「より高く」目指し未完のままに至る大聖堂
- 4.0
- 旅行時期:2014/08(約11年前)
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by コクリコさん(女性)
ボーヴェ クチコミ:3件
天井の高さは世界一を誇り、「より高く、より大きく」を目指し未完のままに終わったボーヴェのサン・ピエール大聖堂。
ゴシックの大聖堂が次々に建てられた12~13世紀のフランス。
1160年に完成したパリのノートルダム大聖堂の天井高は約35メートル。
その後、シャルトルのノートルダム大聖堂37メートル。
ランスのノートルダム大聖堂38メートルと続き、
1220年に着工され1266年に完成したアミアンのノートルダム大聖堂は42メートルもの高さになりました。
アミアンより高い大聖堂を目指していたのでしょうか、1225年に着工されたボーヴェのサン・ピエール大聖堂は天井高は48メートル、アミアンを抜きます。
しかし建築方法に無理があったため1284年に大崩壊。
1347年に修復・補強工事を終えた後、身廊より先に高い尖塔の建設に着工。
153メートルという当時では驚異的に高い尖塔が完成したものの1575年に崩壊。
内陣と翼廊のみ、身廊のない未完のまま今日に至っています。
大聖堂内に入ると維持、補強、研究のため大々的にギブスのようなつっかえ棒がはめ込まれています。
その姿は痛々しく感動すら覚えました。
外観は「より大きく、高く」を目指したグロテスクな大聖堂というイメージでしたが、思いのほか美しく、小さな多くの尖塔は王冠のように見え、大きさと美しさに心を衝れました。
堂内には美しいステンドグラスと19世紀に作られた天文時計があり、天文時計は見学時間が決められていて解説付きで見学できます(私は見学しませんでした)。
夏の夜にはボーヴェの大聖堂でも光と音楽のショーが繰り広げられるようです。
大聖堂が崩壊する場面が見られるかもしれませんね。
ボーヴェへはパリ北駅から列車で1時間20分ほど。
サン・ピエール大聖堂へはボーヴェ駅から徒歩で10分ほど。
ボーヴェの旧市街は第二次世界大戦で大被害を受け、8割が破壊されてしまいました。
- 施設の満足度
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4.0
- 観光の所要時間:
- 1-2時間
- アクセス:
- 4.0
- ボーヴェ駅から徒歩10分ほど
- 人混みの少なさ:
- 4.0
- 展示内容:
- 4.0
- 崩壊の危機のため聖堂内はつっかえ棒だらけ
クチコミ投稿日:2014/12/19
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