トレド旧市街から少し離れた郊外の4階建てのホテル。RENFEのAVANTの駅からホテルまでタクシーで10ユーロ位の距離。ホテルの入口ゲートからエントランスにかけての道に沿って、噴水がある小さな庭園があり多くの花が咲いている。ホテルのフロントは、他に客もいなかったこともあり、英語で丁寧にわかりやすく、落ち着いた対応で、良い印象を受けた。フロントとレストランの間に華麗な装飾のロビーがあり、天蓋の装飾が特に美しい。ロビーの隣に絵画のコレクションが展示された部屋があり、部屋は施錠され防犯システムが設置されている。希望をすればフロントマンが同行してコレクションの案内をしてくれる。室内には中世の絵画を主体に10数点が展示されており、雰囲気の良い空間である。
ホテルは道路を隔てたタホ川沿いにあり、ホテル周りには建物はあまり無く、静かな環境の中のホテルである。宿泊した部屋からはトレドの旧市街方向は見えなかったが、タホ川に面した4階の部屋であったので、トレド郊外の風景広がり、遠くまで見晴らしが利いて良く見えた。部屋の広さは十分あり、バスルームもバスタブとシャワールームを別に配置し、2つの洗面ボールを備えて、スペースに余裕がある。
ホテルの朝食は、今回の旅行で宿泊したマドリード、バルセロナのヒルトンホテルと同様なタイプのビュッフェ形式で、種類、質ともに充実していた。レストランは機能性重視の都市型ホテルと違い、落ち着きのあるゆっくりとした朝を過ごせる雰囲気である。
ホテルから旧市街の中央部まで、タクシーで7ユーロの料金。ホテルには無料のシャトルが昼の時間帯に約1~2時間毎にホテルと旧市街の中央部(アルカサルの角)を往復しており、定員は6人。シャトルは、「行き」と「帰り」の時刻表があり、当日の朝から予約を受け付ける。旧市街の観光ができる時間帯に合わせて運行している様であり、10時頃までに旧市街に行くのであればタクシーを利用することになる。タクシー乗場はホテルには無いが、フロントに聞くと、タクシーは5分も待たずに来るので予約することもないとのこと。フロントに頼むと、確かにすぐにタクシーが来て、フロントマンが同行し、運転手に行先を言ってくれる。英語を話す運転手が少ないので、その様にしているとのこと。
ホテル周りには商店、レストランは見当たらないので、旧市街の中に立地しているホテルに比較すると利便性は低いが、タクシー、ホテルのシャトルを使えば、旧市街の中央部まで10分足らずで行くことができるので、ホテルでの時間を重視するのであれば、ホテルマンもフレンドリーで、落ち着きのあるリゾートタイプの快適なホテルである。