町を1周するのに1時間かからない小さな小さな町
テルチ、小さいながらモラヴィアの真珠と呼ばれる
にふさわしい、可愛らしい静かな所です。
そんな小さな町ですからまだまだ観光客も少ない
です。チェスキークロムロフやフルボカー城など
が比較的近いので、ツアーでもたまにここの観光が
入っているのもありますが、あくまでも途中立ち
寄る感じで、せいぜい1時間観光して、次の町へ
というものです。もちろんそれでもざっと町全体
を見て回ることは可能ですし、雰囲気は味わえますが、
私は泊まって良かったと思いました。
実のところ、私も当初は宿泊は考えていなかったの
ですが、小さな町のため、列車もバスも本数が少なく
日程をあれこれ検討した結果、夜にここに到着、
翌日の昼にチェスケビヨビツェ行きのバスに乗る
のが一番効率が良いのが分かりました。
夜到着した時、町全体がイルミネーションで輝いて
いたのはまさに真珠のようでしたし、ほとんど
人のいない朝の散歩もとても気持ちが良かったです。
肝心のホテルですが、この町には私たちが宿泊した
ようなペンションやそれに毛の生えたような小規模
ホテルが数軒あるのみです。町の規模から考えれば
当然ですし、レートもかなり安いので、正直あまり
期待はしていませんでした。
もちろん高級ホテルの豪華さなんてみじんもありませ
んし、構えなどは他の普通の民家と変わりませんでしたが、
部屋に入ってみると、決して広くはないものの、清潔で
女性好みの可愛らしいインテリアでした。特に朝晩は
まだ寒かったので、熱いお湯がじゃんじゃん出るのも
とても有り難かったです。この点ではプラハで泊まった
それなりの高級ホテルゴールデンウェルよりも優秀です。
朝食も豪華な内容ではありませんでしたが、家庭的で
味も良く、年配の給仕係りの女性も笑顔の優しい感じの
良い人でした。宿泊客が揃ってひとつのテーブルを囲む
形式になっているのもアットホームでいい経験でした。
テルチの中心部は駅やバス停から歩けない距離ではあり
ませんが、石畳が多く、大きなスーツケースを引きずる
のは少し大変です。
出発前にトランスポテーションについて尋ねたところ、
オーナーがお迎えに上がります、という回答だったので、
もしかしたら無料で？親切だなと思っていたのですが、
往路はタクシーが手配され、復路は従業員が送って
くれましたが、いずれも有料でした。それでも大した
金額ではありませんでしたし、夜遅い到着でもきちんと
駅で待ってくれていましたし、帰りは私たちが観光に
夢中になって予定よりホテルに戻るのが遅くなったにも
拘わらず、大急ぎで送ってくれ、バスに間に合うことが
できました。今年ドイツのエッタルにあるホテルに向かう
のに、オーバーアマガウの駅にタクシーの手配を依頼した
にも拘わらず、到着時タクシーはなく、仕方なく近所の
ホテルで呼んでもらって到着、文句を言ってもそんな
ことは知らないと言ったホテルに比べればずっと親切で
誠実な対応のペンションでした。
