2006/12 - 2006/12
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Giraudさん
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マドリードから日帰りでエル・エスコリアル修道院に行きました。
スペイン最盛期の国王フェリペ2世が王家の墓所として造らせたものですが、王の寝室や図書室などもあり、修道院(教会施設)としてだけでなく、宮殿も兼ねていた複合建築物です。
現在は博物館・美術館のようになっている展示室も多く、結構長居してしまいました。
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エル・エスコリアル駅。
マドリード・アトーチャ駅から在来線で約1時間10分。
駅から現地まではずっと坂道なので、バスを利用するのがいいと思います。
(列車の到着に合わせて運行されているようでした) -
エル・エスコリアル修道院。
外観は、ルネサンスの影響を受けて、装飾を抑えたシンプルなもの。 -
エル・エスコリアルの街はマドリードの別荘地でもあるだけあって、とても風光明媚なところにあります。
はるか遠くに、森に囲まれた湖が見えました。 -
修道院のすぐ隣の空地では、羊や牛がのんびり放牧されていました。
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修道院の中へ。
入ってすぐに、エル・グレコの作品『聖マウリティウスの殉教』が飾ってあります。 -
最初は建築に関する展示物が並んでいました。
実物や模型がたくさんあります。
これは石材を吊り上げるための鉄の鍵爪。 -
こうやって石をはさんで持ち上げます。
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建築中のエル・エスコリアル修道院の模型。
クレーンで石材を吊り上げているのがわかります。 -
のみ、こて、ツルハシなど、建築道具がずらりと。
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次は宗教画の展示。
これは巨人ゴリアテの首を斬りおとしたダビデの絵。
宗教画だからか、陰鬱な色調の作品が多かったです。 -
「ロトと娘たち」
異郷に暮らしていて、自分たちの子孫が絶えることを恐れたロトの娘たちは、あるとき父親を無理やり酒に酔わせ・・・という聖書の話から。 -
「マグダラのマリア」
ダヴィンチ・コードで有名になりました。
下手な絵や彫刻でも区別がつくように、聖人にはそれぞれシンボルがあって、彼女はドクロが目印。 -
「ジャッカルを捕まえるサムソン」
怪力で有名なサムソンは、荒野でジャッカルを300匹捕まえ、尻尾を結び合わせて松明をつけて放ち、憎きペリシテ人の畑を焼き払いました。 -
戦闘の間。
壁一面に、スペイン軍の戦いが描かれています。 -
天幕を張った陣地。
カスティーリャ・レオン王国の旗印(カスティーリャ=城、レオン=獅子)が見えています。 -
全身鎧で武装した槍騎兵隊と、弩を担いだ軽装の歩兵隊が分かれて進軍。
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戦闘開始!
敵は、赤字に三日月の旗があるところを見ると、オスマン・トルコの軍隊でしょうか。
当時フランスは、ライバルのスペインを蹴落とすために、異教徒のオスマン朝とも手を組んでいました。 -
戦いは(当たり前ですが)スペイン軍が優勢。
ついに敵を包囲しました。 -
勢いに乗って敵の城にも攻め入ります。
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城の裏手からは、ターバンを巻いた老人に誘導されて、女子供が避難しています。
華麗な戦争絵巻ですが、なかなか描写が細かい。 -
海戦の場面も。
スペインといえば無敵艦隊ですから。 -
エル・エスコリアル修道院内部。
順路に沿って進むのですが、部屋や階段がたくさんありすぎて、方向感覚がなくなります。 -
古地図の展示されていた部屋。
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世界地図。
ヨーロッパ・アフリカ・中米・南アジアは、ほぼ正確。 -
ヨーロッパの地図。
国境線以外は、ほとんど今と変わらず。 -
GERMANIA(ドイツ)。
ケルンやコブレンツなど、自分が訪れた街の名を発見できました。
他に、イタリア・フランスなど、主要国の古地図はたいていありました。 -
ペルシャの地図。
現在のイラン・イラク・アフガニスタンあたり。
交易のためか、もしくは軍事目的があったのか、内陸の小さな街までびっしり書き込んであります。 -
東洋の地図。
東南アジアはまあそれらしくなっています。 -
上記の地図のJAPAN・・・
一応、川とかの図も書いてありますが、果たしてこの地図は何かの役に立ったのでしょうか? -
他の地図のJAPAN・・・
さっきのよりはましですが。
なお、エル・エスコリアル修道院には天正遣欧使節団も(もちろん日本人としては初めて)訪れています。 -
見事な寄木細工の扉。
色の違う木材をうまく組み合わせて、陰影を立体的に表現しています。 -
窓からの眺め。
エル・エスコリアル修道院は、グアダマラ山脈の裾野に建っていて、周囲の景色もすばらしいです。 -
国王の墓所へ。
下りていく階段からしてもう豪華。 -
国王の墓所。
八角形の室内に、歴代国王の棺が並んでいます。
緑の大理石が豪華かつ荘厳。 -
カルロス5世(=カルロス1世)とフェリペ2世の棺。
太陽の沈まぬ帝国を築いた親子。 -
まだ空の棺もあります。
しかし現スペイン国王は、自分はここを墓地にはしないと表明しているそうです。 -
地下墓所には他にもたくさんの棺があります。
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親王の墓所。
王位継承権のなかった庶子たちの共同墓碑。
死んでからも格差があるとは哀しいですが、カルロス5世は愛人の子でも必ず認知していた(なかには実子ではなかったらしい子も・・・)そうで、王家の一員に認められただけましなのかも。 -
総会室。
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大階段の天井画。
このあたりはもう修道院の雰囲気ではありません。 -
聖堂内の中央祭壇。
エル・エスコリアル修道院の正式名称にもなっている、網焼きにされて殉教した聖人ラウレンティウス(サン・ロレンソ)が描かれています。
聖ラウレンティウスの最期の言葉は「片側はよく焼けた。裏返して反対側も焼くがよい」だったとか。 -
諸王の中庭。
入口上部に旧約聖書の諸王の彫像があることから。 -
図書室。
(ここは一度中庭に出てから入り直します。)
当時は書籍が貴重だったので、宝物や美術品のようなつもりで豪華に飾っていたのでしょうか。 -
エル・エスコリアルの街。
結構にぎわっていました。
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