2006/07/21 - 2006/07/21
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片瀬貴文さん
2006年7月21日(金)
私が始めてスイスの地を踏んだのは、1961年8月だった。
ヨーロッパに来て1ヶ月あまり、ソ連のベルリン封鎖で、パリの緊張は極度に高まった。
「原子爆弾が落されるかも知れない」
今から考えれば信じられないようなデマさえ、巷には囁かれたものだった。
ある夜私は思い立ち、終列車の夜行で一人スイスに出発する。
オーバーランドに遊び、ヴァリスを巡り、一週間ほどで私はすっかりスイスのとりこになってしまった。
スイスの大地と人々は、私をすっかりヨーロッパ好きにさせてくれたのだった。
それから、スイスは癒しの場として、私にとって何物にも代えがたい存在になった。
その後折りに触れ、何回スイスの地を踏んだだろうか。
スイスは自分の国をしっかり守りながら、絶対外国を攻めようとはしない。
この点、日本と似ているが、国民皆兵的発想が強い。
スイスは、連邦の大切な行き方を決めるときに、国民投票をする。
国民の発議権も、認められている。
要するに、直接民主主義の色彩が強い。
EUにも加盟せず、独自の外交路線を歩いている。
国を支えているエネルギーは、強い外圧ではないだろうか。
これは、連邦の生まれ育った歴史の流れから、来ているのだろう。
王様や英雄のリーダーシップからではなく、大衆の意思で生まれ成長した国なのだ。
中心となる核の影が薄いにもかかわらず、全体が固く結び合っている。
美しい自然だけでなく、このような国の発展の仕方や、生き様にも興味がある。
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