1970/06/30 - 1970/06/30
37位(同エリア60件中)
片瀬貴文さん
よく働く建設会社の土木技師シュッツさん。
自分の仕事を一人前にやりながら、運転手、説明役を兼ねている。
日本ならば、通訳も含め、4人分の仕事を一人でこなすわけだ。
それに、勤務時間の長さまで考えると、恐るべき効率。
時速150キロで飛ばしながら、彼は自分の生活について語りかける。
(現在は一般国道100キロ、高速道路130キロの速度制限があるが、当時は無制限だった)
「私は三つの現場の責任者を兼ねていて、5千フラン(36万円)月給をもらっている。これは同僚の中でも上の部類だ」
つまり私のほぼ10倍の高給取りである。
「私には若者に負けない体力がある。だから定年の60才になっても仕事をやめないで、当分続けるつもりだ。会社もそれを期待している」
「体力の秘訣は、トレーニングにある。町のバレーボールクラブで、毎週二回欠かさず夜の練習に参加している」
一般国道に下りても、濃霧の中、時速150キロを落とさない。
途中二ヵ所で現場に立ち寄り、打ち合わせをする。
目的地オービュッソンに着いたのは19時。ここでも彼は夕食をとりながらの打ち合わせだ。
気がついたのは、このような打ち合わせも含めて、一度も施主の顔を見ないこと。
フランスのゼネコンは、社会からも施主からも信頼が厚く、そのことに彼ら自身も高い誇りを持っている。
わが国の現実と照らし合わせて、見習うべき点である。
終列車が通過してから、夜遅くトンネルの補修工事が始まり、私はヘルメットと長靴を借りて、一人で現場に行く。
この工事は、トンネル地山を補強するための注入だったが、日本ならばどれだけの量を注入するかで支払われているのに対し、ここでは何時間注入するかで支払われている。
夜半私がホテルに引き上げても、彼は工事の終わるまで現場を離れなかった。
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