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【2002年5月15日(水)】トロントへ<br /> ナイアガラフォールズからバスでトロントへ向かいます。前方にはトロントの更に近代的な風景が見えてきました。CNタワーがよくマンガに出てきそうな近未来的デザインなので、余計近代的に見えるのかもしれません。ナイアガラフォールズから1時間45分ほどでトロントに着きました。バスはバスディーポが終点ですが、私は一つ手前のユニオン駅で降りました。<br /><br /> さて、トロント市内観光です。まずはバスを降りるちょっと前に目に入ったエアカナダセンターに行ってみます。ここはアイスホッケーのトロントメイプルリーフスの本拠地です。メイプルリーフスはちょうど今プレーオフに進出しており、昨日オタワを破って次のラウンドに進出することが決まりました。今朝のテレビを見たら昨夜のトロントはかなりのお祭り騒ぎだったようです。さすがカナダの都市だけあって野球などよりアイスホッケーが人気があるようです。エアカナダセンターは開いていなかったので、外から記念撮影をしただけでした。<br /> 次はCNタワーに行きます。エアカナダセンターと近く、どちらもユニオン駅の裏手に位置していますので、歩いて移動できます。553.33mのCNタワーは世界一高いテレビ塔だそうで、CNというのはカナダ国鉄の略称です。国鉄が作ったタワーなのでしょう。346mの高さにある展望台のチケットを買い、高速エレベーターで上へ上がります。天気が良いこともあり、とても良い眺めでした。更にその上の447m地点にもスカイポッドという展望台があるのですが、追加料金がかかるのとエレベーターの待ち時間が長いようなので登りませんでした。<br /> CNタワーの下でハンバーガーの昼食を取り、今度はスカイドームへ行きます。今晩のメジャーリーグ、トロント対シアトルの試合を見るのですが、あらかじめインターネットのメールオーダーで買っておいたチケットは7ドルの5階席です。現地に来てみて、さすがにそれではケチりすぎだと考え、もっと良い席に買い直そうと思います。球場の窓口でイチローが守るライト寄りの1階席を39ドルで買いました。前にロサンゼルスでNBAのチケットを買ったときもそうだったのですが、スポーツのチケットを買う時は、一連の旅行の中でも最も語学力を必要とする瞬間です。こっちは席の区分をちゃんと言っているつもりなのに、窓口のお姉さんはいろいろ質問を投げかけてきます。もっとも困っているのは私だけかも知れませんが・・・。今回もなんだか安い席を売られそうになりました。あわてず落ち着いて注文することが必要です。<br /><br /> 野球の試合開始まではまだかなり時間があるので、一度ホテルへ行ってチェックインしてこようと思います。スカイドームから北方向へ少し歩きます。このあたりは劇場街だそうですが、オープンカフェも多くて明るい雰囲気です。ホテルの近くまで行くトロント市交通局TTCの路面電車501系統はQueen St. Westを走っています。カナダは中国系の人も多いので、中国語の道路標識もあり「皇后西街」と書いてありました。<br /> 路面電車のホームでしばらく待っていると、電車ではなくバスがやってきて止まりました。びっくりしましたがよく見たらそのバスも同じ系統番号501をつけています。どうやらトロントでは路面電車の路線でもバスを併用して同じ系統で走らせているようです。$2.25を支払い乗りこみます。後からわかったのですが、この時たまたまバスが来て良かったのです。電車も走ってはいるのですが、この日は線路工事のため途中で打ち切りになっていました。ホテル近くまで行くためには必ずバスに乗り換える必要があったのです。<br /><br /> トロントでのホテルはフォーポインツ・トロントレイクショアです。ホテルの前はLakeshore Blvd.を挟んでオンタリオ湖岸の公園です。ホテルでしばらくゆっくりした後、再びスカイドームへ戻ります。今回は501系統のバスに乗るときにトランスファー(乗換券)を貰いました。トロントのトランスファーは無料で貰え、乗換の地下鉄・路面電車・バスがタダになります。ダウンタウンに近づいて、路線図を見ながら511系統の電車が球場の近くまで行くだろうと思い乗り換えたのですが、運悪く途中までしか行かない電車でした。結局少し歩いてスカイドームへ向かいました。<br /><br /> スカイドームは17:30の開門前から大勢の日本人や日系人でごったがえしています。今夜は「ジャパニーズナイト」ということで、太鼓の演奏があったり、始球式も戦前の日系人野球チームのおじいさんが務めます。これもイチローが来るのにあわせた企画でしょう。後で聞いた話だと観客17000人余りのうち日本人が2割以上を占めていたそうです。ゲートが開くとみんな一斉にマリナーズの一塁側ダッグアウトそばに向かいます。いましたイチロー!すぐそばで練習中です。あー1階席のチケットを買い直して良かったです。DHのシエラはずいぶんなトラブルメーカーだとテレビで言っていましたが、イチローとは仲良さそうになにやら話し合っています。いつもテレビで見ているブーンやオルルド、ピネラ監督がそこにいます。ちょっと感激です。練習を終えたイチローが、集まった日本人ファンのところへ近寄ってきて、何とサインをしているではありませんか!こんなことならサイン用のボールでも用意して、あそこに陣取っておくべきでした。<br /> トロントブルージェイズvsシアトルマリナーズの試合は、0−5でシアトルが負けていたところを、イチローの活躍もあり大逆転。結局8−6でシアトルが勝ちました。白熱した展開の試合が見られて満足です。ただいくら日本人が多いと言ってもやっぱり応援は圧倒的に地元トロントに向けられていて、シアトルの応援がしにくかったです。日本とは比較にならないほどホームとビジターの差がはっきりしています。<br /> そんな中でも一部熱狂的なシアトルファンの一団(日本人ではない)がいて、「イッチロ〜ゥ」などと絶叫していました。地元ブルージェイズのファンとちょっと言い争う場面もありました。試合展開のせいかシアトルファンのほうが余裕の表情だったけど。その一団はシアトルの先発ピッチャーが打たれるとすぐ「ハ〜セガ〜ワ!」とか言い出しておかしかったです。<br /><br /> 試合が終わるとまたQueen St.まで歩き、バスでホテルへ帰りました。トロントのダウンタウンは夜も危険な感じはなく、大勢の人が楽しそうに飲んでいました。<br /><br />【2002年5月16日(木)】トロントで歩き疲れる<br /> 今日はトロント滞在なので、朝はゆっくりです。トロントの地元テレビ局City TVでやっているBreakfast Televisionというモーニングショーを見たりして過ごします。朝から街頭でカラオケなんかやっていておもしろいです。11時くらいになってからやっと#501のバスで出発、ホテル近くの公園では桜がちょうど満開です。北海道より更に寒い土地だということがわかりました。ダウンタウンの真ん中にはさっきまでテレビで見ていたCity TVのスタジオがありました。ズームイン朝のようにガラス張りのスタジオなので、トロントで早起きしたら見に来るとおもしろいかもしれません。<br /><br /> 今日の目的地はトロント中心部にあるショッピングモール「イートンセンター」です。トロント市役所や旧庁舎のすぐ隣にあります。まずはフードコートで中華の昼食を取りました。フードコートにはハンバーガー・ピザ・中華など各種ファストフードに混じり、日本食の店もあります。てりやきビーフが中心で結構な人気のようです。他にもお寿司やトンカツ弁当などを並べた和食のお弁当ワゴンが出ていて、そこには行列ができていました。トロントのOLさん達が上手に箸を使い、ランチにお寿司を食べている様子を見てびっくりです。昼食後はゆっくり店内を見て歩きます。とても充実したモールで飽きません。<br /> 次はトロント市街を網の目のように網羅しているPATHという地下街を歩きます。トロントでは冬の寒さが厳しいこともあり地下街が発達しています。日本の地下街とちょっと違うのは、オフィスビルの地下部分を通路として一般に開放し、それを繋ぎ合わせる形で広がっていることです。そのため通路はまっすぐではなく非常に複雑です。案内図をよく見て迷子にならないよう歩きました。うろうろ歩き回ってイートンセンターとユニオン駅の間を2往復したような形になり、さすがに歩き疲れました。<br /> 今日も野球の時間まではまだ余裕がありますが、歩き疲れてしまったので、ユニオン駅あたりでのんびりと時間をつぶします。アメリカの鉄道駅はどこもそうですが、トロントのユニオン駅も古くて重厚な作りです。<br /><br /> 今日のチケットはあらかじめ用意してあった2階席です。それでもイチローの守備位置の真ん前でなかなか良い席です。試合全体を見るには昨日の1階席より2階席のほうが良いかも知れません。今日も周りは日本人がいっぱいです。ちょっとメジャーリーグの雰囲気には欠ける感じになってしまいました。隣に座った日本人留学生の女の子の話がとんちんかんでおもしろかったです。まず「野球は普通その国の中だけでやるものなのに、今日はアメリカとカナダのチームだから、交流試合か何かなんだね。」などと言っています。マイル表示のスピードガンを見て「あれ、こっちのピッチャーって球遅いんだね。日本だと普通100超えるよ。」だって。よっぽど丁寧に教えてあげようかと思いましたが、変なおせっかいおやじに話しかけられたと思われたら嫌なのでやめておきました。そういえば国歌独唱の最中にちょろちょろ歩き回っていたし、こんな調子で留学生活がうまくいっているのかちょっと心配になります。<br /> 今日の試合は一方的な展開になってしまい15−2でシアトルが勝ちました。地元トロントのファンは野球より同時に行われていたアイスホッケーのほうが気になるらしく、野球の試合展開とは関係無いところで大歓声が起こったりしてました。3階のボックス席にはテレビモニターがあり、それでホッケーの試合を見ているのです。メイプルリーフスが得点を入れた瞬間の歓声でした。メイプルリーフスのユニフォームを着ている人は何人もいたし、時折「Go!リーフス!Go!」という歓声も起こっていました。<br /><br />【2002年5月17日(金)】メイプルリーフ号でアメリカへ<br /> 今日はトロントを離れアメリカへ戻ります。トロントへ来る時はバスで来たので、帰りは列車にしてみようと思い、まずはユニオン駅に向かいます。トロントに来てからまだ地下鉄には一度も乗っていなかったので、バスに乗る時にトランスファーを貰い、QueenからUnionまでは地下鉄に乗って移動しました。<br /> VIA鉄道のカウンターに並び切符を買います。トロント発ニューヨーク行の国際列車メイプルリーフ号は1日1本。カナダVIA鉄道とアムトラックの直通列車です。私はニューヨークまでは行かず、途中のバッファローで降ります。切符を手に入れたらホーム下のゲートに並びます。行列のすぐ後ろにいた黒人のお姉さんに何やら話しかけられました。全然意味不明だったので「Sorry. I don&#39;t understand.」と謝ります。すると「いいのよ。ありがと。」みたいな感じで話は終わったのですが、どうやら大きな荷物を運ぶのを手伝って貰えないかとのお願いだったようで、後から来た体格のいい白人男性2人組にチップを払って頼んでました。列に並んでいる間には他にも「11番ゲートはここでいいのか?」とか「行列の最後はここか?」とかずいぶん人に物を尋ねられました。周りにいっぱい人がいるのになんで外国人に見えるであろう私に聞くのか理解に苦しみます。<br /> こっちの列車は席が指定されていないので、並んだ順番にホームに上がり好みの席に座っていきます。メイプルリーフ号の場合は目的地である程度車両が分けられているようで、係の人に「バッファローならこの車両だよ」と案内されました。<br /><br /> 列車は案外混んでいて、乗車率は5割くらいでしょうか。定刻9:40に静かに発車しました。車掌さん同士が二人で話をしていたのですが、女性車掌はフランス語で、もう一人の男性車掌は英語で話し、会話が成立しています。さすがカナダだと思いました。近くの米国人観光客がちゃちゃを入れたら、女性車掌は「カナダではよくあることよ」みたいな事を言っていました。<br /> 列車の進み方は本当にゆっくりで、のんびりした旅です。踏切を通るたびに警笛を鳴らしているのが、アメリカらしいというかカナダらしいです。映画でよくあるようにカーチェイスの車が踏切に飛び込んだりして来ないかな?とちょっと期待しましたが、そんな事は起きませんでした。車はちゃんと踏切の前で止まり列車の通過を待っていますが、遮断機の設備が貧弱でちょっと心配になってしまいます。カフェカーに朝食を買いに行きます。おじさん一人で切り盛りしていて、サンドイッチとか注文するとずいぶん時間がかかりそうだったので、あきらめてそこに置いてあったマフィンを買いました。席に戻って朝食です。列車はセントカサリンズなどいくつかの駅に停まりながらナイアガラフォールズまで進みました。<br /> 車内でアメリカの税関申告書が配られたのですが、近くに座っていたおばさんが私を手招きしています。行ってみると税関申告書が書けず困っている様子です。何語かわかりませんが英語がわからないと言っている様子です。これは困りました。なにしろ英語が通じないので質問のしようがありません。仕方がないのでわかるところだけ書いてあげようと、まず国籍を聞きますが質問は通じず、おばさんが持っていたパスポートを見せて貰います。何とイスラエルの人でした。どうやら、おばさんは英語がわからないだけではなく、アルファベットが書けないらしいのです。ちょっと納得しましたが、よくそれでアメリカやカナダで旅ができるなと感心しました。おばさんはアメリカでの滞在先らしいブルックリンの住所を書いた紙を持っていたので、それを記入してあげます。本当はいくつか質問事項があるのですが、聞けるわけもないのでそこは空欄のまま、本人のサインをさせてとりあえず終わりです。あとはアメリカの役人がなんとかするだろうと思います。<br /><br />【別の旅行記(バッファロー)に続く】

がんばれイチロー!

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2002/05/15 - 2002/05/17

659位(同エリア724件中)

0

15

さとう1970

さとう1970さん

【2002年5月15日(水)】トロントへ
 ナイアガラフォールズからバスでトロントへ向かいます。前方にはトロントの更に近代的な風景が見えてきました。CNタワーがよくマンガに出てきそうな近未来的デザインなので、余計近代的に見えるのかもしれません。ナイアガラフォールズから1時間45分ほどでトロントに着きました。バスはバスディーポが終点ですが、私は一つ手前のユニオン駅で降りました。

 さて、トロント市内観光です。まずはバスを降りるちょっと前に目に入ったエアカナダセンターに行ってみます。ここはアイスホッケーのトロントメイプルリーフスの本拠地です。メイプルリーフスはちょうど今プレーオフに進出しており、昨日オタワを破って次のラウンドに進出することが決まりました。今朝のテレビを見たら昨夜のトロントはかなりのお祭り騒ぎだったようです。さすがカナダの都市だけあって野球などよりアイスホッケーが人気があるようです。エアカナダセンターは開いていなかったので、外から記念撮影をしただけでした。
 次はCNタワーに行きます。エアカナダセンターと近く、どちらもユニオン駅の裏手に位置していますので、歩いて移動できます。553.33mのCNタワーは世界一高いテレビ塔だそうで、CNというのはカナダ国鉄の略称です。国鉄が作ったタワーなのでしょう。346mの高さにある展望台のチケットを買い、高速エレベーターで上へ上がります。天気が良いこともあり、とても良い眺めでした。更にその上の447m地点にもスカイポッドという展望台があるのですが、追加料金がかかるのとエレベーターの待ち時間が長いようなので登りませんでした。
 CNタワーの下でハンバーガーの昼食を取り、今度はスカイドームへ行きます。今晩のメジャーリーグ、トロント対シアトルの試合を見るのですが、あらかじめインターネットのメールオーダーで買っておいたチケットは7ドルの5階席です。現地に来てみて、さすがにそれではケチりすぎだと考え、もっと良い席に買い直そうと思います。球場の窓口でイチローが守るライト寄りの1階席を39ドルで買いました。前にロサンゼルスでNBAのチケットを買ったときもそうだったのですが、スポーツのチケットを買う時は、一連の旅行の中でも最も語学力を必要とする瞬間です。こっちは席の区分をちゃんと言っているつもりなのに、窓口のお姉さんはいろいろ質問を投げかけてきます。もっとも困っているのは私だけかも知れませんが・・・。今回もなんだか安い席を売られそうになりました。あわてず落ち着いて注文することが必要です。

 野球の試合開始まではまだかなり時間があるので、一度ホテルへ行ってチェックインしてこようと思います。スカイドームから北方向へ少し歩きます。このあたりは劇場街だそうですが、オープンカフェも多くて明るい雰囲気です。ホテルの近くまで行くトロント市交通局TTCの路面電車501系統はQueen St. Westを走っています。カナダは中国系の人も多いので、中国語の道路標識もあり「皇后西街」と書いてありました。
 路面電車のホームでしばらく待っていると、電車ではなくバスがやってきて止まりました。びっくりしましたがよく見たらそのバスも同じ系統番号501をつけています。どうやらトロントでは路面電車の路線でもバスを併用して同じ系統で走らせているようです。$2.25を支払い乗りこみます。後からわかったのですが、この時たまたまバスが来て良かったのです。電車も走ってはいるのですが、この日は線路工事のため途中で打ち切りになっていました。ホテル近くまで行くためには必ずバスに乗り換える必要があったのです。

 トロントでのホテルはフォーポインツ・トロントレイクショアです。ホテルの前はLakeshore Blvd.を挟んでオンタリオ湖岸の公園です。ホテルでしばらくゆっくりした後、再びスカイドームへ戻ります。今回は501系統のバスに乗るときにトランスファー(乗換券)を貰いました。トロントのトランスファーは無料で貰え、乗換の地下鉄・路面電車・バスがタダになります。ダウンタウンに近づいて、路線図を見ながら511系統の電車が球場の近くまで行くだろうと思い乗り換えたのですが、運悪く途中までしか行かない電車でした。結局少し歩いてスカイドームへ向かいました。

 スカイドームは17:30の開門前から大勢の日本人や日系人でごったがえしています。今夜は「ジャパニーズナイト」ということで、太鼓の演奏があったり、始球式も戦前の日系人野球チームのおじいさんが務めます。これもイチローが来るのにあわせた企画でしょう。後で聞いた話だと観客17000人余りのうち日本人が2割以上を占めていたそうです。ゲートが開くとみんな一斉にマリナーズの一塁側ダッグアウトそばに向かいます。いましたイチロー!すぐそばで練習中です。あー1階席のチケットを買い直して良かったです。DHのシエラはずいぶんなトラブルメーカーだとテレビで言っていましたが、イチローとは仲良さそうになにやら話し合っています。いつもテレビで見ているブーンやオルルド、ピネラ監督がそこにいます。ちょっと感激です。練習を終えたイチローが、集まった日本人ファンのところへ近寄ってきて、何とサインをしているではありませんか!こんなことならサイン用のボールでも用意して、あそこに陣取っておくべきでした。
 トロントブルージェイズvsシアトルマリナーズの試合は、0−5でシアトルが負けていたところを、イチローの活躍もあり大逆転。結局8−6でシアトルが勝ちました。白熱した展開の試合が見られて満足です。ただいくら日本人が多いと言ってもやっぱり応援は圧倒的に地元トロントに向けられていて、シアトルの応援がしにくかったです。日本とは比較にならないほどホームとビジターの差がはっきりしています。
 そんな中でも一部熱狂的なシアトルファンの一団(日本人ではない)がいて、「イッチロ〜ゥ」などと絶叫していました。地元ブルージェイズのファンとちょっと言い争う場面もありました。試合展開のせいかシアトルファンのほうが余裕の表情だったけど。その一団はシアトルの先発ピッチャーが打たれるとすぐ「ハ〜セガ〜ワ!」とか言い出しておかしかったです。

 試合が終わるとまたQueen St.まで歩き、バスでホテルへ帰りました。トロントのダウンタウンは夜も危険な感じはなく、大勢の人が楽しそうに飲んでいました。

【2002年5月16日(木)】トロントで歩き疲れる
 今日はトロント滞在なので、朝はゆっくりです。トロントの地元テレビ局City TVでやっているBreakfast Televisionというモーニングショーを見たりして過ごします。朝から街頭でカラオケなんかやっていておもしろいです。11時くらいになってからやっと#501のバスで出発、ホテル近くの公園では桜がちょうど満開です。北海道より更に寒い土地だということがわかりました。ダウンタウンの真ん中にはさっきまでテレビで見ていたCity TVのスタジオがありました。ズームイン朝のようにガラス張りのスタジオなので、トロントで早起きしたら見に来るとおもしろいかもしれません。

 今日の目的地はトロント中心部にあるショッピングモール「イートンセンター」です。トロント市役所や旧庁舎のすぐ隣にあります。まずはフードコートで中華の昼食を取りました。フードコートにはハンバーガー・ピザ・中華など各種ファストフードに混じり、日本食の店もあります。てりやきビーフが中心で結構な人気のようです。他にもお寿司やトンカツ弁当などを並べた和食のお弁当ワゴンが出ていて、そこには行列ができていました。トロントのOLさん達が上手に箸を使い、ランチにお寿司を食べている様子を見てびっくりです。昼食後はゆっくり店内を見て歩きます。とても充実したモールで飽きません。
 次はトロント市街を網の目のように網羅しているPATHという地下街を歩きます。トロントでは冬の寒さが厳しいこともあり地下街が発達しています。日本の地下街とちょっと違うのは、オフィスビルの地下部分を通路として一般に開放し、それを繋ぎ合わせる形で広がっていることです。そのため通路はまっすぐではなく非常に複雑です。案内図をよく見て迷子にならないよう歩きました。うろうろ歩き回ってイートンセンターとユニオン駅の間を2往復したような形になり、さすがに歩き疲れました。
 今日も野球の時間まではまだ余裕がありますが、歩き疲れてしまったので、ユニオン駅あたりでのんびりと時間をつぶします。アメリカの鉄道駅はどこもそうですが、トロントのユニオン駅も古くて重厚な作りです。

 今日のチケットはあらかじめ用意してあった2階席です。それでもイチローの守備位置の真ん前でなかなか良い席です。試合全体を見るには昨日の1階席より2階席のほうが良いかも知れません。今日も周りは日本人がいっぱいです。ちょっとメジャーリーグの雰囲気には欠ける感じになってしまいました。隣に座った日本人留学生の女の子の話がとんちんかんでおもしろかったです。まず「野球は普通その国の中だけでやるものなのに、今日はアメリカとカナダのチームだから、交流試合か何かなんだね。」などと言っています。マイル表示のスピードガンを見て「あれ、こっちのピッチャーって球遅いんだね。日本だと普通100超えるよ。」だって。よっぽど丁寧に教えてあげようかと思いましたが、変なおせっかいおやじに話しかけられたと思われたら嫌なのでやめておきました。そういえば国歌独唱の最中にちょろちょろ歩き回っていたし、こんな調子で留学生活がうまくいっているのかちょっと心配になります。
 今日の試合は一方的な展開になってしまい15−2でシアトルが勝ちました。地元トロントのファンは野球より同時に行われていたアイスホッケーのほうが気になるらしく、野球の試合展開とは関係無いところで大歓声が起こったりしてました。3階のボックス席にはテレビモニターがあり、それでホッケーの試合を見ているのです。メイプルリーフスが得点を入れた瞬間の歓声でした。メイプルリーフスのユニフォームを着ている人は何人もいたし、時折「Go!リーフス!Go!」という歓声も起こっていました。

【2002年5月17日(金)】メイプルリーフ号でアメリカへ
 今日はトロントを離れアメリカへ戻ります。トロントへ来る時はバスで来たので、帰りは列車にしてみようと思い、まずはユニオン駅に向かいます。トロントに来てからまだ地下鉄には一度も乗っていなかったので、バスに乗る時にトランスファーを貰い、QueenからUnionまでは地下鉄に乗って移動しました。
 VIA鉄道のカウンターに並び切符を買います。トロント発ニューヨーク行の国際列車メイプルリーフ号は1日1本。カナダVIA鉄道とアムトラックの直通列車です。私はニューヨークまでは行かず、途中のバッファローで降ります。切符を手に入れたらホーム下のゲートに並びます。行列のすぐ後ろにいた黒人のお姉さんに何やら話しかけられました。全然意味不明だったので「Sorry. I don't understand.」と謝ります。すると「いいのよ。ありがと。」みたいな感じで話は終わったのですが、どうやら大きな荷物を運ぶのを手伝って貰えないかとのお願いだったようで、後から来た体格のいい白人男性2人組にチップを払って頼んでました。列に並んでいる間には他にも「11番ゲートはここでいいのか?」とか「行列の最後はここか?」とかずいぶん人に物を尋ねられました。周りにいっぱい人がいるのになんで外国人に見えるであろう私に聞くのか理解に苦しみます。
 こっちの列車は席が指定されていないので、並んだ順番にホームに上がり好みの席に座っていきます。メイプルリーフ号の場合は目的地である程度車両が分けられているようで、係の人に「バッファローならこの車両だよ」と案内されました。

 列車は案外混んでいて、乗車率は5割くらいでしょうか。定刻9:40に静かに発車しました。車掌さん同士が二人で話をしていたのですが、女性車掌はフランス語で、もう一人の男性車掌は英語で話し、会話が成立しています。さすがカナダだと思いました。近くの米国人観光客がちゃちゃを入れたら、女性車掌は「カナダではよくあることよ」みたいな事を言っていました。
 列車の進み方は本当にゆっくりで、のんびりした旅です。踏切を通るたびに警笛を鳴らしているのが、アメリカらしいというかカナダらしいです。映画でよくあるようにカーチェイスの車が踏切に飛び込んだりして来ないかな?とちょっと期待しましたが、そんな事は起きませんでした。車はちゃんと踏切の前で止まり列車の通過を待っていますが、遮断機の設備が貧弱でちょっと心配になってしまいます。カフェカーに朝食を買いに行きます。おじさん一人で切り盛りしていて、サンドイッチとか注文するとずいぶん時間がかかりそうだったので、あきらめてそこに置いてあったマフィンを買いました。席に戻って朝食です。列車はセントカサリンズなどいくつかの駅に停まりながらナイアガラフォールズまで進みました。
 車内でアメリカの税関申告書が配られたのですが、近くに座っていたおばさんが私を手招きしています。行ってみると税関申告書が書けず困っている様子です。何語かわかりませんが英語がわからないと言っている様子です。これは困りました。なにしろ英語が通じないので質問のしようがありません。仕方がないのでわかるところだけ書いてあげようと、まず国籍を聞きますが質問は通じず、おばさんが持っていたパスポートを見せて貰います。何とイスラエルの人でした。どうやら、おばさんは英語がわからないだけではなく、アルファベットが書けないらしいのです。ちょっと納得しましたが、よくそれでアメリカやカナダで旅ができるなと感心しました。おばさんはアメリカでの滞在先らしいブルックリンの住所を書いた紙を持っていたので、それを記入してあげます。本当はいくつか質問事項があるのですが、聞けるわけもないのでそこは空欄のまま、本人のサインをさせてとりあえず終わりです。あとはアメリカの役人がなんとかするだろうと思います。

【別の旅行記(バッファロー)に続く】

同行者
一人旅
交通手段
高速・路線バス
航空会社
エアカナダ

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  • トロントのダウンタウン<br />CNタワーの高さは553.33mです。

    トロントのダウンタウン
    CNタワーの高さは553.33mです。

  • エアカナダセンター<br />アイスホッケーのトロントメイプルリーフスの本拠地です。

    エアカナダセンター
    アイスホッケーのトロントメイプルリーフスの本拠地です。

  • ホテルの部屋からの眺め<br />私は部屋代をけちったので湖とは反対側の部屋でした。窓の下はすぐハイウェイで車がびゅんびゅん走っています。さっきナイアガラからのバスで走ってきた道です。その先には線路があります。トロント近郊列車のGOトランジットが時々通っていますが、長距離のVIA鉄道も同じ線路を使っているはずです。更に空き地を挟んで北側にある道が501系統が走るQueen St.です。

    ホテルの部屋からの眺め
    私は部屋代をけちったので湖とは反対側の部屋でした。窓の下はすぐハイウェイで車がびゅんびゅん走っています。さっきナイアガラからのバスで走ってきた道です。その先には線路があります。トロント近郊列車のGOトランジットが時々通っていますが、長距離のVIA鉄道も同じ線路を使っているはずです。更に空き地を挟んで北側にある道が501系統が走るQueen St.です。

  • CNタワーから北方向 トロントのダウンタウン

    CNタワーから北方向 トロントのダウンタウン

  • CNタワーから南方向 オンタリオ湖とトロントシティーセンター空港<br />トロントのメインの空港は郊外にあるピアソン国際空港です。シティーセンター空港はローカル線専用空港で、札幌でいえば丘珠空港のような存在です。ご覧のように橋がかかっていないので、フェリーで渡らなければいけないようです。

    CNタワーから南方向 オンタリオ湖とトロントシティーセンター空港
    トロントのメインの空港は郊外にあるピアソン国際空港です。シティーセンター空港はローカル線専用空港で、札幌でいえば丘珠空港のような存在です。ご覧のように橋がかかっていないので、フェリーで渡らなければいけないようです。

  • CNタワーから西方向<br />私が泊まったフォーポインツ・トロント・レイクショアは、この写真で湖が一番陸地に入り込んだあたりの湖岸にありました。

    CNタワーから西方向
    私が泊まったフォーポインツ・トロント・レイクショアは、この写真で湖が一番陸地に入り込んだあたりの湖岸にありました。

  • スカイドーム<br />CNタワーのすぐ足下にはトロントブルージェイズの本拠地スカイドームがあります。世界初の開閉式ドームです。メジャーリーグでは数少ない人工芝の球場でもあります。

    スカイドーム
    CNタワーのすぐ足下にはトロントブルージェイズの本拠地スカイドームがあります。世界初の開閉式ドームです。メジャーリーグでは数少ない人工芝の球場でもあります。

  • CNタワーのグラスフロア<br />展望台の1階下には床の一部がガラスになっているグラスフロアがあります。観光客はみんなごろごろ寝っ転がったりして楽しんでいました。下にはCNタワーへやってきた観光バスの列が見えます。

    CNタワーのグラスフロア
    展望台の1階下には床の一部がガラスになっているグラスフロアがあります。観光客はみんなごろごろ寝っ転がったりして楽しんでいました。下にはCNタワーへやってきた観光バスの列が見えます。

  • 試合前、サインに応じるイチロー

    試合前、サインに応じるイチロー

  • スカイドームの外野<br />上層階はホテルの部屋、下層階はカフェ。

    スカイドームの外野
    上層階はホテルの部屋、下層階はカフェ。

  • イチロー スタート!

    イチロー スタート!

  • トロント・ユニオン駅。<br />古くて重厚な作りです。

    トロント・ユニオン駅。
    古くて重厚な作りです。

  • イチローのバッターボックス<br />いつものポーズとってます。

    イチローのバッターボックス
    いつものポーズとってます。

  • メイプルリーフ号<br />トロント発ニューヨーク行の国際列車です。

    メイプルリーフ号
    トロント発ニューヨーク行の国際列車です。

  • セントカサリンズ駅に停車

    セントカサリンズ駅に停車

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