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night-train298さん
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アテネを後にしてミコノス島に船で行きました。
この時は、私たち五人の他に、イタリアのブリンディシ(ギリシャ行きの船が出る港)からくっついてきた日本人大学生ヒロくんが一時的に仲間に加わっていました。
ミコノスはギリシャの島々のなかでも人気観光スポットでありながら、そこに暮らす人々は素朴で観光ズレしていないように感じられました。
期待通りのエメラルドグリーンの海、粘土を手でこねたように丸みを帯びてアンシンメトリーな、石灰で塗られた白い家々、そしてそこにはめ込まれたブルー、グリーン、赤や茶色のドアや窓枠。室内のインテリアも地中海風で素敵です。
ミコノスでの数日間は、とりたてて観光する所もないので、こころゆくまでのんびりし、くねくねとしたロバと人間しか通 れないような道幅の両脇につらなるおみやげ物やを見てあるき、楽しい雰囲気で食事をし、リラックスすることができました。
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この島のあと、時間を取り、更に別の島をめぐることになっており、二手に分かれてアテネのミコノスに渡る前に一泊したホテルで五日後に再開することを約束してありました。
あみやん、むらやん、ふみちゃんは古代ロマンの島・クレタ島にオリンピック・エアーで飛んで、私とるみこさんは、さらにひたすら白い家を求めてパロス島に行くことになっていました。
また、ヒロくんは数十日過ごしたヨーロッパ旅行を終えて、アテネから日本に帰国の途に着くため、船でアテネに向かうのでした。 -
全員同じ日に、それぞれの目的地に三つに分かれて旅立つことになっていました。
その日、早朝から出たクレタ組の三人はすでに機上の人となっており、先に出港となるヒロくんの乗ったシロス島経由、アテネ行きの船を見送りながら、私とるみこさんはパロス行きの船を待っていましたが、強風のため欠航となってしまったのでした。 すでに、ミコノスは堪能したつもりだったので、早く別の島に行きたかったのでとてもがっかりでした。
次の日も丘の上にあるホテルから港まで荷物をまとめて下りてきてはみたがまだ風がおさまらず欠航。
そしてまた次の日も欠航・・・。
もうこうなると、この島の外には出られないのではないかと不安になってくるものです。
せっかく素敵な島にいるのに、自由にならない苛立ちのため、もはや最初は楽園に見えたその島も今や色あせて見えてきました。(今思えばもったいない話です。) -
ラパスのおじさんと出会ったのは風がこの島にやって来て三日目の夕方のことでした。 今日こそミコノス最後の夜と信じて夕日を見ようと村のはずれの美しいビーチを目指して歩いている時のことでした。
地図を片手に、そろそろ陽も傾いて薄暗くなりかけた夕暮れの道を心細い思いで歩いていると、ライトバンに乗ったおじさんが声をかけてきました。
私たちがこれからビーチに行くというと首を横に(?)振って車に乗れと言います。もしかしたらおじさんが連れて行ってくれるのでは!という期待と、実際歩き疲れていたし、島の人に悪い人はいないと信じて車に乗り込みました。
連れて行かれた所はミコノスの空港でした。おじさんはラパスというホテルのオーナーで、空港まで客引きに来ていたのでした。私たちは車内に残り様子を伺っていると、私たちが宿泊しているホテルナゾスのオーナーも来ているではありませんか。ラパスの車に乗っているところを見られたら義理がたたないので下を向いたままじっと待つこと二十分、やっとおじさんが戻ってきましたが、残念ながら本日のお客はゼロでした。
そのままUターンし、私たちのホテルの前まで送ってくれました。
そして、 「今夜九時にホテル・ラパスにいらっしゃい、なんでもご馳走するから・・・ 」 と言って、おじさんの顔写真入りのホテルのパンフレットを手渡してくれました。
ホテルの部屋に戻ると、ギリシャ食のためか胃も弱って疲労も溜っていた私たちはそのまま眠ってしまいました。 約束の9時になっても起き上がることが出来ず、結局おじさんの好意を受けることはできなかったのでした。
翌日、毎朝恒例となってしまっていた、船の出港の様子をチェックするため港に行ってみると、なんと、とうとう出発できるらしいことが判明したのです。正直言って、期待する気持ちよりも、まただめだろうなぁという気持ちの方が強かったのですが。
急にあわただしくなって、出港前に荷造りもしなければならなかったのですが、ホテル・ラパスのおじさんにもお詫びと挨拶に行こうと、ホテルを訪ねました。
おじさんの姿は見えなかったので、フロントにいた女の人に聞いてみようとしましたが、おじさんの名も知らないし、どう説明しようと考えていたら、そこにホテルのパンフレットが目に飛び込んできました。ページを繰っておじさんの写 真を指さし、挨拶に来たと伝えたたのですが、あいにくおじさんは留守だということでした。
その場で手紙を書き、折り鶴を三羽添えて渡しました。
時間がなかったので、そのまま一旦ホテルの外に飛び出したのですが、ふと、あることが気になって再びフロントに戻りました。
あること・・・とは、たたんだで渡した『鶴』のことです。
日本人ならその羽を開いて立体にする事は誰でも知っているけれど、平面のままでは鶴は、ここでは永遠に羽を広げることはないでしょう。 先ほどの女性に頼んでもう一度手紙と鶴を出してもらい、女性の横におとなしく座っていた七歳ほどの男の子の前で羽を広げると、それまで私たちに無関心だった男の子の目が急に輝き出し、鶴に注目しています。 残りの二羽も次々に開くと、まるで私が魔法でもかけて、鶴に命を吹き込んでいるように見えたのでしょう。その子は固唾を飲んで見守っていました。
その純真でキラキラ輝く大きな瞳を忘れることができません。
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この旅行記へのコメント (2)
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- kioさん 2005/06/17 22:53:47
- 折り鶴で思い出した事・・
- ミコノス編 ただいま読ませて頂きました。
6人でミコノスに上陸すると客引きの超人気者に
為り得ませんでしたか? きっと今も船が到着する都度に
客引きがお客の争奪戦を繰り広げているんでしょうねええ・・・
雄大で美しいsunsetを今もミコノスの夕暮れ時に
観る事が出来るんでしょうねえ、、懐かしい・・・
私のようにゲイビーチへ続く道に紛れ込む事もなく、
快適なミコノスの日々だったようですね。
折鶴に息吹を吹きこむ為にホテルに戻った場面、
見つめる子供の瞳が輝きはじめるシーンが目に浮かびます。
自分はスペインで行商をしていたとき、手作りジュエリーを
購入してくれた客に折鶴を販促用に提供していました(*^。^*)
作り置きもあったのですが、客が他に居ない時は、折り紙の色のリクエストを
聞いて、更に客の目の前で折鶴を作ってあげて最後に息を吹き込み膨らませると
(ノ゚ο゚)ノ オオオオォォォォォォ- といった様子を客が見せるのが嬉しくて(笑)
客より自分の目の方がよっぽど輝いていたかもしれません(爆)
そんな事をnight trainさんのミコノス記が思い出させてくれました。
- night-train298さん からの返信 2005/06/18 22:48:13
- 折り鶴で・・・kioさんへ
ミコノスを読んでくださって、ありがとうございます。
うんうん、ミコノスに上陸した時、大変な騒ぎでしたよ〜。
私たちは、いったい何を目安に決めたのかわかりませんが、町の中心からはけっこう遠い
ところの民宿を選びました。
本当にノンキで、誰かがここにしようと言うと、みんなそれがいい!と思っちゃうような
何のこだわりもないというか、くったくのない時代でした。
そうそう、面白かった別の客引きの話。
kioさんはギリシャにはどうやって入りました?
私たちは、イタリアのブリンディシから船でパトラス(だっけ?いや、調べないと!)に着き、
そこからおんぼろ列車でアテネまで行ったのですが、そのおんぼろ列車、夜の6時ころから
10時ころまで乗ったような感じ。
ほとんどのお客がビンボーそうなバックパッカーでした。
その列車がアテネに着く、30分くらい前の駅からどっと乗り込んできたのが、アテネの
ホテルの客引きたち。
最初にどどっと入ってきて、それぞれのパンフレットを配り、そこへそれぞれ目をつけた
客引きが座りこみ、説明が始まるんです。
私たちは、ポルトガル人のペドロ。(この列車の客引きは、すべて各国の学生。こうして
バイトしながら無料の宿泊施設に寝泊まりして、やはり旅行をしている人たちでした。)
ペドロの持っていたパンフレットは、吹けば飛ぶような薄っぺらい紙っきれで、ホテルの
写真はなく、絵だけ!なぜかキツネが旅行者になっているような・・・。(今も持っていますが・・・変なの!)
怪しいね・・・とは言いながらも、格安のそのホテルに結局泊まったのでした。
その時に、かなりおんぼろホテルもユースも泊まっていた私でしたが、その中でも
群を抜いて、ボロボロのホテルだったのですが、この頃って、そういうのちっとも
苦じゃなかったんですよね。
ところで、kioさんの、スペイン行商のお話は、まだ書かないのでしょうか?
聞きたいなぁ。
販促用に折り鶴なんて、商売上手!!!
ほんと、鶴のすごさは、あの平面な物体が、立体になる瞬間なんですね!
子供って純粋で、心が洗われる思いがしますね!
kioさんも、同じ顔を見ていたんですね。
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