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 10月。初めて舞い降りたメナドの空港。バリ以来の、懐かしくも湿ったようなあのインドネシアの空港特有?の匂いに包まれる。空港には、代理店がオーガナイズした、今では老舗のヌサンタラダイビングセンター(通称NDCで知られる)から2,3人の真っ黒い男の子たちが迎えに来ていた。この日送迎客は私ひとり。<br /><br />その時の送迎バスはとにかくオンボロで、ドアにガラスもなければ、速度メーターもまともについていない、ダッシュボードが穴だらけのジープのような小型バス。一瞬たじろぐけれど、すぐに道ぞいの椰子の木々の悠々と流れるように続く緑に視線を奪われっぱなしになる。けれども想像し覚悟していたほどのうっそうとしたジャングルなどではなかった。<br />空港から市内への道は今考えると、あのころから結構しっかりしており、さらに市内に近づくと予想以上に人が多く街が栄えており、安心するような、でも少しがっかりするような妙な気分になった。<br /><br />途中から道がかなり悪くなり、街からだんだん遠ざかるのがわかる。 空港から約40分くらいたった頃、椰子の木林に囲まれたNDCの入り口ゲートをくぐった。<br />ゲート奥の建物に近づくと、なんだか小学生がつくったような(失礼)青年の像が、水中マスクを頭にかけて立っているのが目に付いた。これがNDCの庭のシンボルマークであるらしい。でもえらい格好悪い水泳パンツ?!を履いているせいか、何度見ても納得がいかず、それ故かえって印象深い青年像なのであった。<br /><br />でも今考えると、あの青年はダイビングの格好というより、ジュビジュビ(ローカル風スピアフィッシング)の格好だったような??!!手にモリのようなものを持っていたような気がする…。(もちろん今でもこの大事なシンボルマークは健在ですので、確かめてみたい方はどーぞ。)<br /><br />椰子の実そのままで出てくるウェルカムドリンクを飲み、チェックインを済ませ、いざ部屋へ。高い代理店料金だったにもかかわらず、私の部屋は「エコノミー」というクラスに指定されているようで、当然冷房もなければ、あるはずだったホットシャワーも、その後の滞在中一度も出たことはなかった部屋だった。<br /><br />夕方5時。特に何もすることがないので、NDCの庭を少し歩いて桟橋に向かう。桟橋のある場所はマングローブに覆われ、泳ぐ場所やビーチはない。海をちゃんと見ようと、桟橋の先端までおもいきって行ってみることにした。 他に人らしき人影を見ない。気がつくと美しいサンセットの時間になっており、真っ赤な夕日が遠くに浮かぶメナド・トゥアの横に落ちていく瞬間だった。 空はなんともいえない赤ピンク色。こんな赤い夕焼けは久しぶりで、そのあまりの美しさのせいか、誰も話しかける人のいない異国に今たった一人でいるという孤独感を一気に強調させてしまったらしく、喉元に熱いものがグワッとこみあげてきた。<br />それをこらえようとふんばったら涙があふれてきてもう止まらない。着いたばかりだというのに、なんだかとっても悲しい気分だったのをよく覚えている。<br /><br />夕食は大きなダイニングエリアの建物に行って、そこでのブッフェスタイル。もともと少ないゲスト数、日本人は私だけのようなので、勇気をもってドイツ人カップルに話しかけ、なんとか一人で夕食をとることは免れた。笑顔を絶やさないスタッフ達もまだこの頃は遠慮していたのか、遠まきに私達ゲストを見守る。レストラン奥にいるDJらしきスタッフがメナドポップ(今にして思えば)をレストラン内にガンガン響かせていた。 <br /><br />夕食を終え外に出ると満点の星空、星の数が異様に多いことに圧倒される。ドイツ人カップルと一緒に夕食後の散歩がてらそのままついていこうとすると、「エクスキューズミー、それでは私達はここで。」と、手でさえぎられるかのごとくはっきりと告げられ、二人のプライバシーなどすっかり忘れていた自分を恥ずかしく思いながらも、ピシャリと目の前で戸を閉められ、家から締め出された捨て猫のような気分が襲ってきたので、さっさと部屋にかえって寝ることにした。<br /><br />オンナの一人旅は”自由気まま”なんてよく世間では持ち上げられるが、実際結構みじめな面もあったりするんである。<br /><br />第四話へと続く…

住めば都?ブナケン島 第三話

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2005/03/17 - 2005/03/17

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ブナケン島島民

ブナケン島島民さん

 10月。初めて舞い降りたメナドの空港。バリ以来の、懐かしくも湿ったようなあのインドネシアの空港特有?の匂いに包まれる。空港には、代理店がオーガナイズした、今では老舗のヌサンタラダイビングセンター(通称NDCで知られる)から2,3人の真っ黒い男の子たちが迎えに来ていた。この日送迎客は私ひとり。

その時の送迎バスはとにかくオンボロで、ドアにガラスもなければ、速度メーターもまともについていない、ダッシュボードが穴だらけのジープのような小型バス。一瞬たじろぐけれど、すぐに道ぞいの椰子の木々の悠々と流れるように続く緑に視線を奪われっぱなしになる。けれども想像し覚悟していたほどのうっそうとしたジャングルなどではなかった。
空港から市内への道は今考えると、あのころから結構しっかりしており、さらに市内に近づくと予想以上に人が多く街が栄えており、安心するような、でも少しがっかりするような妙な気分になった。

途中から道がかなり悪くなり、街からだんだん遠ざかるのがわかる。 空港から約40分くらいたった頃、椰子の木林に囲まれたNDCの入り口ゲートをくぐった。
ゲート奥の建物に近づくと、なんだか小学生がつくったような(失礼)青年の像が、水中マスクを頭にかけて立っているのが目に付いた。これがNDCの庭のシンボルマークであるらしい。でもえらい格好悪い水泳パンツ?!を履いているせいか、何度見ても納得がいかず、それ故かえって印象深い青年像なのであった。

でも今考えると、あの青年はダイビングの格好というより、ジュビジュビ(ローカル風スピアフィッシング)の格好だったような??!!手にモリのようなものを持っていたような気がする…。(もちろん今でもこの大事なシンボルマークは健在ですので、確かめてみたい方はどーぞ。)

椰子の実そのままで出てくるウェルカムドリンクを飲み、チェックインを済ませ、いざ部屋へ。高い代理店料金だったにもかかわらず、私の部屋は「エコノミー」というクラスに指定されているようで、当然冷房もなければ、あるはずだったホットシャワーも、その後の滞在中一度も出たことはなかった部屋だった。

夕方5時。特に何もすることがないので、NDCの庭を少し歩いて桟橋に向かう。桟橋のある場所はマングローブに覆われ、泳ぐ場所やビーチはない。海をちゃんと見ようと、桟橋の先端までおもいきって行ってみることにした。 他に人らしき人影を見ない。気がつくと美しいサンセットの時間になっており、真っ赤な夕日が遠くに浮かぶメナド・トゥアの横に落ちていく瞬間だった。 空はなんともいえない赤ピンク色。こんな赤い夕焼けは久しぶりで、そのあまりの美しさのせいか、誰も話しかける人のいない異国に今たった一人でいるという孤独感を一気に強調させてしまったらしく、喉元に熱いものがグワッとこみあげてきた。
それをこらえようとふんばったら涙があふれてきてもう止まらない。着いたばかりだというのに、なんだかとっても悲しい気分だったのをよく覚えている。

夕食は大きなダイニングエリアの建物に行って、そこでのブッフェスタイル。もともと少ないゲスト数、日本人は私だけのようなので、勇気をもってドイツ人カップルに話しかけ、なんとか一人で夕食をとることは免れた。笑顔を絶やさないスタッフ達もまだこの頃は遠慮していたのか、遠まきに私達ゲストを見守る。レストラン奥にいるDJらしきスタッフがメナドポップ(今にして思えば)をレストラン内にガンガン響かせていた。 

夕食を終え外に出ると満点の星空、星の数が異様に多いことに圧倒される。ドイツ人カップルと一緒に夕食後の散歩がてらそのままついていこうとすると、「エクスキューズミー、それでは私達はここで。」と、手でさえぎられるかのごとくはっきりと告げられ、二人のプライバシーなどすっかり忘れていた自分を恥ずかしく思いながらも、ピシャリと目の前で戸を閉められ、家から締め出された捨て猫のような気分が襲ってきたので、さっさと部屋にかえって寝ることにした。

オンナの一人旅は”自由気まま”なんてよく世間では持ち上げられるが、実際結構みじめな面もあったりするんである。

第四話へと続く…

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この旅行記へのコメント (2)

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  • osdさん 2008/04/13 23:14:31
    TV東京拝見…!
    ブナケン島島民さん
    実はO.レイ子さんですよね。

    今晩のTV東京番組「南の島リゾート宿の妻」、拝見しました。

    4トラベルでは「住めば都?ブナケン島第3話」以来ご無沙汰では…。

    リゾートのお仕事も忙しく元気にガンバッテいるようで
    ご主人とも仲良くやっているようで
    4トラフアンとしても、うれしく思います。

    また、たまには南海レポート、エピソードなどUPしてください。

                     4/13 23:13  osd




    ブナケン島島民

    ブナケン島島民さん からの返信 2008/08/19 08:36:38
    RE: TV東京拝見…!
    osdさま

    大変ご無沙汰してしまっていて申し訳ありません。
    コメント有り難うございました!!
    (ってもう4ヶ月前ですよね、本当にすみません。)

    どうも4トラベルはリゾートで使用している回線スピードにはやや重いようで、日によっては開けない事も頻繁なので、ついついずっと開けないままご無沙汰が続いてしまっております。

    でもテレビをご覧頂いて嬉しいです。
    こちらにも宣伝を掲載しようと思ってたけど、何しろギリギリまで取材の日程を待たされたので、結局掲載しないまま取材に突入、その後すぐに日本へ一時帰国、そしてこちらに帰国直後バリでスタッフ研修旅行、でそのままピークシーズン突入し、現在に至っておりますよー。
    おかげさまで何とかやっております。

    「住めば都?...」もかなりご無沙汰。なんとかせにゃーと思っているうちに来年で10周年を迎えます。実際は毎日色々有り過ぎるので、もっと長くこの都?に住んでる気がしますが(苦笑)。

    というわけで、これからも何かしらアップしてこうとは思っていますので、宜しくお願いいたします。osdさんもウブドあたり行かれてるようですね。結構すれ違ってたりするかも?? 私たちもよく行くので、アップ記事、楽しみに参考にさせて頂きますねー。

    ではではまた
    osdさんもどうぞお元気で!!

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