2006/07/15 - 2006/07/15
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night-train298さん
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ホステルで出された朝食は、ボリュームがあり、なかなか美味しかった。
特別に早く朝食を食べさせてもらったのだが、結局出発は8時近かった。
今日もマティウスと一緒に出発。夕べのラファは、マティウスとも部屋が別々で会えなかった。
しばらく歩くと、道ばたに水を入れたペットボトルが置いてある。
これは巡礼者への心遣いだという。
二人で写真を取り合っていると、家からおじさんが出てきた。
立ち話が始まる。おじさんも「銀の道」を歩いたことがあるという。
「ちょうど秋でね、ぶどうをたくさん食べたよ。」
スタンプも押してもらい、また歩き始めた。
この道は、地元の人々の優しい眼差しがある。
「銀の道」とは、そこから大きな違いである。
去年は、暑さと不親切な矢印、理解のない地元民の中を、心細く歩いたものだったが、今年は違う。
矢印も、とても親切で分かりやすい。
歩いていると、
「ブエン・カミーノ」という声がかかる。
そして、私もかつて、この道を歩いたよ、とか、フランスの道を歩いたという人に声をかけられることが多いことに驚く。
思えばガリシア同様、初盤はどちらの道もバスク地方を通過するのだ。
今日も登りが続くが、昨日よりはマシだった。
途中の休憩所で休んだ。
景色がいい。来て良かったと思った。
歩き出すと、途中の草むらで座っている女性を見つけた。
彼女はさっきの休憩所でもみかけたのだった。
今度は声をかけてみた。
彼女は巡礼者ではなく、旅行中で、少しだけ歩いているのだと言う。
イギリスから来たベッキーは、去年出会ったフランの家が実家の近くだと言うので、話しは盛り上がり、最後にはメールアドレスを交換して別れた。
坂を下るとOrioという賑やかな町に出た。
川が流れている。
そこのbarでオレンジジュースを飲んで、また坂を登る。葡萄畑が美しい。
葡萄畑が好きなのは、緑の色が明るく、元気をもらうことができるから。
そこは山の上だったが、キャンピング場がある。けっこうな人で賑わっている。
この頂上から反対側に出ると、眼下には長いビーチが見えた。
キャンプ場にはシャワーがあり、海で泳いだ人たちが、ここまで上がってくるのだった。
下ってみると、急な崖のような坂道で、これを上り下りするキャンプ場の住民の根性はたいしたものだと思ったが、景色が良いのだから、それもいいだろう。
海岸の横の道を歩く。
長い。ロングビーチだ。
その水はとても美しく、そこを見るだけで通り過ぎるのがとても惜しく思われた。
いったいマティウスやラファはどこを歩いているのだろうか。
今日の第一候補のZarautzを通り過ぎ、第二候補のGetariaに着いた。
疲れ果てて、インフォメーションに飛び込むと、この町の全ての宿が満員だと言う。
もう限界である。
何でもいいからと、藁をもすがる思いで、インフォメーションのお姉さんにお願いすると、アパートが空いているかもしれないので、電話してあげるという。
週末の海水浴地、巡礼者にとっては、最悪の条件だった。
ドキドキしながら待っていると、ベッドがみつかったという。
その家はインフォメーションから2分ほどのところにあり、3階の窓からおばあちゃんが手を振っていた。
その部屋には先客がいて、相部屋だった。
私のベッドは、収納ベッドで、かなりしょぼいものだったし、ふた部屋で4人、これじゃあ、おばあちゃんたら、ぼろ儲けじゃないか!
でも、さっきまでは、屋根さえあれば御の字と思えるほど疲れていたので、ノーチョイスだった。
このフロアーは二部屋あって、一部屋にはフランス人の中年カップル。もう一人はフランス人のおじさん。
このおじさんはパスカルと言い、今日一日、何度か顔を合わせた見覚えのある人である。フランスの自分の家から歩いて来たという。
なかなかユーモアもあり、英語も上手なおじさんだった。
一方のカップルは、ほんの数日の巡礼、いや、巡礼というよりは、バカンスのように旅をしていた。
シャワーを浴びた後、ビーチでひと泳ぎすることにした。
ここのビーチは、今日通ったビーチよりは規模も小さかったし、水の色もイマイチだった。
ビーチに来て、一人で泳いじゃう人ってまずいない。かなり勇気のいることだった。
ま、そんなことは気にしていられない。ここで泳がなければ、どこで泳ぐのだ。
気が済むまで泳いだ後、今夜はさっき出会ったルームメイトたちとディナーの約束をしている。
本当は気が進まなかった。三人とも英語を話すが、フランス人の、しかも大人である。
私がいると、お邪魔ではないかという思いと、一人でbarなどで食事をした方が気が楽という本音。
しかしここは思いきって仲間に入れてもらうことにした。
今回は、来る者は拒まず、せっかく誘ってくれたのだから、何でも参加してみよう。
私たちは海辺のレストランに入った。
ごく普通のレストランに見えたが、実際は、観光客向けで、値段も高かった。
何しろ私以外の三人は、アルベルゲに泊まるような巡礼者ではない。
カップルは、熟年旅行のようで、贅沢をするために来ていると言い、ほとんど歩かず列車で巡礼路を回っているらしかった。
この「北の道」の巡礼路は、いままでのものとはかなり違っていた。
本物の巡礼者は、全体の半数程度しかいない。
あとは、完全にホリデーなのだ。
ただし、パスカルおじさんは、ちゃんと歩いているし、きちんとした巡礼をしている。
(宿だけはホテルに宿泊しているが、それもアリだと思う。)
そんなお仲間との食事は、巡礼者同士の会話とは全く異なっていた。
だからと言って、退屈な会話でもない。カップルの奥さんは、とても上品かつ素敵な女性で、日本に興味を持っているのか、積極的に質問をしてくれたのだった。
二日歩いたこの「道」でわかったことは、この道沿いは物価が高いこと。それは観光地でもあり、バスクは生活水準が高いということ。
そして、宿不足であるため、特に週末は込み合うので、できるだけ予約をしておかないといけない。
マドリードなどの都会や、スペインじゅうから来る観光客が押し寄せるため、そういった観光客からは巡礼者に対する配慮はまるでない。
それでも悪いことばかりではない。
バスクの料理はお味は値段に見合う美味しさであること。
地元の人は親切だし、巡礼を応援してくれること。
そして美男美女が多いのだ。
これまでバスクに来たことがないわけでもない。
サンセバスティアン、イルンをはじめ、フランスの道でも通過してきた町があった。
しかし今まで特に気に止めることはなく、見過ごしていたが、今回の旅で、バスクへの思いが深まった。
バスクっていいなぁ。
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