2006/05/19 - 2006/05/21
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鹿野健太郎さん
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タイの最南端4県は、小さなテロが頻発しているので、バンコクの人たちから見るととても危険な一帯とされてます。でも、前回マレーシア国境近くに住む友人がバンコクに来てくれた時、自分の都合で会えなくなってしまったので、今回飛行機と車を乗り継いでバンコクから1000キロの国境地帯へ行ってきました。
南部最大の商業都市ハジャイまで飛行機で1時間半。そこから迎えに来てくれた友人の車で100キロ東のパッタニーへ。パッタニーまで来ると住民の90%はイスラム教徒。みんな普通にサロン(巻きスカートのような布)を身に着けていて、話す言葉もタイ語ではなくて、マレー系方言のヤーウィー語。マレーシア標準語はちょっと勉強してたけど発音がまったく違うので、何を話してるのかさっぱりわからず、本当にタイにいるのか???という不思議な感覚にとらわれました。
さて、実際にムスリムの人たちの中へ入ってゆくと、彼らは、ニュースで見るような暴力的な事件とはまったく違って、いたって平和に物静かに暮らしていました。しかも敬虔な信仰を持っていて、飲酒なども固く禁じられていることもあって、普通のタイ人よりもよっぽどシンプルで健康的な生活をしているように見えました。
ここでは仏教徒もイスラム教徒も混じって仲良く暮らしている、いわばマレーシアで実現しなかった理想の社会が実現しているのでした。「僕らの地域はテロリストによる事件さえなくなれば、本当はとてもいい場所なんだよ!」って言ってたのが印象的でした。
そう思うと、アメリカにめちゃめちゃにされたイラクの一般民衆の人々も本当はここと同じように平和に暮らしていたのに、一部のテロリストのせいで戦争の犠牲になってしまったんだろうなぁ。とやりきれない悲しい気持ちになりました。
でも、そんな平和な一面を見ている間にも、隣り町で教師がテロリストに誘拐される事件が発生。バンコクでも大きく報道されたらしく、職場の先輩から安全な場所に行きなさい!という電話がかかってきました。確かに日も傾き始めていたので、僕は一応危険を避ける意味も込めて、最南端ナラーティワート県からマレーシアへ越境して一泊することにしました。
ボートで川を渡ると、対岸はマレーシア。出入国は本当は素通りできちゃうんじゃないの?というくらい無防備。出入国手続きもいたって簡単でした。そして、北部イスラム文化圏の首都とも言えるコタバルまでバスで1時間。国境地帯ではかろうじて通じた友人の話すヤーウィー語もコタバルの街中ではほとんど通じず彼もたじたじでした。(初めての海外だったらしい。)この町ではマレーシアの他の場所とちがって英語もほとんど通じませんでした。
夜はおいしいものの集まる夜市へ出向き、マレー料理を満喫しました。最近ダイエットのため午後6時以降は食べないようにしてたけど、せっかくなので破戒しました…。
翌日は、マレーシアからタイのハジャイまでの250キロを移動しながら途中の見所をいろいろ見て回りました。400年前に建てられたモスクとか手付かずのビーチとか大きな滝とか…本当に魅力たっぷりの場所でした。早く平和な日が訪れますように。
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