ネオナチのデモに遭遇!…でも、その不運を吹き飛ばすほど壮麗な大聖堂
- 4.0
- 旅行時期:2012/02(約14年前)
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by エミリア☆Rさん(女性)
アーヘン クチコミ:1件
ノルトライン・ヴェストファーレン州に住んでいた時に計二度訪れました。一度目は9月、二度目は2月だったのですが、一度目に行った時に、偶然ネオナチのデモに遭遇しました。電車で現地に向かっていたのですが、アーヘン中央駅に近付くにつれ、停車駅の構内にたむろし、シュプレヒコールを上げるデモ参加者の数が多くなり、彼らが同じ電車に乗り込んできたりして、(ドイツ人の夫が同伴でしたが)身の危険を感じたため引き返そうかと何度も思いました。が、街に着いてしまえば、武器携行の警察機動隊が厳重に警備しており、危険を感じることはありませんでした。
こんな小さな田舎街で、このような大規模なネオナチデモが行われるなんて意外に思ったため、警察官の一人に話しかけ、事情を聞けば、なんでも以前この街でネオナチメンバーが移民ギャングに殺害される事件が起こり、その抗議・報復のため、事件の起こった秋に必ず全国からメンバーが集まって大規模なデモを行っているのだそうです。(ちなみに、わたしたちが遭遇したデモは9月24日でした)
この時期のアーヘンは、街の街路樹も黄葉し、とても美しいのですが、事前にこうしたデモの情報を確認し、日程が被っている場合はローカルな公共交通機関で現地入りするのは避けた方が賢明だと思います。
前置きが長くなりましたが、大聖堂自体は素晴らしく、古典主義様式・ビザンチン様式・ゲルマン・フランク様式など様々なヨーロッパ教会建築様式の融合が醸し出す独特の敬虔で壮麗な雰囲気に、圧倒されます。複数の様式が入り混じり、増改築を繰り返し、現在の姿に至っているため、どこか迷宮的で、アシンメトリー。複雑なドイツ中世の歴史を感じさせます。
中でもビザンチン様式が色濃いため、トルコのアヤ・ソフィアなどと似た雰囲気のように思われるかもしれません。アヤ・ソフィアは後にイスラム勢力の手に落ち、モスクに改修されますが、この小さな大聖堂ではまだキリスト教の信仰が生きている…という点も、恐らく「現存する伝統・信仰と直接に関連するもの」ということで、世界遺産登録の大きなポイントの一つとなったのだと思います。
なお、二階部分にカール大帝の命で作られた椅子がありますが、当の大帝本人は座れなかったというのに、こともあろうにドイツ人の義父は座ったことがあるのだそうです。実際、座ろうと思えば座れるほど警備は手薄でしたが、もちろん座るのは禁止です!
- 施設の満足度
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4.0
- 利用した際の同行者:
- カップル・夫婦
- 観光の所要時間:
- 1-2時間
- アクセス:
- 2.5
- ノルトライン・ヴェストファーレン州の主要都市との交通はいまいち悪いような気がします。
- コストパフォーマンス:
- 5.0
- 人混みの少なさ:
- 4.0
- 二回行きましたが、いずれも英語を話す観光客が多かったような気がします。
- 展示内容:
- 4.5
クチコミ投稿日:2012/02/10
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