フレンチとチャイニーズの融合

4.0
旅行時期：2025/05（約8ヶ月前）

by TaxNaXさん（男性）

麻布クチコミ：1件

オープンキッチンを囲むカウンター席のみの潔い客席ホールが印象的。
接客は終始超の付く丁寧さ。ゲストとしてもてなされている感が凄かった。
料理は少量多品種の極みで、一口二口で食べ切れるサイズのものが十数点提供される。
しかもどれもこれも独創的で且つとても美味しい。
料理の軸足は中華でありつつ新しい提供方法で斬新な見栄え。ヌーベルシノワともまた異なり、見栄えだけでなく料理の内容としてフレンチの息吹を感じた。
味の濃さ、薄さ。油感の強さ、なさ。多くの異なる料理を楽しみながら、そこには様々なコントラストがあり、強弱の付け具合が楽しかった。
ほぼフレンチのメインディッシュの直前にぽんと口休めに氷菓を挟むあたり、フレンチも自信があるので堪能して欲しいと言う控えめな自信も伝わった。
シェフの心意気の伝わる素晴しい料理と、感じの良い接客で楽しいひとときを過ごす事ができた。
かなり特殊な料理と店舗形態で、接客が素晴しいので観光の一環としても良いと思う。
比較的リーズナブルなコースでも一人当たり2万円近くになるが、費用対効果が悪いとは思わせないだけのものを感じた。

一方で高級店ならではの問題点も。
お冷を注ぎましょうか、と言われてお願いするとワイングラスに1/3程の水が注がれ、会計時に明細を確認すると千円がチャージされていた。
まあ仕方ないかと支払ったのでこの時点で合意形成されており違法ではないのだが、高級店では事前の合意形成はスマートではない認識のようで、事後の合意形成となる点は要注意。
水の後にオーダーしたお茶が美味しく、こっちが二千円だったので、だったら最初からお茶を薦めてくれればもう千円足してお茶にしたのにという恨み節も出てこよう。