カリーニングラードの中央にあり、この町の歴史を体現するかのようなシンボル、【ソ連の家】。
元々はケーニヒスベルク城が立っ...
続きを読むていた敷地内にあります(厳密には少し東側らしい)。WW2でこの城が戦火の損害を受けると、復刻可能であったにも関わらず、戦後1960年代に美しかった城を取り壊しました。そして新たな街のシンボルとなる高層建築を作ろうとしたのがこの建物。
しかし城の地下は元々墓地で地盤が弱く、建物が歪む・ヒビが入るなどする。さらに95%完成したあとでソ連が崩壊。財政難でもはや補修する経済力などもなく、建物は使用されぬまま廃墟となりました…。ああ。地元では『ケーニヒスベルクの呪い』だとか、『モンスター』だとか呼ばれたそうです
ドイツの首相が訪れた2005年に合わせて改築してショッピングセンター等にするプランがあったのですが、買い手である民間会社の売買契約上の法的不備や不正などがあり、とりあえず外側だけペンキを塗り窓を挿入したという体たらく。約10年後の2014年現在では、その窓もところどころ破損しています…。
今後もこの建物をどう扱うかの正式な決定はなされていない様子。街の超一等地にありながら、何の手も打たれないまま現在に至っています。
現時点で公式には入場不可能ですが、地元の情報ではガードマンに200ルーブル渡すと中に入れてくれるそうです。最上階からのカリーニングラードの街の眺めは良いとのことで、このような無用の長物がただ存在していることが返す返すも残念でなりません。
地元での通称は『ロボットヘッド』。建物の形がロボットの頭部分に見え、方から下は地面に埋まっているように思えるからだそうです。
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投稿日:2015/03/06