ナチスドイツによるユダヤ人弾圧の偽装工作
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- 旅行時期:2019/11(約5年前)
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by ごーふぁーさん(非公開)
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● ナチスに蹂躙された第二次大戦中のテレジーン
テレジーンの大要塞には1941年から終戦までの間に14万人のユダヤ人が連れてこられ、先住していたチェコ人は追い出された。そして、ここからアウシュビッツなど処刑の地へ運ばれた。しかし、中継収容所としての設置されながらも、ここでも3万3000人以上の方が亡くなっている。小要塞のほうでは、ゲシュタポ(ナチスの秘密警察)が刑務所として使用し32,000人が投獄され、後に強制収容所へ移送された。また、小要塞でも250人が処刑され、2,500人が拷問と劣悪な環境故に亡くなっている。
ナチスドイツによるテレジーンの目的は以下の3つと言われている。
1.ポーランドなどの絶滅収容所に送られる前の通過収容所、強制収容所
2.囚人の大量殺戮
3.ユダヤ人の隔離の偽装工作
テレジーンが他の収容所と異なったのは、通過収容所であったこと、ユダヤ人弾圧を国外へ向けて隠蔽する為の偽装がおこなわれたこと、があげられる。その偽装目的の為に、多くの芸術家や文化人が収容されており、収容されていた15,000人近い子供たちも利用された。
● ナチスドイツによるユダヤ人弾圧の偽装工作
テレジーンで撮影されたナチスのプロパガンダ映画がある。これを偽装工作の映像と知ってから見ると薄ら寒くなる。収容されたユダヤの人々がご機嫌かつ晴れ晴れとした創作活動や労働する姿、ゲットー内での各種自治活動が撮影されており、事実と全く異なる様に気分が悪くなる。
ここに登場するユダヤ人収容者は「俳優」として選ばれた人で、ナチスの人種主観によって金髪ではない「典型的な」ユダヤ人を選び、食事も十分に摂り、日焼けした人(強制労働の為の日焼け)が選ばれたと言う。
また、プロパガンダ映画とは別に赤十字によるテレジーンの視察も行なわれたが、ここでも機能していない表向きだけの商店街や庭園などがつくられて活用された。更に酷いことにゲットーの過密さを見栄え良くするために、 視察前にアウシュヴィッツ強制収容所へ収容者の移送もおこなわれた。映画や視察に協力させられたユダヤ人達も偽装工作が済むと、すぐにアウシュヴィッツに送られたと言う。
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- 施設の満足度
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5.0
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- 観光の所要時間:
- 半日
- アクセス:
- 3.5
- コストパフォーマンス:
- 5.0
- 人混みの少なさ:
- 3.5
- 展示内容:
- 5.0
クチコミ投稿日:2020/03/13
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