予約サイトの写真と宣伝文句から選択してしまったが、ユニーク・ラグジュアリー・ホテルという名称は誇大広告!?
エル カラファテの市街地のはずれの荒涼とした土地を観光のためににわかに新興開発した地区の坂の上という、不便な立地だった。
リゾート型でくつろごうと希望したが、広告にあったジャグジー付きの部屋ではなく、湖展望ルームというにはほど遠い景色。
実際に行ってみると、カラファテの街は小さく、ホテルもたくさんあるので、わざわざこのホテルから外出のたびにタクシー利用を余儀なくされる理由もない。
プールやジャグジーは使用不可なのに、数日前に壊れたばかりと言い訳されたが、よく事情をきくと、ブエノスアイレスの本店が何もしてくれないからそのままにしてあるのだと言う。
金蘭豪華に見える家具(成り金趣味?)が並べてある玄関ホールのソファにかけて待つが、対応が遅い。レセプションというより、コンシェルジュやマネージャーのワークデスクのみで、彼女達が座って対応する態度には驚かされた。
バスで到着した某国からの団体を見て、リゾート型のゆとりはなさそうな客層に違和感があった。
夕方になっても掃除機でホールを掃除しているなど信じがたい光景。
カラファテから氷河や牧場への観光ツアーの案内も不十分で、申し込みも親切さに欠け、法外な手数料を上乗せしていた(とあとで判明する)。
条件とサービスがあまりにひどいので、このホテルに3泊連泊は耐え難いため、最初からキャンセルしたいと申し出たところ、受け付けず、高飛車に応対された。
2時間後に出勤してきた普段着の女性マネージャーが何度も「宿泊しようとしまいと全額払ってもらう!」とビジネスライクに対応した。
予約サイトのアルゼンチン窓口担当者と電話で客自身がスペイン語で交渉して、やっとキャンセル料不問となった。
ホテル側は謝ることはなかった。
スペイン語に不自由しないから交渉がなりたったけれど、もし泣き寝入りしていたら、旅の楽しみは半減していたかもしれない。
さんざん時間を費やし、このホテルを去るときには、砂利道と剥がれた舗装の坂道を延々とスーツケースを引きずり30分歩いて街の中心へ。
実はエル カラファテは小さな街で、目抜き通りや周辺にいくらでも雰囲気の良いホテルがあり、実際に入って見て選ぶこともできるところだった。
リゾート型の施設が付随したなかなか良いホテル(ロスアラモス2泊)に飛び込みで泊まれて幸いした。
目抜き通りには遅くまで開いている旅行代理店がいくつもあり、速攻で翌日の観光ツアー参加を手続きしてくれる土地柄だった。
ホテル選びは写真や広告からでは立地や実体がつかめないのが実情。
エル カラファテは普通の観光地のイメージとはだいぶ異なる地形であり、荒涼とした土地に木々を植え、開拓したような場所なので、ホテル立地も要注意だと、実際に行ってみてからわかった。