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<br /><br /><br /><br />風来坊なバックパッカーの日々は驚きと探求の日々でもある。 <br /><br />バルセロナに滞在中、一番驚いたことは <br />ガウディの奇妙な建造物・サクラダ・ファミリアでもなく、 <br />ましてやバルセロナ動物園の名物、白ゴリラでもなかった。 <br /><br />それは街一番の小洒落たストリート、ランブラス通りでの出来事だった。 <br />店を冷やかしながら歩く私の少し前を、<br />真っ赤な異様にシースルーの派手なドレスを来た女性が歩いていく。 <br />黒い下着が透けているようないでたち・・ <br />いったいどんな女性なんだろう。何故か身体は少し前かがみ気味で歩いている。 <br /><br />探究心の人一倍強く好奇心も満ち溢れていた若かりし頃の私は <br /><一人怪しい探検隊>と化してその女性を早歩きで追い越して、<br />振り返って見た。 <br /><br />その刹那、驚愕動転・・驚きを通り越していた。 <br />私が見たものは、顔中が皺だらけの物凄い老婆だった。 <br />80歳と云われれば80歳に思えるほどの立派な老婆ぶりだった。<br />着ている衣服とのあまりにアンバランスぶりに <br />これは何か理由<わけ>がありそうだな・・と感じた私は早速に <br />謎解きの為のfield workの開始モードに入った。 <br />いやはや 老婆ストーカーである。<br />暇と時間ならたっぷり有る風来坊な<being on the road>な <br />文字通りに<旅の途中>の私である。 <br />その派手派手衣装の老婆の追尾を開始した。 <br /><br />老婆はランブラス通りを海岸側から向かって左に横道を折れて、 <br />ワンブロック入った小さな通りに向かっていく。 <br />更にその角を折れるのを確認して、私もその角を折れた。 <br />その瞬間、ランブラス通りでアンバランスな衣装の<br />老婆を見た時以上の 驚愕動転の境地に至った。 <br /><br />そこにはBAR<バル>と呼ばれるいわゆる男と女の<待合>みたいな <br />店の前に数え切れない程に無数の老人と老婆が群がっていた。 <br /><br />スペインにはBAR<バル>と呼ばれるstand barのようなものが <br />街中の至る所にある。<br />普通に酒を飲む人々の憩いと語らいの場所としてのbarと<br />もう一つは ある地域のある種のbarにはある種の人達が<br />ある目的を求めて集うbarがあるのだ。<br />私が見たものは、老人の、老人による、老人の為の <br />ある目的を持った待合としてのbarのようだった。 <br />おそらく10席程度しかないbarに入りきれない老男女が<br />溢れて店の前で 文字通りひしめきあっていた図は<br />私の想像を遥かに超えていた。 <br /><br />刹那、私は無意識に、叫び声を上げていた。<br />その叫び声に気付いた 老人達が一斉に私の方に目を向けた。<br />私は後ずさりしながら その場を逃げるように離れた。<br />何故か観てはいけないものを観てしまった思いに捉われた。 <br /><br />妙に何の脈絡もなく歳に関係になく人間の尽きることを知らない<br />営みが ビジュアルとして目の前に提出されたような<br />とても不思議な感覚に陥った事が記憶に残った・・・ <br /><br /><br />

スペイン番外編 <バルセロナの驚愕>

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1979/02 - 1980/01

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kio

kioさん





風来坊なバックパッカーの日々は驚きと探求の日々でもある。

バルセロナに滞在中、一番驚いたことは
ガウディの奇妙な建造物・サクラダ・ファミリアでもなく、
ましてやバルセロナ動物園の名物、白ゴリラでもなかった。

それは街一番の小洒落たストリート、ランブラス通りでの出来事だった。
店を冷やかしながら歩く私の少し前を、
真っ赤な異様にシースルーの派手なドレスを来た女性が歩いていく。
黒い下着が透けているようないでたち・・
いったいどんな女性なんだろう。何故か身体は少し前かがみ気味で歩いている。

探究心の人一倍強く好奇心も満ち溢れていた若かりし頃の私は
<一人怪しい探検隊>と化してその女性を早歩きで追い越して、
振り返って見た。

その刹那、驚愕動転・・驚きを通り越していた。
私が見たものは、顔中が皺だらけの物凄い老婆だった。
80歳と云われれば80歳に思えるほどの立派な老婆ぶりだった。
着ている衣服とのあまりにアンバランスぶりに
これは何か理由<わけ>がありそうだな・・と感じた私は早速に
謎解きの為のfield workの開始モードに入った。
いやはや 老婆ストーカーである。
暇と時間ならたっぷり有る風来坊な<being on the road>な
文字通りに<旅の途中>の私である。
その派手派手衣装の老婆の追尾を開始した。

老婆はランブラス通りを海岸側から向かって左に横道を折れて、
ワンブロック入った小さな通りに向かっていく。
更にその角を折れるのを確認して、私もその角を折れた。
その瞬間、ランブラス通りでアンバランスな衣装の
老婆を見た時以上の 驚愕動転の境地に至った。

そこにはBAR<バル>と呼ばれるいわゆる男と女の<待合>みたいな
店の前に数え切れない程に無数の老人と老婆が群がっていた。

スペインにはBAR<バル>と呼ばれるstand barのようなものが
街中の至る所にある。
普通に酒を飲む人々の憩いと語らいの場所としてのbarと
もう一つは ある地域のある種のbarにはある種の人達が
ある目的を求めて集うbarがあるのだ。
私が見たものは、老人の、老人による、老人の為の
ある目的を持った待合としてのbarのようだった。
おそらく10席程度しかないbarに入りきれない老男女が
溢れて店の前で 文字通りひしめきあっていた図は
私の想像を遥かに超えていた。

刹那、私は無意識に、叫び声を上げていた。
その叫び声に気付いた 老人達が一斉に私の方に目を向けた。
私は後ずさりしながら その場を逃げるように離れた。
何故か観てはいけないものを観てしまった思いに捉われた。

妙に何の脈絡もなく歳に関係になく人間の尽きることを知らない
営みが ビジュアルとして目の前に提出されたような
とても不思議な感覚に陥った事が記憶に残った・・・


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この旅行記へのコメント (2)

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  • ちょめたんさん 2007/03/10 21:37:13
    バルセロナの驚愕より<kioさんのまめさの勝ち
    80歳のおばあさんを見た瞬間踵を反さずなおついて行くkioさんに脱帽です。

    kio

    kioさん からの返信 2007/03/11 20:37:06
    RE: バルセロナの驚愕より<kioさんのまめさの勝ち
    ちょめたんさん お久しぶりです


    <バルセロナの驚愕>編 読んで頂き併せて投票頂き有り難うございますっ
    もう〜まったくの老婆ストーカーですよねえ (´ヘ`;)ハァ

    文中にも書きましたが、バルセロナ動物園の白ゴリラを
    観たときよりも、ガウディの建造物を観たときよりも
    遥かに驚愕ものでしたあ。って お婆さんの後を付いていって
    それっぽい待合のようなBARに蠢く数多くの老人を見た時 
    の驚きは派手派手衣装の婆さんの見た時よりも更に驚愕でしたけどね

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