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〇この日誌は、2日前から続いています。<br /><br />「シーズンはずれのコククジラ調査隊」は、<br />16mものクジラを見るのにこんなのでいいの?という、<br />公園に浮かんでるボートみたいな舟に乗り込み、<br />こんなところに、本当にクジラがいるの?という、<br />静まり返った入り江に漕ぎだした・・・。<br />(これでもエンジンがついていて結構スピードがでる!)<br /><br />メンバーは9名。リーダーは、とっても顔の濃い、<br />(おそらくこれ以上こくすることはできない)<br />リカルドくん。<br />彼は電話口の声だけで、廃墟の町を虹色に変える、<br />そんなさわやかさと頼もしさをもっている。<br />英語だってお手のもの!<br /><br />そして英語の苦手な船長さん。<br />その寡黙さが、これまた妙に信頼感をかもしだす・・・<br /><br />残りの乗組員は、みんなかなり頼りナイが・・・(>v<)<br />国境の町ティファナの家族4人、そして昨夜、<br />町の人たちからやはり、<br />「クジラのシーズンはもう終わった」と告げられ、<br />意気消沈してバスに乗り込もうとしていたところを、<br />偶然いあわせた謎の東洋人に呼び止められたイスラエルのバック・パッカーズ。<br />そして最後は、その謎の東洋人である・・・。(・v<)<br /><br />とにかく一行は、「クジラの中には、われわれのように、<br />多少スケジュールにおくれる個体もいるのでは?」という<br />そんな期待いっぱいに、世界各地から集っていたのである。<br /><br />用意してもらった防寒スーツを着込み・・・おしくらまんじゅうみたいに<br />小さなボートに一丸となって。(・v・)<br />There is No Border on this boat!<br /><br />               ☆<br /><br />メンバーの中に、「はたして、この苛酷な(?)旅にたえうるのか・・・」<br />と心配になる小さな女の子がいたので、(セレナ4さい)私は<br />密かにクジラとの遭遇を確信していた。理由はカンタン。<br />私の専門のイルカたちは、子供たちの声が好き・・・☆<br />よって、クジラたちも、きっと好き・・・☆ という理論だ。<br /><br />ボートの上で死にかけているセレナに、リーダーの口からその情報を<br />リークする・・・。もちろん「イルカ」というところは、<br />巧妙に「クジラ」にすりかえて・・・。(・v<)<br /><br />うなだれていた彼女は、目をまぁるく見開いて私の方を見た。<br />このぐらいの年のコがよくやる『本当に、本当!?』の目である。<br />私はゴマカシがバレないように、かなり大げさにうなずいてみた。<br />すると彼女はほんの一瞬、本当に可愛いほほえみを見せて、<br />くるりと海にむかって、クジラを呼びはじめた。<br /><br />「バジェーナ、ベーン!」 (クジラ、おいでよ〜)<br /><br />その声は、あっという間に風にかき消されるけれど、<br />彼女は真剣に呼び続けている。 <br /><br />(コドモの素直さは100%世界共通で、<br /> この発見の度、ウレシクなっちゃう・・・☆)<br /><br />「イジワルしないよ〜、」トカ、「オチビちゃん、おいで〜」<br />などと言ってる(らしい) <br />(どう見ても、キミのほうがオチビだと思うんだけど)<br /><br />私も覚えたてのスパニッシュでクジラを呼んだ。<br /><br /><br />「バジェーナ、ベーン!!!!!」<br /><br /><br />Travel Journal at Guerrero Negro on 2001.

100%世界共通 ☆

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2001/04 - 2001/05

146位(同エリア184件中)

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jojo

jojoさん

〇この日誌は、2日前から続いています。

「シーズンはずれのコククジラ調査隊」は、
16mものクジラを見るのにこんなのでいいの?という、
公園に浮かんでるボートみたいな舟に乗り込み、
こんなところに、本当にクジラがいるの?という、
静まり返った入り江に漕ぎだした・・・。
(これでもエンジンがついていて結構スピードがでる!)

メンバーは9名。リーダーは、とっても顔の濃い、
(おそらくこれ以上こくすることはできない)
リカルドくん。
彼は電話口の声だけで、廃墟の町を虹色に変える、
そんなさわやかさと頼もしさをもっている。
英語だってお手のもの!

そして英語の苦手な船長さん。
その寡黙さが、これまた妙に信頼感をかもしだす・・・

残りの乗組員は、みんなかなり頼りナイが・・・(>v<)
国境の町ティファナの家族4人、そして昨夜、
町の人たちからやはり、
「クジラのシーズンはもう終わった」と告げられ、
意気消沈してバスに乗り込もうとしていたところを、
偶然いあわせた謎の東洋人に呼び止められたイスラエルのバック・パッカーズ。
そして最後は、その謎の東洋人である・・・。(・v<)

とにかく一行は、「クジラの中には、われわれのように、
多少スケジュールにおくれる個体もいるのでは?」という
そんな期待いっぱいに、世界各地から集っていたのである。

用意してもらった防寒スーツを着込み・・・おしくらまんじゅうみたいに
小さなボートに一丸となって。(・v・)
There is No Border on this boat!

               ☆

メンバーの中に、「はたして、この苛酷な(?)旅にたえうるのか・・・」
と心配になる小さな女の子がいたので、(セレナ4さい)私は
密かにクジラとの遭遇を確信していた。理由はカンタン。
私の専門のイルカたちは、子供たちの声が好き・・・☆
よって、クジラたちも、きっと好き・・・☆ という理論だ。

ボートの上で死にかけているセレナに、リーダーの口からその情報を
リークする・・・。もちろん「イルカ」というところは、
巧妙に「クジラ」にすりかえて・・・。(・v<)

うなだれていた彼女は、目をまぁるく見開いて私の方を見た。
このぐらいの年のコがよくやる『本当に、本当!?』の目である。
私はゴマカシがバレないように、かなり大げさにうなずいてみた。
すると彼女はほんの一瞬、本当に可愛いほほえみを見せて、
くるりと海にむかって、クジラを呼びはじめた。

「バジェーナ、ベーン!」 (クジラ、おいでよ〜)

その声は、あっという間に風にかき消されるけれど、
彼女は真剣に呼び続けている。 

(コドモの素直さは100%世界共通で、
 この発見の度、ウレシクなっちゃう・・・☆)

「イジワルしないよ〜、」トカ、「オチビちゃん、おいで〜」
などと言ってる(らしい) 
(どう見ても、キミのほうがオチビだと思うんだけど)

私も覚えたてのスパニッシュでクジラを呼んだ。


「バジェーナ、ベーン!!!!!」


Travel Journal at Guerrero Negro on 2001.

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