タージ・マハル造営の参考にされたイスラム式の廟です
- 4.0
- 旅行時期:2012/12(約13年前)
-
-
by 吉備津彦さん(男性)
デリー クチコミ:2件
インドの首都デリーの中央に、静かな庭園と美しい建物があります。16世紀に建てられた、ムガル帝国第2代皇帝フマユーンの霊廟です。イスラムのペルシャ文化とインド伝統の様式が融合されたこの霊廟タージ・マハルを造営するときにシャージャハーンに命じられて何にもの建築家がテントを張って測量したと言われています。
フマユーンは詩とワインを愛する心優しい皇帝でしたが、政治や軍事の素質を欠いていました。戦いに敗れ帝国の領土を失い、15年間も外国に亡命していたのです。そして、ようやく帝国を再建したのも束の間、階段から転げ落ちる事故であっけなく死んでしまいました。彼の死を嘆いた妃は、霊廟の建設に人生を捧げました。9年の歳月をかけ、帝国皇帝の威厳を示す立派な霊廟を完成させたのです。赤砂岩と白大理石が組み合わされた建物は、見事な優美さを見せています。緑の庭園は正方形に区切られ、水路が張り巡らされています。これは、イスラム教徒にとっての安らかな天国を表現したものです。悲運の皇帝を悼んだ妃の想いは、新しい建築美へと昇華し、後のインド建築に大きな影響を与えました。そして、実績がなかった皇帝フマユーンは、この霊廟によって歴史に名を残すこととなったのです。
- 施設の満足度
-
4.0
- 利用した際の同行者:
- 社員・団体旅行
- 観光の所要時間:
- 1-2時間
- アクセス:
- 4.0
- コストパフォーマンス:
- 4.0
- 人混みの少なさ:
- 4.0
クチコミ投稿日:2014/01/11
いいね!:4票
利用規約に違反している投稿は、報告することができます。 問題のある投稿を連絡する