無料の展望も望めます
- 4.0
- 旅行時期:2017/09(約7年前)
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by norisaさん(非公開)
オタワ クチコミ:4件
カナダ国会議事堂は首都オタワにありますが、その中でもひときわ高い建物がセンターブロックにある尖塔、その名もピースタワーです。
このオタワに国会議事堂が首都となった経緯はとても興味深いものです。
1826年~1831年に軍事的目的でオタワ川とオンタリオ湖を結ぶリドー運河が建設されましたが、その際にこのオタワの街が生まれ、これが今日の首都の母体となったそうです。
その当時首都の決定を巡ってケベック、モントリオール、キングストン、トロントの4都市が激しく競い合っていましたが、1858年ビクトリア女王の独断で英仏両勢力のほぼ中間に位置するオタワ(当時人口は約2万人)が選定されたそうです。
女王の決断は英仏両国人の喧嘩両成敗的なものがあったようです。
即ち首都選定でフランス人が優勢なケベックやモントリオールもイギリス人が優勢なトロントやキングストン、どこを選んでも国家の分断を生むと考えたのでしょうーーー。
大英帝国に君臨するビクトリア女王がこうした決断をしたこと自体、カナダの繊細な成立過程を物語っているようです。
即ち英仏両国民が併存している当時のカナダ地域に勢いのある新興国アメリカの魔手が迫りつつあったわけですが、大英帝国としてはカナダをアメリカからなんとしても死守する覚悟で英仏両市民の団結を最優先した結果がオタワ誕生となったようです。
もし英国市民の意向どおりトロントやキングストンを首都にしていたら、仏市民は離反しアメリカに付くかもしれなかったのではないでしょうか。
しかし、その後英仏両国民が共存していく中で多くのひずみが露呈し、ケベック州の独立運動、そしてケベックでの公用語はフランス語のみという法律の制定につながっていくわけですーーー。
この建物は平和の塔を持つ中央棟と東西の棟の3棟で構成される、ネオ・ゴシック様式の建物です。
1866年の創建時の建物、議事堂図書館を除き1916年に火災で焼失し、1922年に再建されたそうです。
国会議事堂のピースタワーは、高さ92.2mと、オタワで一番高い建造物です。
おまけにこの議事堂の建つ一帯は周りよりも50mほど高くなった丘にあるため、オタワの景色が遠くまで一望できます!
しかも無料で見学できます。
最も注意すべきはこの塔に上がるのは先着順ということですからできるだけ朝早く行くことをおススメします!
- 施設の満足度
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4.0
- 利用した際の同行者:
- カップル・夫婦
- 観光の所要時間:
- 1-2時間
- アクセス:
- 4.0
- コストパフォーマンス:
- 4.0
- 人混みの少なさ:
- 1.0
- 展示内容:
- 4.0
クチコミ投稿日:2017/12/05
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