2006/08/24 - 2006/08/26
582位(同エリア978件中)
ダイサクさん
『7日目&最終日 グッバイモロッコ!ありがとうモロッコ!』
この日は午前11時過ぎに目覚める。お腹がすいていたので、ひとまず宿を出てフナ広場へ繰り出す。昨日夜の喧騒が嘘かのようにのんびりとした雰囲気が漂っている。お腹を満たすため、レストランのテラスでピザとバナナシェイクを食す。眼下にはフナ広場を行き交う人々、お茶を楽しむ旅行者のくつろいだ風景が見える。何かをする予定もなければ、何かをしなければならなくもない。かといって何もしないのもつまらない、はるばるモロッコに来ているのだ。モロッコに着いてから慌しい旅程で疲れがたまっていたのもあり、今日は庭園を見に行くことにする。1920年代にフランスの画家が造園して、その後イヴ・サンローランが買い取って修復、経営している庭園だ。タクシーで10分程走りマジョレル庭園に到着。快晴の青空の下、鳥の鳴き声を聞きながらゆっくり見て回る。ゆっくりぶらつき、眺めて、庭園内にあるイスラム美術館で北アフリカの美術品を見て回る。その美術品が創られた時代背景、アーティストの心情などを想像する。昔は美術館とか全く興味がなかったが、最近は美術館をゆっくり見て回りたいって思うようになってきた。なんでだろうな。移り変わりが激しいものとは異なる廃れないものだからだろうか。話は脱線するが、イスラム美術館の受付の女性は本当にきれいだった。 マジョエル庭園を見た後、タクシーでアグノウ門に行き、いくつかの史跡を堪能。途中コカコーラが飲みたくなり、町のレストランに入って本を読みながらゆっくりする。その後は伝統工芸館に。そこでバブーシュと呼ばれる靴やバックを購入してから、途中フナ広場を横切るとコブラを笛で躍らせている大道芸人が目にはいる。向こうも私を見つけるや寄ってきて蛇を首に巻きつけようとしてくる。まったく強引だななんて苦笑いしながら、「このサービスはいくらなんだ」と言うとニンマリするモロッコ人。5DHということでしぶしぶ首に巻き付けさせてあげたが、写真をとったあとに「100DH!」と言ってくる。結局5DHをあげてオレンジジュースを飲んで宿へ。
シャワーを軽く浴びてからスークへ。スークは迷路だ。小さな路地が入りくみ、両側には靴屋、香辛料屋、服屋、食べ物屋などがぎっしり並ぶ。人も多く、奥に進んでいけば迷ってしまう。
その後、夜の20時にタバコ屋の前に。朝とは打って変わって喧騒に包まれているフナ広場を目前にしてアキさんを待っていた。そしてアキさんとヒロさんと合流。タイジ君は今朝砂漠ツアーに出発したようだ。3人でタジンを食べてからホテルのラウンジで乾杯する。いろいろ話す。仕事のこと、恋愛のこと、今後のこと・・・。遥か彼方のこの地で、こうして日本人と出会い、帰国前夜に飲み交わすことができることに感謝しながら話は続いていく。自分は今23才。もっと早く海外に出ればよかったですと言ったところ、アキさんがまだまだこれからいっぱい行けるよと言う。仕事も極めたいし、かといって若いうちに世界中を旅したい。何かを選択することは、その他の選択肢を捨てること。人生はそういった選択の繰り返しなんだろう。
24時までビールを3本飲んで語り合った後、まだまだ人通りが耐えない道をアキさんとヒロさんと歩いていく。メアド交換してから屋台でサボテンの実を食べる。別においしいわけでもないが、屋台には山盛りのサボテンの実がある。食べる機会を逃してしまったがカタツムリも売っているみたいだ。路上でサッカーをしている少年がいる。路上で赤ちゃんを抱えて寝そべっている男がいる。宿へと戻るだろう欧米人旅行者がいる。そんな路上を歩きながら、フナ広場で最後のオレンジジュースを飲む。アキさんとヒロさんと最後にしゃべって、お別れする。「また日本で会おうな」「また日本で」「明日は寝坊しないようにね」なんて言葉を交わしてそれぞれの宿へ。宿に戻り音楽をかけながら日記を書き、荷物をまとめる。そして最終日。朝の4時に起床してタクシーでマラケシュの駅へと向かう。昼前にムハマド5世空港に着き、空港内のショップでミントティーとビールを食して、お土産を買って帰国便のエミレーツに搭乗。短くも濃かったモロッコ一人旅の余韻に浸りながら、これから始まるであろう仕事や日々の生活に想いを馳せながら、快適なエミレーツはドバイ、関空を経由して羽田に到着した。その後バスで立川まで行き、そっからタクシーで実家へと向かい、私の2006年夏一人旅は終わった。
旅は旅後も思い出として生き続ける。こうして旅日記を書いていて、改めて旅の虜になっている自分を感じてしまう。私は今後も海外に行き続けるだろう。1週間ちょっとの旅程の時もあれば、1ヶ月、1年のときもあるかもしれない。友達と行くこともあれば、結婚相手、家族、仕事で行くこともあるだろう。そんな先の話はよくわからないが、一人旅はずっと続けていくだろうと思う。それが海外であるにしろ、日本であるにしろ。昨夏のインド一人旅で味わった初期衝動をもう一度味わいたくて行くのかもしれないし、今回の様に「サハラが見たい!」って思って行くのかもしれない。世界は広い。想像しているよりもずっと。いや、想像外の広さなんだろう。想像外の景色や遺跡、人が待っているんだろう。本当に地球は丸いのか。死海ではふんわりと浮けるのか。キリマンジャロ山頂で熱いコーヒーを飲みたいし、サバンナでアフリカの大地を肌で感じたい。万里の長城にも登りたいし、モンゴルの大草原で馬にも乗りたい。ガラパゴス諸島にも行きたいし、南極にも行きたい。オーロラも見たいし、アンコールワットも見たいし。パキスタンのフンザにも行きたいし、チベットやネパールにも行きたい。行きたいところは山ほどある。再度訪れたい国もある。ロールプレイングゲームでもなくテーマパークでもない、リアルで果てしない世界で思いっきり遊びたい。
次はどこに行こうか。そこでは何が待っているのだろう。どんな出会いがあるのだろう。考えるだけでワクワクしてくる。 ー終わりー
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 鉄道
- 航空会社
- エミレーツ航空
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マラケシュで泊まったホテル
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キレイですよね
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フナ広場をバックに
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ピザとバナナシェイクで腹ごしらえ
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昨夜の喧騒が嘘みたいにのどかなフナ広場
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のんびりとした時間が流れる
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マジョレル庭園
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気持ちよかった
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やっぱり日本の庭園は美しい!と再認識
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のんびりするには最適!
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歩くだけで癒されます
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Beautiful!
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さすがイヴ・サンローラン
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きめ細やかなデザイン模様
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小鳥の鳴き声が心地よく聞こえるリラックスな空間
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難解なアラビア語のコカ・コーラ
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バイア宮殿内の豪華なベッド
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バイア宮殿中庭
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ここにも猫が!
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おうモロッコ絨毯か!?
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エル・バディ宮殿内で映画の撮影が行われていました
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破壊された後に残った宮殿
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ここで一息読書タイム♪
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伝統工芸館にて
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店の主人と
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強引に首に巻きつけられた私とヘビちゃん
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あ〜気色悪かった!笑
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苦笑い
早く首からとってくれ -
黄昏時
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フナ広場の喧騒が懐かしい
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アキさんヒロさんとタジン料理を食す
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変な顔で写真を撮ろうぜ〜
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サボテンの実
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帰国後実家の扉を開ける瞬間がこのうえなく嬉しい
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サハラは言わずもがな、その他多くの出会いに彩られた最高のモロッコ一人旅でした。
次は南米旅行記を更新していきます♪
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