ハプルブルク家の美しい城
- 4.5
- 旅行時期:2015/03(約11年前)
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by ブンさん(女性)
トリエステ クチコミ:44件
トリエステはオーストリア=ハンガリー帝国の影響が色濃く残る町です。そのオーストリア系文化の粋といえるのが、イタリア統一広場からも見える白亜のミラマーレ城。現在、フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州随一の観光地になっています。
城の主は"最後の皇帝"フランツ・ヨーゼフ(妻はあの有名なエリザベート)の弟君フェルディナント・マクシミリアン公(1832-67)とその妻シャルロッテです。大公は帝国のイタリア領を統括した人物。しかし皇位継承権をみずから返上し、1864年にトリエステのこの城からメキシコ皇帝(ナポレオン三世の傀儡)としてメキシコへ旅立つも、当地で反対勢力に処刑され、二度と戻ることはありませんでした。シャルロッテは夫の死を信じず、狂気のうちに没したと言われています。
したがって、ふたりが城に住んだのは1860年から64年のごくわずかな期間のみですが、使い込まれることなく残った家具調度品が、短いながらも幸せな暮らしを伝えて、おもむきがあります。船室のような部屋や、異国情緒あふれるパイナップルと碇の紋章、中国や日本から運ばせた調度品は、船や冒険が好きだったという大公が作らせたもの。シシーこと皇妃エリザベートもイタリア訪問時に滞在した場所です。
城のまわりにある庭園(2015年3月現在、一部改装工事中)や公園もゆったりと美しいので、散策におすすめ。城をかこむ豊かな海はWFFの保護地区に指定されていて、水色の美しいビーチが広がります。本家オーストリアのシェーンブルン宮殿を見た人には物足りないと思いますが、小さくて可愛らしい城とアドリア海の絶景は一見の価値あり。
【アクセス】
市バスなら6番か36番。いずれも中央駅の向かい(東=山側)にあるスーパーマーケットPAMの前から乗って10-15分です。入り口は2つあります。地図を載せますので参照して下さい。
1. 海岸沿いバス停で降り、そのまままっすぐ数百メートル歩くと白亜の門があります。→海を見ながらなので景観がとてもきれいです。
2. 海沿いで降りず、坂道を上がり始めてすぐのバス停で降りる方法。バス停から坂道を少しのぼったところに、海へ降りる「階段の標識」があります(階段は通りの左側にも右側にもありますので、無理に道路をわたらないで下さい。ここは交通事故の多い場所として地元では有名です……)。この階段を降りて行くと、海岸沿いの散歩道へ降りられます。この方法だと歩く距離が少なくて済みます。
3. 6番バス終点GRIGNANO(グリニャーノ)で降り、バール・リストランテの裏手にあるゲートをくぐって山を登り、公園内を散歩しながら城へアプローチする方法 →本格的な散策コース。少し人里離れていて海がきれいです。見晴らし良好ポイントが多いですが、アップダウンがあります。
バス時刻表(6番)http://www.triestetrasporti.it/index.php?linea-6
(36番)http://www.triestetrasporti.it/index.php?linea-36
バスルートを地図上で見るには下のオープン・ストリート・マップ(OSM)参照。バス番号のOSMリンクをクリックすると出てきます。
http://wiki.openstreetmap.org/wiki/Trieste
バスのチケットはタバッキやキオスクで購入。往復分を用意するのがおすすめです。
※夏のみイタリア統一広場近くから定期運行船でグリニャーノまで行くことができ、これだと海から城を眺められて最高です。
http://www.triestetrasporti.it/index.php?trieste-barcola-grignano-sistiana
※※そのほかのハプスブルク家スポットとしては……
駅前「リベルタ広場」にエリザベート像(イタリア名エリザベッタ)、イタリア統一広場から海沿いを進んだ「ヴェネツィア広場」にマクシミリアン像があります。そのそばのリヴォルテッラ美術館はハプルブルク支配下のトリエステで活躍した海運業者リヴォルテッラの大邸宅を利用したもの。
- 施設の満足度
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4.5
- 利用した際の同行者:
- 乳幼児連れ家族旅行
- 観光の所要時間:
- 1-2時間
- アクセス:
- 4.0
- 6番or36番バス1本
- コストパフォーマンス:
- 3.0
- 人混みの少なさ:
- 3.0
- 展示内容:
- 4.0
クチコミ投稿日:2014/08/31
いいね!:3票
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