2005/06/18 - 2005/06/18
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いくきーとさん
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先週土曜日は同僚マッシモの結婚式だった。
マッシモといえば職場の同じチームで一番古い同僚で、何か感慨深いものがあった。
この旅行記は我が愛する友人たちのイタリアンな結婚式を見せちゃいます。
日常のサバイバルストーリーを読みたい方は
http://plaza.rakuten.co.jp/piccolaitalia も併せてよろしく!
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結婚式当日の朝。
出かける支度でバタバタしていると玄関のチャイムが鳴った。
こんなときに誰だろう?
アイロンをかける手を止めてドアを開けると窓業者がにこやかに立っているではないか?!
窓業者「いやあ、先週はこちらに伺う約束だったのにすっかり忘れてたことを思い出して、今日さっそく伺いましたよ。」
。。。。さっそくじゃねえ!!
先週月曜日は付け忘れられた窓のセーフティのことで電話したところ「土曜の午前中に必ず伺います。」というので山のような予定があったのを、全部ずらして待っていたというのに来なかったのだ。
そのときはもう、疲れ果てて確認の電話もしなかったのだが。。。。
さすがに他人の結婚式だけはわたしたちの都合でずらすわけにはいかない。
好きなときに来てるんじゃないよ!!と叫んで追い返したかったが、
しかし、今こいつを見逃せば、次はいったいいつ来るかわからない。
しぶしぶ混乱した家の中に入れて工事をはじめてもらった。
こいつが電動ドリルで砂ぼこりをあげるそばで慌ててアイロンをすませ、洗面所に飛び込んで着替え始める。
おっとはまだ汚いTシャツ短パンで「見てないと何されるかわからないし。」と窓業者の廻りをウロウロしていた。
時計を見ると、もう家を出なければならない時間の10分前だ。
ハラハラしながらスリッパからサンダルに履き替えていると「今日は部品が足りないのでまた改めて伺いますわ。」とやっと窓業者は帰っていったのであった。(全部準備万端にして来るもんだろ、ふつう!怒)
わたし「もう出なきゃいけないよ!サッサと着替えて!!」
おっと「あと10分あるな。。。よし。」
と着替えもしないでバケツと雑巾を下げて外に出て行ったのである。
どこに行くんだよ?!
しかし、わたしはもうおっとのことをかまっている余裕はなく自分のことでバタバタしていると外から「いやあ〜、ご精が出ますなあ。」とのんびりした近所のおじさんの声が聞こえてきた。
それに続いておっとものんびりと「ぜんぜんかまってないものだからたまにはね。」と応えているではないか?
慌てて化粧途中で外廊に出て下を見るとおっとが精を出してクルマ磨きをしている!!
わたし「おっと!!まだそんなかっこで何やってるのよ?!もう出る時間でしょ!!??」
おっと「窓業者が来なければもっと前にやってるはずだったんだけど。。」
わたし「は。や。く、支度せんか〜!!!!!!」
そうしておっとをせっつき、クルマを飛ばしたおかげでミラノの中心部の教会にはずいぶん早く着いたのであった。。。汗(だってミラノまでこんなに近いと思ってなかったんだもの。)
しかしもうマッシモと何人かの招待客は到着していて教会の脇で談笑している。
前方を見ると中が花でうずもれたフェラーリが留まっていた。
おっとはさっそくマッシモに「すごいな!フェラーリで来たんだ!?」と挨拶もそこそこにフェラーリに駆け寄る。
マッシモ「違うよ!それはぼくのじゃないよ!!」
よく見ればマッシモの前の別のカップルが乗り込もうとしていておっとに立ちふさがれていたのであった。
恥ずかしいやつである。
そう、6月はイタリアも結婚ラッシュ。
何組ものカップルが同じ教会で同じ日に次々と結婚式を挙げるのだ。
やっとマッシモの番が来た。
招待客は次々とマッシモと共に教会に入る。
わたしは会社代表写真係をおおせつかったので、皆と一緒には教会に入らず花嫁到着を待つ。
イタリアでは結婚式の当日は挙式前に花婿は決して花嫁を見てはならない、という習慣があるのである。
やがて花嫁が父親と共にクルマから降り立った。
う、美しいよ、クリスティーナ。 -
そこからは日本も同じだと思う。
父の手から婿の手に花嫁が渡され、神父さんがいろいろ読んだり唄ったりしてわたしたちは立ったり座ったり、の繰り返し。
結構長かったんで疲れた。。。。 -
2人は洗礼を受けて、誓いを立てて、指輪交換をして。
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教会を出るとお米と花びらとパスタ(なんで?)の嵐。
ある友人はヘルメットにお米を詰めてぶっかけてたし、おっとは500gの袋ごと投げつけてたし(危険だよ、おいおい)。
マッシモたちの間近で写真を撮っていたわたしもあっという間に米のつぶてに倒されたのであった。 -
この日は先週初めと打って変わって真夏日だったのでマッシモは汗だくのゆでだこのようになって目を廻している。
親族たちが「マッシモとクリスティーナの披露パーティーに行かれる方はこの黄色いリボンと地図を取りに来てくださ〜い!!」と叫びながら配っている。
2人がいろいろなひとたちと写真を撮っている間、物乞いとか薄汚い楽器を持った浮浪者までもがワラワラ寄ってきて大混乱である。
そんな中、やっとわたしたちはめいめいのクルマに配られたリボンをつけて乗り込み、披露宴会場へと向ったのであった。 -
教会はミラノ。披露宴会場はミラノから80kmほど南下したピアチェンツァのとある田舎町。
高速道路を出るまではすいすい行けたのだが、そこからはわからないので渡された地図を広げる。
「高速南ピアチェンツァの出口からは競技場方向、目的地までは地元のひとに行き方を聞いてください。迷わないことを祈る!」
迷わないことを祈る!じゃねえ!!
わたしたちは心配で胸をどきどきさせながら出口を出た。
すると、クリスティーナのお父さんのクルマが留まって待っていてくれたのでホッとしたのであった。
そこからはクネクネとあらゆる田舎道を走ること30分、やっと目的地に到着(お父さんが待っていてくれなかったらどうなっていたか。。。汗)。
ここはまるで置き去りにされた中世の街のようだ。
我が家の近所に似てるけどちょっと違う。我が家の方はもうちょっとアルプスな雰囲気だけど、ここはもっと中部イタリアっぽい田舎である。 -
素朴な田舎作りのレストランの庭でまずは冷たいドリンクを飲んだ後(写真は飲みつくされた残骸)、わたしたちはレストランに入った。
ここも我が家と同じ農家の納屋を改装したところ。
でもうちなんかよりもっと素朴で雰囲気がある。 -
うかつなことに会社代表写真係は新郎新婦に気を取られすぎてこのおいしそうな食べ物たちの写真をすっかり撮り忘れておりました。
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マッシモは「軽食会だから。」と言っていたのだが、メニューを見ると3つの前菜、2つの第一の皿、3つの主菜、3つのコントルノ(?おかず)、2つのデザート。
ここは丘陵地帯のど真ん中なので前菜はめちゃうまなサラミや山菜の素朴な料理だった。リゾットはこの地方のチーズがふんだんに使われていて、子牛のローストは下までとろけるぐらいんまかった。
ワインも濃厚なハウスワインで気が着いたらグイグイいっていた。 -
マッシモの実家がナポリ、クリスティーナの実家がプーリアとどちらも南出身なので、親族の方々が濃い〜のだ。
まずはスタンダードに花嫁と父がダンスを踊り始めた。 -
それからは、耳についてしかたがなかった歌がへたくそなプロの雇われ歌手のマイクをひったくってカラオケはじめるし、皆で輪になって踊るし、
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電車ごっこはじめるし。
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こ〜ゆ〜ことの大好きなおっとは恥ずかしがって隠れてしまったマッシモの代わりに花嫁と踊りまくり。
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わたしもちょっと参加したがすぐに暑くて汗だくになってダウン。
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食べては踊り、食べては外に出て談笑して、食べてはその辺を散歩して。。。
(写真は酔っ払ったおっと) -
これはこの町のシンボルを手にした獅子。
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ひなびた教会。
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駐車場の猫と遊ぶステファニア。
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新郎新婦の写真撮影に付きまとっていたら「もう!ぼくたちの仕事の邪魔をしないでくれる!?」とプロの写真家に怒られた1枚。
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庭に戻ってケーキカットだ。
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ケーキカットの後にシャンパンを抜いて、
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お待ちかねのキッス!!!!!!!!!!!!!!!
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ちなみに全員で奪うように食べたケーキはこれ!
んまかった!!! -
こうして長い長い「軽食会」は15時からはじまり、20時に終わったのである。(親族のおばちゃんたちは最後の最後までマイクを手放さなかったが。)
このあと、わたしは慣れない高いヒールのサンダルを長時間履いていたため、足がボンレスハム状態になり歩けなくなったのはいうまでもない。
***
いやあ、ここは本当にいいところだった。
お土産物屋が並んでたりして観光スポットっぽいけど、マイナーで。
。。。でも、2度と行けないだろう。高速を降りてからの道がくねくねしすぎて覚えられなかった。
地図、というかこの街のHP,見つけました。
Grazzano Visconti
http://www.grazzano.it/home.htm
お近くにお寄りの方、興味のある方は行って見てください。(クルマで行ける方、限定だな。)
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