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ほんとのことを言うと、<br />「ハワイなんて」と、<br />ぼくはちょっとだけケーベツしてました。<br />でも…。<br />そんなぼくのハワイ紀行。<br /><br />きっかけは、NHKテレビのハワイ特集番組でした。<br />ハワイの番組といっても知られざるハワイの歴史や文化を紹介する、という教養番組でした。<br /><br />その番組の中で、バックに流れていた一つの歌に惹かれました。<br />それはとても素朴な感じの歌で、<br />子供のコーラスが歌っていました。<br />われわれが知っているハワイアンの、<br />あのずっこけそうな音楽とは違う、<br />どっちかというとさっぱりした爽やかな感じの歌でした。<br />番組の中では今のハワイアン音楽と本来のハワイの伝統音楽とのずれ、<br />みたいなこともしゃべっていましたが、<br />その歌についてはあくまでバックに流しただけで<br />説明のテロップも出ないので、<br />歌のタイトルさえもわからずじまいでした。<br />あれは、何だ? <br />という疑問が僕の中に残りました。<br /><br />一つの歌がそんなふうに僕の中に残ると、<br />ぼくはいつもその答を求めて動き始めます。<br />それがきっかけでした。<br />うん、ハワイ行こう。<br /><br />答は旧ハワイ王朝の居城だったイオラニ宮殿の脇の売店にありました。<br />宮殿の内部を、比嘉さんという、沖縄の姓を持った上品な日系紳士の英語の説明で見学したあと、すぐ隣りの、教会のような形をした建物の中にある付属の売店に入りました。<br /><br />CDや楽譜がたくさんあったので、<br />ぼくは「……、ていう歌ご存知ですか?」と、<br />さわりだけ覚えていたそのメロディーを口ずさんでみました。<br />店番の女性は「あ、それはハワイポノイ。ハワイ王朝の頃の国歌で、<br />今はハワイ州歌になってます」。<br />そしてぼくはとりあえずその歌の入っているCDと楽譜を買いました。<br /><br />Hawaii ponoi <br />Nanai koumoi<br />Kalani Alii ke Alii,<br />Makualanie <br />Kamehamehae<br />Nakauaepale <br />Mekaihe.<br /><br />意外と簡単に歌の正体がつかめて、ぼくはすっかりうれしくなり、緑に囲まれた王宮のあたりを歩きまわりました。<br /><br />爽やかな風が吹き渡って、ぼくがこれまで 考えていたハワイよりも、何倍も魅力的な場所に思えました。<br />そして、ぼくとハワイの接点はこんなところにあったのだと思いました。<br />ハワイ王朝の居城だったイオラニ宮殿<br /><br /><br />「アロハオエ」<br />ハワイのやさしい女王様のお話<br /><br />イオラニ宮殿の前に一人の女性の像が立っています。<br />ハワイ王朝最後の王、リリウオカラニ女王。<br />ワイキキの大通りの名前にもなっているカラカウア王の妹で、兄のあとを継いでハワイ王国の君主になりましたが、それからわずか二年ののち、ハワイはアメリカに併合されました。<br />今から百年ほど前の話です。<br /><br />世界中に知られている「アロハオエ」という歌は、<br />このリリウオカラニ女王の作詞作曲。<br />アメリカに吸収されていく祖国への別れの歌だとも、<br />またそのことを悲しんでハワイを去っていくある人に捧げた歌ともいわれています。<br /><br />ハワイの王室には文才や楽才に恵まれた人が多く、現代にも歌われている曲や詩を書いた人がたくさんいるそうです。<br />リリウオカラニもその一人だったし、その兄、カラカウア王も<br />国歌 「ハワイ・ポノイ」の歌詞を書いています。<br /><br />今、その宮殿の前に立つリリウオカラニの右の掌には、<br />いつも花束やレイが握られています。<br />ぼくが行った日は赤いブーゲーンビリアでしたが、<br />翌日もう一度行ってみたら、<br />女王は白い花で作ったレイを持っていました。<br />守衛さんに聞いてみたら、<br />あの花は生花で、毎日取り替えるのだそうです。<br /><br />「アロハオエ」の原詩をぼくは知ませんが、<br />訳詩なのか作詞なのか、素晴らしい日本語の歌詞がついていて、<br />ぼくは中学生のころからその歌詞で愛唱しています。<br /><br />  山辺に降る雨は、音もなく注ぎ、  <br />  小鳥の巣を濡らし、ほのかに花を咲かす。<br />   アロハオエ、アロハオエ、世は恵に満つれば、<br />   心も変わらじ、また会う日まで<br /><br />  やさしきバラの花、海に映る山、<br />  人の子の心は、そよりなおもうるわし<br />   (繰り返し)<br /><br /><br />ザ・バス<br /><br />ハワイではもっぱらバスを利用しました。<br />ザ・バスとかいうやつです。市内は1ドル均一。<br />ザ・バスに乗ると、<br />地元の人たちや運転手がいろいろやってくれて楽しい。<br /><br />ハワイのバスその1 <br />運転手は途中下車してどこへ行った?<br /><br />そのバスにはアラモアナから乗りました。<br />途中,あるホテルの前のバス停で、<br />太った黒人のおばさん運転手は降りてしまい、<br />ころころと転がってなぜかホテルの中に消えました。<br />後ろのほうの乗客が<br />「彼女はトイレだね」「そうだね多分」などと言い合い、<br />ほかの乗客もそれぞれの席で相槌を打っていました。<br />しかし運転手は五分過ぎてもまだ来ない。<br />するとまた後ろのほうで「大きいほうだねこれは」「うん、大きいほうだな」<br />そしてほかの乗客もそうだそうだと納得しました。<br />バス停に停まっているわけだから、当然そこから乗ってくる乗客もいます。<br />運転手がいないからきょとんとしていると、<br />前のほうの乗客が説明しています。<br />「今、運転手はトイレ、大きいほう」。<br />結局10分ぐらいして運転手はホテルからまた転がり出てきて、<br />乗客の拍手に迎えられ、バスは何事もなかったように動き出しました。<br /><br />ハワイのバスその2 運転手も腹は減る<br /><br />あれはあのトラムの形をした観光用のバスで、イルカやペンギンのショウが売り物のシーライフパークというところに行ったときのことです。<br />カナダからきたというおばさん一人以外は乗客は全部日本人。<br />ワイキキの中心街からダイヤモンドヘッドの下を回ってハナウマ湾で休憩、<br />バスはまた走り出したが間もなく人けの少ないビーチに停車。<br />何だ? <br />と思っているうちに運転手は一人下車してそこに店を出していた屋台で盛大に昼食を買い込み、運転席で食べ始めました。<br />それを見て、客も、もちろんぼくも、一人残らず下車して運転手と同じことをしました。<br />ちょうどお昼時で、みんなお腹はすいていましたが、<br />あと30分ぐらいでシーライフパークに着くし、着けば軽い昼食ぐらいあるだろうと思っていました。<br />ちなみに、そのバスの中には、「車内での飲食は厳禁」と、英語と日本語で書いてありますから、<br />とくに海外に出るとおとなしい、というかおっかなびっくりの日本人観光客は、いいのかなあ、という戸惑いがあったのだと思いますが、<br />何しろ運転手があんまりあっけらかんと禁を犯して見せてくれたので、みんな安心して食べ始めました。<br />しばらくすると運転手から声がかかりました<br />「さあ、みんな、食べ終わったかい?」。<br />それがあんまり陽気で気さくな呼びかけだったので、さすがおとなしい日本人たちもいっせいに声をあげました。<br />「イエース、フィニッシュド!」<br />バスはまた信じられないような明るい海岸風景の中を走り出しました。<br /><br />バスの中では、ほかにもいろいろと小さな交流がありました。<br />そんなどこか一本くぎの抜けたような、いや、わざと一本抜いといたようなおおらかさがうらやましい。<br />この二つの出来事だって、これがもし日本でならどうなっていただろう? <br />それを思うと、ハワイ人て、いや、多分アメリカ人て、ぼくは結構好きだな、と、<br />そんなときいつも思います。<br /><br /><br /> <br /> <br />

ハワイ・ポノイ

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1999/02 - 1999/03

10568位(同エリア11594件中)

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KAUBE

KAUBEさん

ほんとのことを言うと、
「ハワイなんて」と、
ぼくはちょっとだけケーベツしてました。
でも…。
そんなぼくのハワイ紀行。

きっかけは、NHKテレビのハワイ特集番組でした。
ハワイの番組といっても知られざるハワイの歴史や文化を紹介する、という教養番組でした。

その番組の中で、バックに流れていた一つの歌に惹かれました。
それはとても素朴な感じの歌で、
子供のコーラスが歌っていました。
われわれが知っているハワイアンの、
あのずっこけそうな音楽とは違う、
どっちかというとさっぱりした爽やかな感じの歌でした。
番組の中では今のハワイアン音楽と本来のハワイの伝統音楽とのずれ、
みたいなこともしゃべっていましたが、
その歌についてはあくまでバックに流しただけで
説明のテロップも出ないので、
歌のタイトルさえもわからずじまいでした。
あれは、何だ? 
という疑問が僕の中に残りました。

一つの歌がそんなふうに僕の中に残ると、
ぼくはいつもその答を求めて動き始めます。
それがきっかけでした。
うん、ハワイ行こう。

答は旧ハワイ王朝の居城だったイオラニ宮殿の脇の売店にありました。
宮殿の内部を、比嘉さんという、沖縄の姓を持った上品な日系紳士の英語の説明で見学したあと、すぐ隣りの、教会のような形をした建物の中にある付属の売店に入りました。

CDや楽譜がたくさんあったので、
ぼくは「……、ていう歌ご存知ですか?」と、
さわりだけ覚えていたそのメロディーを口ずさんでみました。
店番の女性は「あ、それはハワイポノイ。ハワイ王朝の頃の国歌で、
今はハワイ州歌になってます」。
そしてぼくはとりあえずその歌の入っているCDと楽譜を買いました。

Hawaii ponoi
Nanai koumoi
Kalani Alii ke Alii,
Makualanie
Kamehamehae
Nakauaepale
Mekaihe.

意外と簡単に歌の正体がつかめて、ぼくはすっかりうれしくなり、緑に囲まれた王宮のあたりを歩きまわりました。

爽やかな風が吹き渡って、ぼくがこれまで 考えていたハワイよりも、何倍も魅力的な場所に思えました。
そして、ぼくとハワイの接点はこんなところにあったのだと思いました。
ハワイ王朝の居城だったイオラニ宮殿


「アロハオエ」
ハワイのやさしい女王様のお話

イオラニ宮殿の前に一人の女性の像が立っています。
ハワイ王朝最後の王、リリウオカラニ女王。
ワイキキの大通りの名前にもなっているカラカウア王の妹で、兄のあとを継いでハワイ王国の君主になりましたが、それからわずか二年ののち、ハワイはアメリカに併合されました。
今から百年ほど前の話です。

世界中に知られている「アロハオエ」という歌は、
このリリウオカラニ女王の作詞作曲。
アメリカに吸収されていく祖国への別れの歌だとも、
またそのことを悲しんでハワイを去っていくある人に捧げた歌ともいわれています。

ハワイの王室には文才や楽才に恵まれた人が多く、現代にも歌われている曲や詩を書いた人がたくさんいるそうです。
リリウオカラニもその一人だったし、その兄、カラカウア王も
国歌 「ハワイ・ポノイ」の歌詞を書いています。

今、その宮殿の前に立つリリウオカラニの右の掌には、
いつも花束やレイが握られています。
ぼくが行った日は赤いブーゲーンビリアでしたが、
翌日もう一度行ってみたら、
女王は白い花で作ったレイを持っていました。
守衛さんに聞いてみたら、
あの花は生花で、毎日取り替えるのだそうです。

「アロハオエ」の原詩をぼくは知ませんが、
訳詩なのか作詞なのか、素晴らしい日本語の歌詞がついていて、
ぼくは中学生のころからその歌詞で愛唱しています。

  山辺に降る雨は、音もなく注ぎ、  
  小鳥の巣を濡らし、ほのかに花を咲かす。
   アロハオエ、アロハオエ、世は恵に満つれば、
   心も変わらじ、また会う日まで

  やさしきバラの花、海に映る山、
  人の子の心は、そよりなおもうるわし
   (繰り返し)


ザ・バス

ハワイではもっぱらバスを利用しました。
ザ・バスとかいうやつです。市内は1ドル均一。
ザ・バスに乗ると、
地元の人たちや運転手がいろいろやってくれて楽しい。

ハワイのバスその1 
運転手は途中下車してどこへ行った?

そのバスにはアラモアナから乗りました。
途中,あるホテルの前のバス停で、
太った黒人のおばさん運転手は降りてしまい、
ころころと転がってなぜかホテルの中に消えました。
後ろのほうの乗客が
「彼女はトイレだね」「そうだね多分」などと言い合い、
ほかの乗客もそれぞれの席で相槌を打っていました。
しかし運転手は五分過ぎてもまだ来ない。
するとまた後ろのほうで「大きいほうだねこれは」「うん、大きいほうだな」
そしてほかの乗客もそうだそうだと納得しました。
バス停に停まっているわけだから、当然そこから乗ってくる乗客もいます。
運転手がいないからきょとんとしていると、
前のほうの乗客が説明しています。
「今、運転手はトイレ、大きいほう」。
結局10分ぐらいして運転手はホテルからまた転がり出てきて、
乗客の拍手に迎えられ、バスは何事もなかったように動き出しました。

ハワイのバスその2 運転手も腹は減る

あれはあのトラムの形をした観光用のバスで、イルカやペンギンのショウが売り物のシーライフパークというところに行ったときのことです。
カナダからきたというおばさん一人以外は乗客は全部日本人。
ワイキキの中心街からダイヤモンドヘッドの下を回ってハナウマ湾で休憩、
バスはまた走り出したが間もなく人けの少ないビーチに停車。
何だ? 
と思っているうちに運転手は一人下車してそこに店を出していた屋台で盛大に昼食を買い込み、運転席で食べ始めました。
それを見て、客も、もちろんぼくも、一人残らず下車して運転手と同じことをしました。
ちょうどお昼時で、みんなお腹はすいていましたが、
あと30分ぐらいでシーライフパークに着くし、着けば軽い昼食ぐらいあるだろうと思っていました。
ちなみに、そのバスの中には、「車内での飲食は厳禁」と、英語と日本語で書いてありますから、
とくに海外に出るとおとなしい、というかおっかなびっくりの日本人観光客は、いいのかなあ、という戸惑いがあったのだと思いますが、
何しろ運転手があんまりあっけらかんと禁を犯して見せてくれたので、みんな安心して食べ始めました。
しばらくすると運転手から声がかかりました
「さあ、みんな、食べ終わったかい?」。
それがあんまり陽気で気さくな呼びかけだったので、さすがおとなしい日本人たちもいっせいに声をあげました。
「イエース、フィニッシュド!」
バスはまた信じられないような明るい海岸風景の中を走り出しました。

バスの中では、ほかにもいろいろと小さな交流がありました。
そんなどこか一本くぎの抜けたような、いや、わざと一本抜いといたようなおおらかさがうらやましい。
この二つの出来事だって、これがもし日本でならどうなっていただろう? 
それを思うと、ハワイ人て、いや、多分アメリカ人て、ぼくは結構好きだな、と、
そんなときいつも思います。




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この旅行記へのコメント (1)

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  • ちゃんみお@台湾ラブさん 2013/01/14 14:47:23
    はじめまして
    KAUBEさん
    こんにちは、はじめまして。
    3月にハワイへ行くため、旅行記サーフィンしており
    KAUBEさんのところへたどり着きました。

    ハワイらしいおおらかなthe busの光景、とってもステキですね。
    和みました(*^^*)

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