2005/10 - 2005/10
52位(同エリア55件中)
漣さん
近代建築の巨匠アルヴァ=アアルトの代表作、パイミオのサナトリアム。
機能主義の白い箱が森の中にポツンとありながら、違和感無いほどに自然と調和している奇跡の一作。
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パイミオのサナトリアム、街中でバスを降り近くの人に場所を聞きながら向かった先は町を抜けた先の高速道路だった。おかしいなと思いながらも全ての人が指差した道をひたすら進んでいくこと数キロ、何も見えてこないことに焦り引き返そうかと悩んでいた頃に、ついに見えた。
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敷地内には医者の住居を始め、アアルト設計の施設がサナトリアム同様、自然に溶け込んでいる。
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サナトリアムは夏の間、町のインフォからガイドツアーが開催されていると後で知った。
受付の人に写真を撮りたい旨告げると、快く了承してくれた。おそらく、自分以外にも季節外れの近代建築フリークが多く訪れているんだろう。 -
病院と言うと虚無感を煽る白一色の建造物というイメージを覆すように明色が施された内部。
患者の心境も考えたアアルトの心遣いが偲ばれる。 -
食堂。アアルト設計のオリジナルの家具が設えられている。光の具合が丁度良い。
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病棟と診療棟を繋ぐ廊下に配された観葉植物の数がとても多い。
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最上階にはこのサナトリアムの為に設計されたパイミオ・チェアーが突然現れた。予想外の展示に驚きを隠せない。トゥーゲントハット邸で果たせなかったあの事をついに出来るかと思ったが・・・、ガッチリと椅子を囲むように鍵が巻かれていて、ここでも実際に座り心地を試すことが出来なかった。
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内部の見学は程ほどに、受付の人に丁寧にお礼を言って外に出る。夏のガイドツアーでは通常行けない屋上のテラスや当時のままの病室を見学出来るとの事。
日本からも地域専門の旅行会社がアアルト建築周遊のツアーを出している様子。 -
最後に外周を見学することに。さりげなく配された暖かい色彩が周囲の自然と白い人工物との一体感を導き出していて、何とも心地良い時間を過ごすことが出来る。
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近代の病院建築の在り方を示したパイミオのサナトリアム。不治の病とされてきた数々の難病も時代の進歩と共に治療法が発見され、今までの隔離政策とは違った人間の生き方の探索の為の建築としての病院。
フィンランドの人の心の拠り所である森。故郷の中でこそ、人は本当の癒しを得る事が出来ると思わせてくれた。
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この旅行記へのコメント (2)
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- sate8さん 2007/07/24 19:43:24
- 食堂が素敵ですね
- こんばんは。
フィンランド7/4の新着お知らせメールから来ました。
食堂、赤と白のコントラストが素敵ですね。
- 漣さん からの返信 2007/07/25 23:12:40
- RE: 食堂が素敵ですね
- どうもはじめまして。パイミオのサナトリアムの項を読んでくださり有難うございます。フィンランド、あるいは近代建築に興味がおありですか?
ここの食堂は適度な陽光と病院であることを思わせないような設計・色彩で驚きました。アルヴァー・アアルトに代表されるフィンランドの建築は自然と共にあるというのが実際に見て感じたことでした。
もし機会があったら是非フィンランドに行ってみてください。
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