ベトナムカレーが食べたい！【クッキングバージョン】

2005/07 - 2005/07

ホーチミンでは、インドカレーやタイカレー、日本風カレーを食べられるレストランは豊富にあるけれど、私はココナッツのきいたベトナムカレーがお気に入り。ただローカルの専門店をずっと探し続けているものの未だに発見できず。外国人向けでなくてもローカル向けのインドカレー店は結構あるのだ。かといってベトナム人はベトナムカレーを食べないわけではない。コムビンザン（平民食堂=皿飯屋）でも、定番メニューではないがカレーを置いてある所もあるし、昔ベトナム人の友達の家でご馳走になったベトナムカレーは最高においしかった。ベトナムのカレーは、ココナッツミルクをふんだんに使っていてマイルドで辛くなく、米を多食する国であるにもかかわらず、カレーにはフランスパンを浸して食べるのである。ブンという米麺と食べることもあるようだ。私は数あるカレーの中でもこのベトナムカレーが今の所一番のお気に入りだ。外食に事欠かないホーチミンですら、なかなかお目にかかれないのが残念だ。
ということで、自分で作ってみた！結果は・・・やはり友達の家でご馳走になったあのカレーの味ではない。そこでベトナム人の友達にお願いして、実際カレーの作り方を教えてもらうことにした。珍しく真剣だった私は、市場の買出しから同行させてもらえるようお願いした。

さて今日のメニューはチキンカレー。これが最もポピュラーだ。友達の家になんと朝７時集合。休日の朝にこんなに早く起きる事はまずない。。。ところが大学生の友達は全く平気。普段は朝5時に目が覚める事もあるらしい。うそやん・・・。でも市場に行って新鮮な肉を手に入れるには、早起きが鉄則・・・というのを前に聞いたことがあるし、と言うことでがんばって早起きした。

鳥インフルエンザで盛り上がるベトナムだが、どうせ普段食べてるし気にしないということで、市場の鶏肉コーナーへ直行。ここで鶏肉1/2羽分を購入し、カレー用にぶつ切りにしてもらう。この鶏肉、羽が抜かれて裸になった鳥を脳天から真っ二つに切った格好で売られていた・・・。
その他に買った材料は、カレー粉、サツマイモ、乾燥ココナッツ、にんにく、レモングラスとパン（バゲット）。
おやつ用にパパイヤとジャックフルーツとスイカも購入。
朝ごはんに、黒米のおこわもかって、準備完了。

エリア ベトナム

料理の前にフルーツのカット。
パパイヤは便秘にいいらしい。どうやって皮を剥くのかと観察していたところ、二枚刃包丁が登場。これでスイスイ皮を削っていく。なんと便利な！慣れるまでは実を深く削ってしまい、友達に「もったいない！」と注意されながらも、なんとか完了。そしてカッティング。中の種は毒があるから食べたらダメらしい。二枚刃の包丁に感動した私は翌日早速パパイヤと共に購入し、自宅でカットの練習に励んだ。

ジャックフルーツも私の好きな果物の一つ。いつも買うのは実を一つずつ取り分けて小売り？しているもの。こうやって実をとりだすのかぁ〜とこれまた感動。まず買った時に、中の実が取り出しやすいように皮に切り込みを入れてもらう。その部分をべりっと手ではがすと写真のように、ぎっしり詰まった黄色い実が現れる。

次に、下手の部分を手で持って、皮の部分をもう一方の手で押さえながらべりっと引き剥がすと・・・

このように芯にくっついた実がぼろっと取り出せる。

あまり美しい図ではないものの、食べると甘くておいしい。ジャックフルーツは最初ドリアンと見分けが付かなかったけど、皮のイボイボが大きいのがドリアンで、小さいのがジャックフルーツ。ジャックフルーツは大きいものは50キロぐらいになるものもあるらしい・・・。

やっとカレーに取り掛かる。まず鶏肉から。日本では考えられないけど、ベトナムでは鶏肉を買ってきたらまずたらいに水を張ってきれいに洗う。友達曰く、しばらく水に浸しておくと、鶏肉と皮がしっかり付いて煮込んでいる途中でも分離しにくくなるらしい。

サツマイモもカットしてしばらく水につけアク抜き。これも大きなたらいに入れて。フルーツカットからここまですべて台所の床の上でしゃがんで作業。台所のテープルはほとんど使わない。ベトナム人は大人も子供も、男も女も、あちこちでよくしゃがむ。ヤンキー座りが得意。
今回は鶏肉を多めにしたので、野菜はサツマイモのみ。ジャガイモも入れてもいいし、玉ねぎやにんじんを入れてもおいしそう。

サツマイモの水をきり、油でまわりがキツネ色になるまで揚げる。

後ろの白いものは、ココナッツの実を削って乾燥させたもの。これを絞るとココナッツミルクができる。ココナッツミルクは一番絞りと二番絞りがあって、それぞれ用途が少し異なる。
手前左から、カレー粉、にんにくとレモングラスのみじん切り。右はカレーには使わないが、友達がかったウコンの粉末。

鶏肉にカレー粉をまぶして下味を付ける。

油をひいた鍋に鶏肉とレモングラスを入れて炒める。

鶏肉に火が通ったらココナッツミルクを注ぎ、カレー粉と塩で味を調整しながらしばらく煮込む。

サツマイモも投入。

途中で味がおかしくなったものの、なんとか修復に成功し、おいしいベトナムチキンカレーの完成！！たっぷりあまってしまったので、友達が持帰り用のパックにつめて、スイカとパパイヤと一緒に手土産に持たせてくれた。年下なのに、こういう世話好きなところがベトナム人の憎めない所でもある。

この旅行記へのコメント （3）

• 背包族さん 2006/02/27 22:21:59

  ジャックフルーツのかほり

  Miさん、こんにちは！
  この間、ベトナムに行ったばかりなので、ジャックフルーツを見たら、条件反射的にあのかおりを思い出してしまいました。
  でも、残念ながら食べなかったんですよ！
  乾燥させたのは中国でも売っていて、食べたことがあるんですが、きっとフレッシュなもののほうがおいしいんでしょうね。
  
  ベトナム在住の方ならではの、マイナーなグルメの手作り実況中継、ワクワクしながら読みました。
  楽しそうですね!
  

• ニナさん 2005/08/04 23:54:52

  ジャックフルーツ、初めて見ました！

  Ｍｉさん、初めまして。
  ジャックフルーツの中身、初めて見ました。
  ・・・こんな風になっているんですね。意外な姿に驚きました。
  
  ココナッツカレーおいしそうですね。
  ぜひ今度食べてみたいです＾＾。
  

  Miさん からの返信 2005/08/05 10:40:46

  RE: ジャックフルーツ、初めて見ました！

  ニナさん、書き込みありがとうございます。
  ジャックフルーツ・・・ブサイクですよね!南国には日本に無い果物がたくさんあるので、食べ方とかカットの仕方とか分らない事が多いんです。でもカットフルーツも路上のフルーツ売りの人が売っていて簡単に欲しい分だけ手に入るので、その辺は便利ですね。あとアセロラとかザクロ、ライチなど、日本では加工品しか見た事のないフルーツも安く売ってて感激しました。
  私はそれほど果物は食べないのですが、果物好きには南国は天国でしょうね！