甲骨文字が発見された貴重な世界遺産「殷墟」
- 5.0
- 旅行時期:2010/05(約16年前)
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by マンボウのお城さん(男性)
河南省 クチコミ:2件
河南省安陽市小屯村付近に位置する4000年以上前の中国奴隷社会の殷代後期の商朝(BC1600 - BC1046)の遺構で、宗教的、文化的な中心地と考えられています。
盤庚による遷都から帝辛の時代の滅亡に至るまでの期間、殷朝の首都であったと伝えられています。
現在使用される漢字の祖形である甲骨文字が発見された貴重な場所で、中国の考古学史上、20世紀最大の発見といわれています。
1928年から甲骨の発掘調査が進められてきましたが、日中戦争で一時中断するも1986年までの間に16万件の甲骨が発掘されました。
多数の甲骨(亀の腹甲や牛や鹿の肩胛骨など)には文字が刻まれ、合計で5,000字以上の文字が確認され、そのうちの1,700字ほどが解読されています。
甲骨文字の研究により、殷王朝の存在が同時代資料を通じて確認されました。
この甲骨文字は、エジプトのパピルス文字、古代バビロンの楔形文字、古代インドの文字とともに世界の四大古代文字の一つで、中国最古の熟成した文字として知られています。
独自の風格をもつ甲骨文の文字は、どんな外的要素にも影響されることなく、数千年にわたって一貫して用いられ、衰えることはありませんでした。
他の三種の古代文字がもはや失われてしまった今でも、依然として粘り強い生命力を誇っているのは、世界の文化史上、未曾有なのです。今でも使われている文字を創ったという意味では、本当に驚異です!!
発掘調査により、宮殿跡、大小の墳墓、竪穴式住居跡などが発見されたほか、甲骨(亀の腹甲や牛や鹿の肩甲骨など)片、文字を刻んだ多数の精巧な青銅器、玉器、車馬などが出土しています。
この地域では、多くの遺跡と墳墓が発見されていますが、20メートルを超える多数の巨大墳墓も発見されています。
最近、エジプトやインカの遺跡で盛り上がっていますが、実は殷墟には、中国古代の文明史のみならず世界における「最古」のものがあります。
「中国最古の文献の記載、考古学的に発掘、裏付けられた都城」
「文献の記載があり、考古学的に発掘、裏付けられた中国最古の皇陵」
「人類の歴史上、現在に至るまでに発見された最古の『古文書庫』」
「中国最古の車馬の遺跡を留めた車馬坑」
「さまざまな材質の精美な文物が1928点出土した中国最古の女子将軍の墓である婦好墓」等々
博物館や各展示館は、最新の技術をもって、非常に見やすく展示されています。
中国最古の車馬の遺跡や甲骨文の文字、中国最大の青銅器等、今ならゆったり見学することができます。
これだけの広大で美しく整備された遺跡と博物館が見学でき、入場料は61元でした。
マンボウ超おススメの遺跡です!
アクセスは、北京から安陽まで約500キロ。所要時間は列車によって異なりますが、動車組(新幹線)で3時間40分程、特急列車で7時間40分かかります。
北京から飛行機で鄭州へ飛び(所要1時間20分)、鄭州から安陽へ動車組(新幹線)で行く(所要1時間弱)方法もあります。
- 施設の満足度
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5.0
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- 観光の所要時間:
- 半日
- アクセス:
- 4.5
- 安陽は、北京、鄭州等から新幹線も利用可能です。
- コストパフォーマンス:
- 5.0
- 世界遺産の門票が値上がりする中で、これだけの展示がされていて61元とはバーゲンプライスです。
- 人混みの少なさ:
- 5.0
- まだ、あまり知られていないのか、これだけの博物館を1人占め!
- 展示内容:
- 5.0
- 発掘現場毎に発掘内容に見合った建物が新築され、最高の状態で保存されています。ここはエジプト考古学博物館に匹敵する内容です。
クチコミ投稿日:2012/05/26
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