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ひさしぶりです。村上です。前に発表した拙文をご愛読 - 西安のクチコミ

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tasogareさん
男性 / 西安のクチコミ : 2件
旅行時期 : 1999/10(約27年前)

ひさしぶりです。村上です。前に発表した拙文をご愛読いただき、誠にありがとうございます。お役に立てれば幸いだと思い、長い間中国、特にシルクロードにおけるツアー観光をつぶさに観察し、その生記録を作り、公開することにより、真なる観光の道が開かれたらという執念です。
さて前回に続き、パートスリーに数えられるが、本日新たにみずみずしくツアー観光の極秘を公開してみよう。西安市市海外旅遊公司故経理の王一行さんのおかげで観光事業の裏話のほとんどがわかった。ありがとう、わが友よ――王一行さん。すでに故人となった王一行さんですが、その根づよい遺志を継ぐ者が居るのは何よりのことです。彼が生前紹介してくれた市海外旅遊公司の現役ベテランガイドのLさんといろいろ話を交わし、更に詳しい情報が分かったのです。
都会部では活躍している観光客達を運送する観光用車両が基本的には運転手個人によって四五十万元から百万元(日本円に換算すれば800万円前後から1500万円ぐらいの見通し)にまで投資され、いわゆる個人資産だと考えたほうがほぼ間違いないことです。そのためその莫大な投資額を一日も早く回収するため運転手達の方もガイドに負けずにあの手この手でガイドと一緒に、客の財布を搾り出す。
観光客は次の光景を見た覚えはないでしょうか。いわゆる「友諠商店」に連れられると、運転手もお茶を飲むふりをして、店の勘定カウンター付近に座り、客の買い物記録を一々もれなくじっと覚えたり、客が乗車する際、両手に提げたものに注意力を払い、確認したりしていないでしょうか。ガイドは店の「刀」達と先ずはグルになり、20万円もの「翡翠」の指輪を客に勧め、商売成立したら、「治安事情」などを口実に一刻も早くそれを鞄の中にしまうよう客に注文をつきつけた。お客さんは当然その「好意」に乗り、買ったものを早速鞄に入れたのです。実はその買い物の一部始終をなるべく運転手に見られたくないのがガイドの本音だと言われている。それに対し、一部の悪質な運転手は次の観光地に到着し、ガイドが客を案内する隙間にこっそり車内に残された客の鞄を開け、今買ったものを逐一に再確認する。プロのガイドも当然運転手のその手を見計らってバスを下りる際、「この前駐車場で運転手のトイレ中、バスの窓ガラスが窃盗犯に割られ、車内に取り残された客の鞄が取られた事件があった」などでっちあげな例をあげたりし、「だから念のため、皆さん鞄の方も肌を離さず持ったまま見物しましょう」と巧妙に勧める。さすがにプロの手口だなあと感心せざるを得なかった。可哀相な客がまんまと騙され、買ったものなど含め、重い荷物を背負ったままガイドの後ろについた。ガイドと運転手とはかのように日々猫とネズミのような仕事をしているのが現状です。
客の財布から搾り出した分をめぐり、今度両者が必死に争い、空港で観光客を見送ってから口喧嘩、ひいては殴り合いまでという光景が日常茶飯事のようなものだということです。これにはスルーガイドという者が加わると、三者の争いが更に激しさを増している。
Lさんの話では、随分昔から国に発布された正式な「旅遊管理条例」、日本流に言えばいわゆる「観光業指導マニュアル」というものの中に「旅行者を脅迫し、消費を強いてはならん」とか、「強引に旅行者に物売りしてはいけない」とか、「バックリベートを受けてはいけない」などちゃんと明記してあったにもかかわらず、それがガイドや運転手達にとっては「ツンボの耳」みたいな飾り物に過ぎぬ存在です。だって一部の旅行会社を除き、ガイド達にはちゃんとした給料やボーナスなど何の待遇もないのが現状で、仮にそれが出ても、仕事するたびに逆に会社側に支払う巨額な「人頭費」などに比べ、雀の涙みたいなものだと言わざるを得ぬ、ガイド達は金儲けはともかく、むしろ先ず生きていくために、生存するために客の財布を搾り出す手以外にしかたがない。一方、何十万元もの車両投資を早いうちに回収するために運転手も頑張っている。「旅遊管理条例」に決められたことがほとんど現実には合わず、執行不可能となるため、一種の「飾り物」、もしくは他の国の人々に見せかける物と化けているのです。
Lさんのお話では地元のランドオペレーター、即ち現地の旅行会社ほど儲かる企業はない。日本側から、集客側の日本の旅行会社より客の旅行代金を稼ぎながら、一方、国内側から、その客を案内するガイドの身から「人頭費」という甘い汁を吸ったり、同時にその客の宿泊するホテル、食事するレストラン、買い物する「友諠商店」などと極秘にそれぞれ契約を結び、同じく「人頭費」みたいな費用を捻出したりしている。人件費などほとんど支出のない現地の旅行会社では唯一な出費と言えばファックス料金や電話通信料など数えられるものだということです。一仕事し終わったら、その客の利用した観光バスのバス代は通常現地の旅行会社が出費するのは筋の立った話ですが、しかし今は現地旅行会社側はガイドにその分を出してもらっているようです。そればかりか、客の観光地における入場料から、スルーガイドのために費やされた片道列車料金にまで旅行社は一切負担せず、ガイドの方に自腹を切ってもらっている。ガイドもそれであの手この手で客の財布からその分を搾り出し、運転手や旅行社の財務係りに渡す。ということは客が出発する前に日本側の旅行会社に支払った旅行代金には含まれるはずのその分は現地の旅行会社に届かなかったのか、結託したのか、または現地の旅行会社に着服されたのか、いずれにしても、現地の旅行会社はそれらを負担せず、代わりにガイド個人にそれらを支払ってもらっているのが現状です。結果的に「人頭費」と同じように、ガイド達は人間としてとても自腹を切って払おうとはなかなかできないから、ありとあらゆる手段で客のほうになすりつけるに決まっているという「悪循環」になりつつあり、しまいに客が現地入りから案内者に案内されながらだまされつつ、暴利をむさぼられたのです。
村上(12月より)

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