前門大街散策
- 4.0
- 旅行時期:2009/08(約16年前)
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by yukky7さん(男性)
北京 クチコミ:2件
天安門広場の南端にある正陽門は,毛主席紀念堂の南に位置し,明代の1420年の建造された。今も当時の原型を残す数少ない門として,国家の保護を受けている。道路を挟んださらに南側には,箭門があり,その南側には古くから商店街があり,賑わっていたが,2007年から,清末期から中華民国建国のころにかけての街並みにしようと,再開発が進行中だ。その街並みのメインストリートを前門大街と呼び,北部の通り沿いは建物が一新されたが,南部はこれからだ。
前門大街はけっしてテーマパークではない。れっきとした商店街として機能しているからである。前門大街は,表通りに古い街並みの建物を並べているが,一歩裏通りに入ると,崩れかけた建物も混在し,北京の古い住宅街が広がる。再開発はまずは表通りからということだろう。表通りとのギャップが顕著だ。前門大街の表通りは,北は前門から始まり,南は珠市口西大街まで約1km続く。途中脇道が西に出ていて,そこも約1km続く。フロリダにあるディズニーの映画スタジオのように張りぼての街ではなく,建物ひとつひとつに店がはいっていて,営業しているところが,テーマパークとは違う。商店街のある通りをギリシャの街並みにしてしまった東急東横線の大倉山と似ている。通りの幅は広く,自動車は侵入できない。
道路の中央を,当時を模した路面電車が走っている(南北に約800m)。が,架線がないところを見ると,バッテリー(蓄電池)で走る電車だろう。電気自動車としくみは同じである。電車の外壁の部分はまるで絵に描いて貼ってあるような安普請な造りである。それでも立派に人を乗せて運ぶことができ,通りの南北を折り返し運転している。電車が近付いてくると,写真を撮ろうとデジカメを構える人間が後を絶たないが,いかにも轢かれそうで危ない。カメラに収めるほど,古き良き電車には見えないが,北京には現在このような電車は走っていないので,物珍しいこともあるだろう。地下鉄2号線の前門駅を降りてすぐ南側に広がる街なのでアクセスはしやすい。100年前の街並みが見たければぜひ行ってみるのもよいかも(ただし街自体は偽造である)。
このストリートに高級店はあまりなく,庶民的な店が多いと感じたが,店構えが新しくあまりにも立派なので,入りにくい雰囲気である。ただし,飲食店はリーズナブルな店も多いので,疲れたら即店に入るべし。ベンチが外に若干あるが,緑地など休めるスペースはほとんどないし,トイレ事情もまだまだ悪い。工事もまだ行われているので,落ち着かない街といえよう。あと2〜3年もすれば何とか解消するだろう。それにしても北京の中心部にこんな大きな街をいとも簡単に作ってしまうのだから中国はすごい!
- 施設の満足度
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4.0
- 利用した際の同行者:
- カップル・夫婦
- アクセス:
- 4.5
- 地下鉄1号線「前門駅」前
クチコミ投稿日:2012/06/30
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