明代から清代の古都がそのまま残る世界遺産「平遥古城」
- 4.5
- 旅行時期:2010/05(約16年前)
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by マンボウのお城さん(男性)
平遙 クチコミ:1件
五台山から太原までバスで移動し、太原で鉄道に乗り換えて平遥に向かいました。
太原から南へ100キロのところにあります。
太原は始発駅ではないため、座席がないことは想像していましたが、やはり無座の切符しかなく、2時間ほど立ったまま、荷物の置き場もない車内で揺られ、何とか平遥にたどり着きました。
ここ平遥は明代から清代末期まで晋商とよばれる山西商人の拠点で、特に清代末期は為替業務で栄えた中国の金融中心地だったそうです。しかし、清末から民国期の動乱に際して業務継続が困難となり、貧困地域に転落したそうです。それだけに財政に余裕がなく、再開発が行えず、結果として14世紀の明代始めに造営された町がそのまま残ることとなったそうです。
明代から清代にかけての中国の典型的な城郭、街路の配置、商店や住居などの伝統建築の保存状態はよく、中国で最も整っている古都のひとつとなっています。
また、古城内に学校、工場、病院なども備わっていて、現代においても旧市街だけで十分な都市機能を有しているという珍しい都市だそうです。
現在は6つの城門と瓮城、4つの角楼、72の敵楼が残っています。
また、城内外には数多くの旧跡や古建築が300か所以上あり、その他明清時代の保存状態の良い民家邸宅が4,000軒近く残っています。
まるで14世紀にタイムスリップしてしまったような街並みは、もう中国ではなかなか見られない風景になりました。
本当に素晴らしい街並みです。
広大な平遥古城内は住民以外の自動車の乗り入れが禁止されていますが、バイクの横に荷台をくっつけたタクシーは入ることができるため、平遥駅付近で交渉して半日程の案内をお願いするのが一番だと思います。
ただ、数日かけても全部は周りきれませんし、闇雲に歩いても時間ばかりかかる気がします。
バイクのおじさんは、城内を知り尽くしているため、見学可能な時間を伝えておけば、見るべき旧跡や博物館を効率良く回ってくれます。
最後に、南門の城壁は2004年に倒壊したため再建されましたが、その他の部分は明代のまま残っています。
この城壁が規模、歴史、保存状態において世界遺産の核心部分となっているため、平遥古城では、まず城壁を見学するのが正解です。
その他、世界遺産には城の外にある仏教寺院の鎮国寺と双林寺、および孔子廟である平遥文廟が含まれています。
有名な双林寺にはタクシーで行きましたが、バスの便がなく、観光客もいないため、ラウンドトリップでタクシーをチャーターしておかなければ戻れません。
気を付け下さいね。ただし、双林寺自体には魅力がなく、手入れもされていないため古いというよりボロボロで、見る必要はないと感じました。
- 施設の満足度
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4.5
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- 観光の所要時間:
- 1日
- アクセス:
- 4.0
- 各地から鉄道とバスが選択できます。ただ、平遥に停まる本数は多くありません。
- コストパフォーマンス:
- 4.0
- 城内へ入る入場料は必要ありませんが、各博物館毎に必要となるため、入館する数によります。
- 人混みの少なさ:
- 4.0
- 城内に観光客は多いと思いますが、見どころが多いため分散されて、各博物館や古家はゆったり見られます。
- 展示内容:
- 4.5
クチコミ投稿日:2012/05/26
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