香港のオーダーメイド事情

回答日：2009-04-16

香港は97年の返還を前にして、94年頃にホンハムの工場街が中国国内に移ってしまって変わりましたね。オーダーメイドやファクトリーアウトレットは、その後徐々に値段が上がっていきました。返還後しばらくはアバディーンから橋を渡ったアプレイチャウに、アウトレットがありましたが。
あと、ガイドブックのたぐいは、別に足を運んで調べていないことも多く、更新記事って少ないです。そのへんはご注意を。

さて、広州を例にしてオーダーの具合をかきますね。
まず仕立屋さんに行き、生地は何メートル必要か確認します。その足で生地を買いにいきますが、これがとてつもなく広い「国際軽紡城」という所です。カシミアの生地を2メートル買って日本円で3000円くらいだと記憶しています。そして仕立て屋さんにもどり、サンプルのコートのちょっとした修正個所を伝えて、裏地とボタンを選びます。簡単な採寸もしました。
日本ではカシミアのコートって、デパート値段で30万なんてザラで、それもカシミア８パーセントだったりします。現地では10パーセントから?ピュアカシミアまで何種類かの生地があり、また色も豊富です。そして仕立て代を始め全部含めても20?30分の１で出来上がります。
ただしネックはスタイルブックが日本の60年代のようなモノで、今どきどうして？と思わされます。そのためサンプルが欠かせません。それに言葉はカントン語ですし（笑）。
こっちに帰り、縫製に詳しい人に見てもらったら、ちゃんとした仕事をしていると言われ安心しました。
この時はカシミヤに絹の混紡生地で光沢がいいものでした。ただ裏地はこっちのように良いものが選べませんでした。裏地を絹にしてもいいのですが、その場合5年くらい経過したら裏地を替えてもらわないとダサくなります。
チャイナドレス（チーパオ）の仕立ては、流石にきっちりと作ってくれます。チーパオは特殊な技術があって、体形を見ながら詳細な採寸をします。生地に直接チョークで書き込み、型紙はありません。香港など、まあ観光客相手の店ですとはそれなりですが。
最後は言葉。どっちみち通じませんので、日本語で押し通しましょう。こっちの真剣さが伝わればいいのです。相手も商売ですから、ツボを押えて聞いてくれ、持っている技術で仕立ててくれます。笑顔を絶やさず、お互いに友好的に話し、リピートして良いお客さんになりましょう。
アホなことを長々と書いて失礼しました。

回答日：2009-04-15

香港は上海から脱出してきた人たちによる、上海テーラーの技術と伝統があると聞きました。そうしたテーラーは、上海でも欧米人の注文を受けていて、お得意さまをつかむのも早かっただろうと察します。
私の妻は随分以前（95年頃か？）になりますが、ブランド物をバーゲンで買って「改衣」という、丈つめやあちこち直してもらう店に行きました。こうした店は小さいスペースですが、とても繁盛していてそれなりに時間がかかります。
さて、オーダーメイドですが、ホテルのショッピング・アーケードなどにある店の方が安心出来ると思います。しかしオーダーはやはり注文してから中3日は必要だと思います。そのため日程に余裕がある旅なら可能でしょう。
香港にいる日本人に聞いたら、現在は香港では作らず、深センに行って作ってくると言ってました。それは値段がまったく安いからです。これは自分たちもやっているのですが、広州でコートを作ってきました。その価格たるやびっくりモノです。今年2月に20代の女性も同行しました。
その彼女もあらかじめオーダーすることにしていましたので、一番寸法が合っているコートを持っていき、それと同じモノを色違いで作りました。ビックリ値段でしたが、出来上がりは満足できるものでした。（長くなりましたので、続きは後ほど…）