2006年グランドサークル　リバー・ランニング　１１日目（川下り３日目）

2006/10/04 - 2006/10/04

　朝、食事の後、キャンプを撤収してまた川へ戻ります。ガイドのアイクが「今日もダッキーに乗るのかい？」と訊ねてきます。勿論であると言うと、止めてしまう人が結構多いとのことです。本日は大きめの瀬が続くそうで、ディソレーション・キャニオン最大の瀬もあるそうです。キャンプ場の目の前から直ぐに瀬が始まります。川に乗り出すとアイクが待っていてくれて瀬を乗り切る際のコースの採り方を説明してくれます。頭の上から落ちてくる波に突入し次々と切り抜けていくのは実にエキサイティングです。とにかく艇を流れや岩に横向きにならないように懸命にコントロールします。写真を撮る余裕が全く無いので肝心の川下りの様子を画像でお伝えできません。

グランドサークル旅行の現地情報サイトも開いています。
http://home.att.ne.jp/grape/george

エリア アメリカ

朝からラピッド（瀬）をいくつも越えて全身ずぶ濡れのままいつの間にか昼時になっていました。本日の昼食は古い農園跡のある浜です。土地はある会社の持ち物で一般には公開されていないのですがアウトフィッターとは話が付いているそうです。

昼食が終わると農場跡に向かいます。何軒かの廃屋があります。

廃屋の中です。古いベッドも残っています。時代はそれほど古くないと思いますが、荒涼とした情景と相俟って開拓時代の雰囲気を彷彿とさせます。

牧童小屋と思われます。

農場は岩山に囲まれていますが、こんなに不便なところでは農産物を出荷するのも大変だと思いますが・・・

先ほどの小屋は木造の丸太小屋でしたが此方は石組みの小屋です。

農場から岩山のほうへ短いハイキングをすると崖の中腹に小さな先住民の住居遺跡が見えてきます。人がやっと１人住めるような小さなものですが、それでも高い所にすまないといけないような理由があったのでしょうか。まさか熊の害があったとも思えないのですが。

この遺跡は先プエブロ・インディアン（アナサジ）の物と似ていますがフリーモント・インディアンのものだそうです。ただ、アイクの説明によれば、一部アナサジ様式があり、彼自身も他で見たことが無いかなりユニークな物ということです。

当時のトウモロコシの軸です。当時のトウモロコシの大きさはこんな物だったのです。これに比べて、ペルーの遺跡から出てくるトウモロコシは立派で、特にクスコ郊外の物は大きいです。ペルーの海岸地方は全部砂漠ですがインカ以前から多くの文明が栄えていました。高度な土木・灌漑・農業技術を持っていたことと、高度な中央集権による労働力の動員が可能だったことも関係しているのかもしれません。彼らは農業試験場まで持っていて品種改良も積極的に行われていました。同様なことはメキシコ、ベリーズからグワテマラ、ホンデュラスにかけての緒メソ・アメリカ文化にも通じるのではないでしょうか。北米のインディアンには王国・帝国のような政治形態が無かったようなのでこんなことも関係有るのではないかと思います。

馬（？）の頭蓋骨に鹿の角・・・カウボーイ・アートでしょうか。

川に戻ってまた旅を続けますが、どうも天気が思わしくありません。ラピッドを越えるのでカメラはハウジングに入っているとはいえ水滴が大変です。

その内にぽつぽつと極軽くですが雨滴が落ちてきました。

温度もかなり下がってきますが、丁度長いスティル・ウォーターが続きますので必死でパドルを差さねばならずいやでも体が温まります。

矢張り午後になると連日強い向かい風が吹きますので更にパドリングは大変になります。時折ラピッドをはさみながらの前進です。

雲行きがどんどんと悪くなって行きます。前進ずぶ濡れで体はどんどん冷えて行きます。

やっと上陸ですが、全身ずぶ濡れで天気もあまり良くないのでぱっとしません。このバンクの直ぐ下に中州があり、皆私のダッキーに乗って体を洗いに行きますが、私だけは毎日ずぶ濡れ状態なので遠慮しておきます。

今日の私のテントです。雨が降り始めました。濡れたシャツとライフ・ジャケットを干しておいたのですがもうこうなったら同じですから放って置きます。

雨は直ぐに上がって多少なりとも天気が持ち直しました。

本日の主菜はチキンのバーベキュー・ソース焼きです。食後のデザートはガイドのウィルの特製レシピです。

本日は長旅だったので食事の頃にはすっかり暗くなってしまいましたが、恒例のキャンプファイアを遣ってから眠りに就きました。