「平家物語」悲劇のヒロイン
- 3.5
- 旅行時期:2020/04(約6年前)
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by bluejaysさん(男性)
小松 クチコミ:2件
仏御前は1160年、加賀の原で白河兵太夫の娘として生まれたと伝わる。本名は千歳だが、信心深いため「仏」と呼ばれていた。
絶世の美少女で歌と舞に優れ、14歳で京に上り、評判の白拍子となり、平清盛の前で芸を披露することになった。清盛は妓王という白拍子を囲っていたが、その寵愛は仏御前へと移り、妓王は妹妓女と母刀自とともに屋敷を追われ、往生院で出家した。仏御前は、自分もいつか妓王のように棄てられるという無常を覚え、半年後に彼女のあとを追い、往生院で出家する。
清盛の子を身ごもっていると知った仏御前は、自分を模った像を妓王に残し、故郷の原へと向かった。途中木滑で男子を出産するが、すぐに亡くなった。
原に戻った彼女は、この地に草庵を結んだという。ここは彼女が暮らした最期の地で、生誕地ではない。
大通りに面した「仏御前屋敷跡」に彼女の墓があるが、集落の北の林の中にも「仏御前荼毘の地」という看板があり、彼女の墓と伝わる五輪塔がある。形式からして、彼女の時代のものとは思えない。原だけで墓が2つあることになる。
仏御前は、山奥の村人にとって誇りのようだ。「仏御前荼毘の地」がわからないので地元の人にきいたら、案内してくれた。この地の庄屋が彼女の像を守ってきたが、近代に入り林家が保管している。
平重盛の母の名すらわからないのに、仏御前・妓王・妓女・刀自いずれも作ったような名で、本名ではないだろうが、仏御前は過去帳に記録が残っているから、実在したとしか考えられない。
- 施設の満足度
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3.5
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- アクセス:
- 2.5
- 小松駅からバス
- 見ごたえ:
- 3.5
クチコミ投稿日:2021/08/14
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