日本やロシアのこと、将来の夢のことなどをつたない英語で話しあった。別れた後、しばらくして、右側の少年が「母親より」といって瓜の差し入れをホテルへ持ってきてくれた。ロシアの最後に暖かい心に触れることができた。これでロシアを未練なく去ることができる。

ロシア側の出国ゲート。ロシア人と一緒に並ぶ