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11月5日、ナポリを離れイスキアへ。<br /><br />イスキアはナポリからほど近いところにある島だ。<br />温泉があることで有名でヨーロッパ中から人が訪れる。日本人はナポリからだと、だいたいカプリ島に行くのだが、温泉好きの私は迷わずイスキアに行くことにしていた。<br /><br />ナポリ港にバスで行く。駅前から港までは10分くらいだ。港には日本人ツアー客も多い。みなカプリ島に行って、青の洞窟を見に行くのだ。船を待つ間、ツアー客のおばさん連中と話した。「一人で温泉に行くんですよ」などと言うと、「まあいいわね〜ツアーではそういうことできないわよね〜」などと返ってくる。「今度は一人で旅行したい」という人もいる。<br /><br /><br />ツアーも良いが一人旅も良い。ツアーは面倒くさくないし、ある面では安全なので、僕も目的地によってはツアーをチョイスする。<br />エジプトにはJTBのツアーで行った。友達もできたし良いツアーだった。<br />今、僕はこのエッセイをバリで書いているのだが、12日間の一人旅である。旅というよりはホテルにずっといるので、短気滞在と言ったほうがいいかもしれない。たまにダイビングに行く以外は、ホテルにずっといて、勉強したり書きものをしたりしている。<br />すると、日本ではできなかったことや、思いつかなかったアイデア、わき出ない感情があらわれる。これが一人旅の醍醐味なのだと思う。一人旅とは自分を旅することに等しい。<br /><br /><br />「旅はあなたを待ってるよ」っと心の中でおばさんたちに話しかけ、イスキア行きのフェリーに乗った。イスキア島へは40分くらいだろうか、あっと言う間に着いた。<br /><br />着いて早々、温泉センターへ向かう。港のすぐ側でサインが出ているのですぐにわかった。温泉センターというが、施設自体は健康ランドでもなく銭湯でもなく、温泉付きの診療所といったところだ。<br /><br />ホテルにチェックイン前だったので、荷物を抱えていたが、受付のお姉さんは左奥の4番に並べと言う。私の前には、少し具合が悪そうなお兄さんが一人いた。4番の部屋の中にはお医者さんがいて、温泉センターの治療を受ける前には問診を受けることになっているのだ。具合が悪そうなお兄さんの問診が終わって私の番が来た。<br /><br />先生は30代だろうか、私と同じくらいの年齢と思った。私は少し血圧が高い以外は、健康そのものである。その旨告げると血圧を測り、聴診器で胸や背中を診察している。特に問題はないようだが、血圧は上が160で下が100とのこと。脂っこいイタリア料理を食べすぎたからだろうか、普段より高くなってしまった。「薬は服用してないのか?」とドクターが聞くので、「いいえ」と答えた。「薬を飲んで、塩分を取りすぎないように」とのこと。「おっしゃる通りです。」<br /><br />それから問診票に何やら記入して「ファンゴ(泥)はどこに塗る?」と訊かれた。このファンゴが、温泉センターの売りである。温泉成分の入ったファンゴを体に塗って、熱とともに温泉成分を体に吸収させるのである。<br /><br />高血圧とファンゴはどういう関係があるのかわからないが、ドクターは好きなところに塗ったらいいよという様子だ。私は、首、肩、背中と旅で疲れる部分を頼んだ。ドクターは問診票を書き終え、「受付へ行け」と言う。「チャオ」と行って部屋を出た。<br /><br />表紙の写真はファンゴ治療中に覗きにきた療法士さん。<br /><br />http://onari.jp/<br />↑僕の著書を紹介しているサイトにも遊びにきてください。

イタリア−癒しとメディテーションの旅(5日目)旅の目的地−イスキア温泉へ

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2005/11/05 - 2005/11/05

283位(同エリア292件中)

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4

kon

konさん

11月5日、ナポリを離れイスキアへ。

イスキアはナポリからほど近いところにある島だ。
温泉があることで有名でヨーロッパ中から人が訪れる。日本人はナポリからだと、だいたいカプリ島に行くのだが、温泉好きの私は迷わずイスキアに行くことにしていた。

ナポリ港にバスで行く。駅前から港までは10分くらいだ。港には日本人ツアー客も多い。みなカプリ島に行って、青の洞窟を見に行くのだ。船を待つ間、ツアー客のおばさん連中と話した。「一人で温泉に行くんですよ」などと言うと、「まあいいわね〜ツアーではそういうことできないわよね〜」などと返ってくる。「今度は一人で旅行したい」という人もいる。


ツアーも良いが一人旅も良い。ツアーは面倒くさくないし、ある面では安全なので、僕も目的地によってはツアーをチョイスする。
エジプトにはJTBのツアーで行った。友達もできたし良いツアーだった。
今、僕はこのエッセイをバリで書いているのだが、12日間の一人旅である。旅というよりはホテルにずっといるので、短気滞在と言ったほうがいいかもしれない。たまにダイビングに行く以外は、ホテルにずっといて、勉強したり書きものをしたりしている。
すると、日本ではできなかったことや、思いつかなかったアイデア、わき出ない感情があらわれる。これが一人旅の醍醐味なのだと思う。一人旅とは自分を旅することに等しい。


「旅はあなたを待ってるよ」っと心の中でおばさんたちに話しかけ、イスキア行きのフェリーに乗った。イスキア島へは40分くらいだろうか、あっと言う間に着いた。

着いて早々、温泉センターへ向かう。港のすぐ側でサインが出ているのですぐにわかった。温泉センターというが、施設自体は健康ランドでもなく銭湯でもなく、温泉付きの診療所といったところだ。

ホテルにチェックイン前だったので、荷物を抱えていたが、受付のお姉さんは左奥の4番に並べと言う。私の前には、少し具合が悪そうなお兄さんが一人いた。4番の部屋の中にはお医者さんがいて、温泉センターの治療を受ける前には問診を受けることになっているのだ。具合が悪そうなお兄さんの問診が終わって私の番が来た。

先生は30代だろうか、私と同じくらいの年齢と思った。私は少し血圧が高い以外は、健康そのものである。その旨告げると血圧を測り、聴診器で胸や背中を診察している。特に問題はないようだが、血圧は上が160で下が100とのこと。脂っこいイタリア料理を食べすぎたからだろうか、普段より高くなってしまった。「薬は服用してないのか?」とドクターが聞くので、「いいえ」と答えた。「薬を飲んで、塩分を取りすぎないように」とのこと。「おっしゃる通りです。」

それから問診票に何やら記入して「ファンゴ(泥)はどこに塗る?」と訊かれた。このファンゴが、温泉センターの売りである。温泉成分の入ったファンゴを体に塗って、熱とともに温泉成分を体に吸収させるのである。

高血圧とファンゴはどういう関係があるのかわからないが、ドクターは好きなところに塗ったらいいよという様子だ。私は、首、肩、背中と旅で疲れる部分を頼んだ。ドクターは問診票を書き終え、「受付へ行け」と言う。「チャオ」と行って部屋を出た。

表紙の写真はファンゴ治療中に覗きにきた療法士さん。

http://onari.jp/
↑僕の著書を紹介しているサイトにも遊びにきてください。

  • イスキア島のホテルからの眺め。<br />お城が見えてロマンティッコでした。

    イスキア島のホテルからの眺め。
    お城が見えてロマンティッコでした。

  • ファンゴ治療のベッド<br />ここに寝て、ファンゴをドッカンドッカンと体に盛られていきます。

    ファンゴ治療のベッド
    ここに寝て、ファンゴをドッカンドッカンと体に盛られていきます。

  • ファンゴ治療中の私<br />身動きできないとはこのことです・・・。

    ファンゴ治療中の私
    身動きできないとはこのことです・・・。

  • 温泉センター内の温泉<br />地下にあります。<br />男女混浴?ですが、当然、水着着用です。<br />温泉なので年配の方ばかりです・・・・。

    温泉センター内の温泉
    地下にあります。
    男女混浴?ですが、当然、水着着用です。
    温泉なので年配の方ばかりです・・・・。

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